この路地のつながる先がどこなのか知るはずなのにわからなくなる

とちの実が落ちてきますと言うから手を繋いで走った

ほとんどがみどりの中にひとふたひら色素の薄いきみの熱情

内陸の町の夕陽 ....
大切な約束をしたことを
いいかげんなわたしは
いつのまにか
忘れてしまった
むきだしのアセチレンランプの猥雑さざめく夜市
腹を見せて死んだ金魚は
臭う間も与えられずに すばやく棄てられる
 ....
越冬のツバメ途方に暮れている たとえ
風化した夢の流砂に足を捕られ
概念の骸に
躓いても
滴る汗や粘る唾液
ではなく
目尻に薄く滲む涙に
遠く虹を映し
地の底に匿された
泉を探し
彷徨う一頭の駱駝が
貴方であ ....
もうすでに決断したことを

髪をすいては決断するように

女はその長い髪をなんどもなんどもすいていた

宇宙の青白い光を見つめながら

宇宙の青白い光に見つめられながら

長まわし ....
もう一度
巡り会えると思っていた
例えば
白い窓枠の廃校舎
花壇
の隅に埋めた
解剖のフナ
誰かが拾ってきた小鳥
教室で飼っていた金魚
アコーディオンを弾いていた先生
転校していっ ....
背中から滲み出ていった
粘性をなくしさらさらたあいなく
細胞膜を圧し拡げ
やがて満ちてくる
潮の匂いを
含む泥水

糸は震えず
笛は鳴かない
風が吹くたび
飛ぶ 砂の荒らさ
腰か ....
一日の終わりに感謝が募る
愚痴の可愛さは勝手に元の圏外に戻る
感謝は勝る 何よりも勝る

意図にせよ能動の自然にせよ
一日の終わりに感謝は募る
感謝はべきではなく完璧の地球色の空

  ....
あなただけ魔法にかからないみたい私のことを好きと言うから 昨年はシーツを抱いて見上げてた花火大会雨天で中止 万華鏡がはじけたようにピアノ弾く夏の夜には花火のピアス 手を振り返さなければ乗れた終電 わたしはピアノなのだろうか
誰かが
わたしの蓋が開けたら 喜ぶだろう日に
開け放たれたの

なのに あなたったら こころが ふらっとにのっちゃって
わたしをメゾピアノにもさせないで
わた ....
目と口は似た者同士
じっとして居られないいけない子たち
耳と鼻は抗うことのない姉妹
{ルビ盲=めしい}で{ルビ唖=おし}の穴凹ふたつ
手探りすれば硝子より
始末に悪い情緒の破片
記憶に纏ろ ....
 咲き乱れあかと白との秋桜

 板塀に数多咲きける朝顔や

 みぎ見れば三四輪の芙蓉花
小さな
一人暮らし用の冷蔵庫
霜だらけの冷凍室の内部は
どんどん狭くなる
なのに
霜取りスイッチもない
しかたない
それでは
冷蔵庫と冷凍室を空にして
霜取り
 ....
咆哮せよ

のどからの

ひ弱な声ではなく

身をふるわせて

黒々とした

月の照る下

咆哮せよ

咆哮すればこそ

きみの声は

艶やかな音の 一点を突 ....
そっと今も
地球に隠されている
新しい一日には

夜明けの太陽から
陽射しが煌めいて
鳥たちが
鳴き始める約束の朝
窓を開ける
君の微笑みに

旧来の知人から
感謝の手紙が届い ....
七色に輝く水しぶきを浴びて
キャッキャと走り回るあなたを
私だけのファインダーに
永遠に閉じ込めておきたくて
夢中でシャッターを押したのに
あなたのぶれた指先や
揺れるスカートのレースしか ....
どうしようもなく人間だ

どうしようもなく今だ

どうしようもなく型通り

生きてるなんて型通り

気に入らなければ去ってゆく

それがほんとに悪いことかは


だれにもわからない

見知らぬ地平のよ ....
ことしも彼岸花がきっちりと合わせてきた

さすがだ

車窓にゆきすぎる田んぼの風景

田のまわりを彼岸花が赤く彩っている

防虫効果でもあるのだろうか

彩りだろうか

刈り入 ....
正しさを振り回して攻撃するな自分でやれと正しさがいう


ゼムクリップのゆるい縛りで強さよりは声かけて離れて声かけて


「嫌だ」を公開処刑で奪い去る 少女のそれを無視した罰で
 ....
若いってたぶん弁当をふたつ食べれることだと思う

いろんないやなことを無視できることだと思う

酔い方に遠い孤独がにじまないことだと思う

背中に秋の陽を受ける

地獄も天国もない街道 ....
ほどよく素っ気ない風が
袖をめくり上げたシャツを
透過していく

さらさらと粉っぽい光が
釣鐘堂の屋根を滑り
落下していく

手桶と柄杓と
線香と花と
いくばくかの懐かしさをぶ ....
君の背に蝉の抜け殻引っ掛けた俺の前世は湿気た花火だ 波音とスターマインの破裂音君と聞けるか次の夏にも 大正生まれだった祖父が
復員してきた時 涙を流した
巻き鍵をお守りに持って 出征した
古い柱時計 曾祖母も大叔母も涙を流した


父は物持ちが良く
ガラスが黄ばんだ腕時計を
引き出 ....
真昼の空気越しに見る空は青くて
目には見えない風がひんやりして気持ちいい

空気が透明でよかった

なんてね

でも

さっき君の声が僕を呼んでいるとき
君の声は透明で何も見えなか ....
       140921



空気が乾いた
鼻がむず痒い
花粉のせいだ
体調のせいだ
思想のせいだ
信仰のせいだ
方角のせいだ
地球温暖化が
糸を引いているのだ
賞味期限 ....
 
あなたとわたしの汗が滴る肌 舌をはわせてあげる

あえぎ声 はてるまで

何もかも とけてしまうまで



 
芦沢 恵さんのおすすめリスト(5458)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
もりおか- フユナ短歌714-9-26
あかい花- そらの珊 ...自由詩2514-9-26
越冬のツバメ途方に暮れている- 北大路京 ...俳句114-9-25
あかい砂漠に- Lucy自由詩13*14-9-25
宇宙の青白い光- 吉岡ペペ ...自由詩814-9-25
帰郷- Lucy自由詩15*14-9-25
廃船- Lucy自由詩9*14-9-25
地球色の- 朝焼彩茜 ...自由詩2314-9-25
あなただけ魔法にかからないみたい私のことを好きと言うから- 北大路京 ...短歌614-9-24
昨年はシーツを抱いて見上げてた花火大会雨天で中止- 北大路京 ...短歌114-9-24
万華鏡がはじけたようにピアノ弾く夏の夜には花火のピアス- 北大路京 ...短歌314-9-24
手を振り返さなければ乗れた終電- 北大路京 ...自由詩2014-9-24
ねこふんじゃいな- るるりら携帯写真+ ...14*14-9-24
火柱- ただのみ ...自由詩13*14-9-24
秋の路- 生田 稔俳句314-9-24
霜取り- ichirou自由詩914-9-24
秋の虫よ- フユナ自由詩814-9-23
君の微笑みは世界の何処かに- りゅうの ...自由詩26*14-9-23
夏のアルバム- 夏美かを ...自由詩40*14-9-23
見知らぬ地平- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...414-9-23
車窓にて- 吉岡ペペ ...自由詩714-9-23
嫌だ- 深水遊脚短歌4*14-9-23
さようなら若い日よ- 吉岡ペペ ...自由詩1314-9-22
彼岸- nonya自由詩21*14-9-22
君の背に蝉の抜け殻引っ掛けた俺の前世は湿気た花火だ- 北大路京 ...短歌314-9-22
波音とスターマインの破裂音君と聞けるか次の夏にも- 北大路京 ...短歌314-9-22
発条- 藤原絵理 ...自由詩14*14-9-22
君が入れてくれたコーヒー- ichirou自由詩16*14-9-21
新しい一日- あおば自由詩10*14-9-21
はてるまで- 殿上 童自由詩22*14-9-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182