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あなたがいると、
世界は
星くずみたいになるから、
右や 左や
上や 下はなくなって
きらきらざくざく溢れゆく波になって
みんな 傷まみれで
ひかって、
転ぶみたいに流れて ....
ままみて とむすめがいうとき
まぶしくて世界はとてもうすい
ままみて このせんがいたい
というむすめの 指さきに
奇蹟みたいに細くするどいきずがあり
あー これは
花、きずだよ。
と ....
言葉が砂みたいにつまって
詩はもうなくなった
わたしは砂袋

されたキスは
ぜんぶ覚えてる
黒ずんで腐ったところ

いまは眠たい
砂袋になってしまったのに
眠たくて眠たくて
 ....
お誕生日はよく晴れた。いつものように洗濯機をまわして床をみがいたあと、夫がベビー・カーを押してくれたので公園まで娘と手をつないでいることができた。
午後は眼鏡を新調したあとでお鮨をたべにいった。安い ....
またくよくよと絵の具を捏ねては黒くしているあなた
飛べないばかりか落ちていくこともできなくなったあなた
海だとか空だとか持ちだして悲しんでいる
いいよ いくらでも
このあいだふたりで行った ....
わたしは
あなたが削りとられていくというのに
二酸化炭素のういた水をのんでわらっている

この海はどこにも
繋がらない海です

生活に名前を縫いつけましょう
自殺者百万人
 ....
さびしいおもいをしよう
うそのお皿にふたりですわって
わかりあう
を たべよう
べたべたにして
たべおわったら
ちがうドアから かえるのさ
群れからはずれた ひつじがいっぴき
光に打たれて たっている
かなしいでも
誇らしいでもなく
ひつじがひとり たっている
まるく くらい 影をおとして
ひかりがひつじを 打っている
 ....
だんだんと
忘れたように
白くなる手足をして
朝 晩 かまわず
ひとを待つのは

あさましいことと思いながら
紙のような心に
置いた石ひとつ
どうにも平べったくて
転がることも ....
朝で、
きみの床に光が当たっている。

しずかな街は
すこしずつ意味を手ばなして

もうすぐ、見られるようになる。
わたしたちの床にも
光の当たるところを、見られるようになる。
 ....
音は雪に食べられてしまい
部屋は
かえって生きものの息づかいでみちている

台所の戸棚のなかで
じゃがいもの芽が伸びてゆく
張りつめた胸の皮膚のしたを
薄くなった血がめぐっている

 ....
夜中
息をひそめて
折りたたんだ気持をひろげていく
広げきったら折りたたみ
わたしが
きのうのまま
朝を迎える
よごれて
あなたは笑っていた
ちかちかする電灯をつけて
陽気な詩を読んでいた

「星がながれるころ」、
歌いだしたとき
詩だと思っていた

(    )を忘れたい
ほとんど白い ....
あなたはそれから日記を書かなくなって、たぶん唇はかわいている。
テレビは消音のまま点けっぱなしになっているから、部屋のなかの光と音のバランスは悪い。視覚的な喧噪と、それを拒否する沈黙。でもカーテ ....
寝息もかたちを持つ生々しい夜に
生きていることははずかしかった
熱と湿りを帯びるからだが
その振動や重みが

やがて夜の裾がめくれはじめ
青と赤が互いを超える
はじまりとおわりを混ぜ ....
あなたの、
きゅんとする性器に手を添えて
わたしの角度をはかります

嵐の方向にどす黒い夕暮れははじまって
なぞる、すべるように終わりゆく行為も
いつの間にかそういうはげしさを終えて
 ....
からっぽをからっぽで埋めからっぽで蓋をしててもあふれるからっぽ ものいわずほどかれるのを待つふたり あやつなぎしたみはうつくしく

咲けばこそ散るや実のなる花たちの つぼみでいれば摘む指もなく
まくらを抱えてすみっこへ
あざだらけの脳みそを抱きこんで
痛む歯を舌で舐めている

でもあたしは愛されている
覚えていないくらいむかし
あたしはだれかにキスされたから
歯が全部溶けて ....
階段の途中で立ち止まるような恋 昇ってきたのか降りてきたのか

ふりだせばいっそ気にすることもない水を遣らずにこの花咲くか
潮の満ちひきみたいに
おだやかで 残酷な
あなたのかたむき方をみていたら
指のうごかし方をわすれました
目ぶたの閉じ方をわすれました
息のし方を
すっかりわすれてしまいました

満 ....
使いまわしの朝がきて
わたしは 座って
大きなクッキーを食べている

たぶんまた
生きてゆかなくてはならない

あなたなしの朝
あなたなしの世界
チョコレートなしの
大きくてし ....
泣いてばかりいる子どもだったんだけど
気づいたら大人の部類になっていて
それでも泣いていたら知らないひとにバカにされたので
思い切って殺しました
それからやっぱりこわくて泣いていたら
大丈夫 ....
ぬるぬるとひかるひかりの影を浴び 空 いちめんに蔓薔薇の咲く ばさばさ、
ばさばさ と 鳥がかえってゆく
曇天に八重をばらまき

水は流れだしてしまう
流れていってしまう

僕はここで永遠に君と腐っていたいのに
いち日にひと粒と決めた涙たち 青ざめている731粒 ひとの手でひらかれてなお閉じている 体から出る術を知らない


吊るされたカーテン わたしはここにいて光の落とす影を見ている
あんまりに海がひかっているから、わたしはあなたと恋がしたくなりました。
理由を聞くひとがいたら、猫でも転ばせておきましょうよ。
人を
ただしい場面で
ただしい順序で
ただしい角度に
揺すると
泣く

そのただしさを
習得することを
愛とか技とか
呼ぶ人びとを
軽蔑し
憎んでいるわたしも

ただしい角 ....
午後の床 殺意にも似た日焼あと

濡れた戸をひらいて閉じて行き止まり

食べかけの歯型ごと熟れ黄ばみゆく
たまさんのはるなさんおすすめリスト(80)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まみれる- はるな自由詩1218-10-6
ままみて- はるな自由詩717-10-9
砂袋- はるな自由詩416-9-11
ちいさいのこと- はるな散文(批評 ...616-2-29
かもめ- はるな自由詩616-2-26
二酸化炭素- はるな自由詩515-12-11
さびしいおもい- はるな自由詩715-10-30
群れからはずれた羊が一匹- はるな自由詩1115-1-17
石を置く- はるな自由詩915-1-13
- はるな自由詩915-1-5
じゃがいも- はるな自由詩12+14-2-15
- はるな自由詩814-2-13
陽気さ- はるな自由詩914-1-13
百年の鳥- はるな自由詩1113-12-6
絵筆- はるな自由詩913-12-1
あらし- はるな自由詩413-9-5
からっぽ- はるな短歌913-8-16
あやつなぎ- はるな短歌113-8-4
虫歯- はるな自由詩913-7-4
階段- はるな短歌213-6-28
- はるな自由詩313-6-7
クッキー- はるな自由詩313-5-24
8:20(細長い缶入りのジュース)- はるな自由詩713-5-19
ひかるひかり- はるな短歌213-5-12
鳥曇- はるな自由詩313-3-19
ひと粒- はるな短歌313-3-11
吊るされたカーテン- はるな短歌313-3-3
猫転ぶ- はるな散文(批評 ...313-2-24
ゆらす- はるな自由詩2412-9-23
午後の床- はるな川柳312-9-14

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