△を想像するとき
私はいつも驚いてしまう

声を
憶えている
今でも鮮明に聴こえてくる

言葉や吐息のひとつひとつが
身体に馴染んでいる
足がすくむほど
愛しいと思うときがある
 ....
「死」というものは、笑えぬもの。

五年前の冬
八十九年の生涯を、閉じた
婆ちゃんについては、笑えるもの。

在りし日の婆ちゃんの
面影が今も座る食卓の席に
遺影を置き
孫の僕は冗談 ....
地下鉄は人工知能で操縦されていた。昔はひとが運転していたそうだ。信じられない話だ。
ぼくはマイケルジャクソンと田中将大に挟まれて座っていた。ふたりからか、ふたりのどちらからか、車両からか、虫の匂いが ....
夕方にややふくらんだ足があり人も満ちて夜をむかえる

それぞれの耳にはそれぞれの音あてがわれてイヤフォンの白い線

半分にきっちり分けること出来てやっぱり冷たいアイスモナカ

飛び立ったば ....
世界中ゾンビにしたら葬儀屋は廃業にしてダンサーになる 血を分けた兄弟だからこそ解るバニーガールになりたがる兄 ルールを写真に撮る

それをまた写真に撮られる

西日本一の鮨屋で待ち合わせをする

そんなのだれの舌が決めたんだ

拍手にぼくは押し出される

馴れ馴れしいざわめきがぼくを包む
 ....
バギー

朝早く起き
幼児の世話
三十年過ぎ去った
食事がすみ
妻が看護師の仕事に
これからのわたしの伝道生活
バギーに子を乗せ
待っていると
山口姉妹が大型の
車で
 ....
蒸発しそこなった昨日の雨は
道路の上で
小さな鏡になり
今日を映している
赤犬がうわずみを飲むたびに
現れるさざ波は
やがて左岸に消える
わたしは
人生において しそこなったことの
 ....
「生きて 在る」 ということを想えば
やはり不完全だ 
「生きて 在る」 ただそれだけでは 
感じ 考え こうして思念で交信する以外
何もできることはない
私たちはどんな姿をしているのか
 ....
あなたを焼く炎は
煙さえ立てることなく
空に消えて

後には
黒枠の中で
ほほえむあなただけが
残っている
  
空に
光りの砂 
さざめき

大地に広がる
夏草の波
 ....
僕等の罪は

5次元で積分され

判定される

だれが判定するのだろう

神だろうか


勝手なもんだ


僕等の罪は

5次元で積分され

判定される

だれ ....
                          150618


どこか静かなところでと誘われたのがとあるマンションの一室
確かに壁は厚く、窓は二重窓、衣擦れの音も煩いほどなのだ。
時は ....
入院しようが今日もいい日だ

雨の日と木曜日

檻のなかだろうが今日もいい日だ


人差し指と親指をそっとあわせる

親指をうえにむける

意識できるかぎりの力をぬく

それ ....
空をゆく鳥が止まっているのじゃないかって
思う時
あるよね

そんな言葉で恋が始まることもある
わたしたちが本当に見ていたのは
鳥でも
雲でも
小刀のような銀の波濤でも
ウインドサー ....
夜が全ての輝きを
取り払ってしまったあと
残されていたのは
いくらかの金と、脂肪と
ありあまる欲望だけだった

この街の空はいつも背が高い
雲ひとつない嫌味なほど健やかな青

僕は、 ....
指名料ケチったために踏む地雷やけに激しい風が吹いてる 口先だけのお詫びだとすぐわかるやけに激しい風が吹いてる 街の血をすって雲がひかっていた

電話をしても

電車にのっても

まるいものを意味もわからず探していた


からだのちからを抜け

悔しくても

みじめでも

焼け石に ....
〝おれは頭はいいが狩りは苦手なんだ〟
ジェンマは呟いた
〝誰にだって得手不得手があるってもんさ〟

同じ年に生まれた若い狐たちからは
「下手くそジャンマ」
「まだ一度もうさぎを捕まえたこと ....
生きていれば
心配の種の、一つや二つ
指折り数えりゃ、きりがない

もくもく…不安の煙は募り
揺れ動く心を
丸ごと!
天に投げ入れよう

まことの生の劇場は
ゆっくりと、幕を開き
 ....
今、私が{ルビ綴=つづ}っている
この詩の中の、不思議な井戸

   〇

水を汲み
試しに、飲んでみてください  
雪が吹く

真っ白だ

雪が吹く

光は白ではないのだ

雪が吹く

真っ白だ

雪が吹く


この傘も弁当も

家族も職場も

協力者も

皆善きことを
 ....
戸棚の奥からでてきた何のものだかわからない古いリモコン
我が家ではときどきあるのだこういうことが
ためしにあちこち押してみる

わずかな振動が空気を震わせて
とつぜん世界が半壊
するわ ....
こころに海が在る
潮騒もときどききこえてくるし

いつかのくちづけも
深いうみの香りだった

瞳にうつる雲をとらえようとしても
いつのまにかかぜに溶けてしまうから

つねに移ろうもの ....
今日も雨 灰色に染まった湿気に
沈んでいく ヒザを抱えた狭い宇宙が
傘を広げて 縮んでいく 心地よい闇に向かって
落ちていく 余計な雑音の聞こえない場所へ


窓の外 紫陽花の下に 捨 ....
とうに手放したものを
いつでも
たぐりよせられると
隠し持っていた
古びた
麻紐

年月に擦り切れては
いない

乱れる思いに
捩れてもいない

さっぱりと乾いた紐の先には
 ....
生きたいとつぶやいて
誰も聞いてはいない
つらいと叫んでみても
塞がれてしまう善者と呼ばれる耳

もう話す気力もベットから起き上がれず
吐く息だけが孤独を慰める
君の願いは
死の恐 ....
ぐおんと
いしきの
たきつぼ
おちれば

あぶくに
つつまれ
呼吸の
できない
じぶんが
いた

『 尾鰭よ!』
と、つよく
念じる

「 ねぇ、きみ ナイーブ とりか ....
            150616

省略して説明されたから
根本原理は皆目わからず
ただ、製法が分かっただけ
説明どおりにすれば
それなりのものが出来た
競争相手も同じものを作り
 ....
芦沢 恵さんのおすすめリスト(5458)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 栗山透自由詩115-6-22
椛の手- 服部 剛自由詩615-6-21
地下鉄のなかで- 吉岡ペペ ...自由詩415-6-21
水の月- そらの珊 ...短歌915-6-21
世界中ゾンビにしたら葬儀屋は廃業にしてダンサーになる- 北大路京 ...短歌415-6-21
血を分けた兄弟だからこそ解るバニーガールになりたがる兄- 北大路京 ...短歌515-6-21
ルール- 吉岡ペペ ...自由詩515-6-20
_バギー- 生田 稔自由詩115-6-20
紫陽花の季節- そらの珊 ...自由詩1315-6-20
『望めても選べない』__卵から始まるはな詩③- ただのみ ...自由詩18*15-6-20
夏草- イナエ自由詩21*15-6-20
勝手なもんだ- 吉岡ペペ ...自由詩315-6-19
うるさい静寂- あおば自由詩8*15-6-19
雨の日と木曜日- 吉岡ペペ ...自由詩615-6-18
由比ガ浜叙景- そらの珊 ...自由詩1815-6-18
涙くらい流すべきなのだ- 栗山透自由詩115-6-18
指名料ケチったために踏む地雷やけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌215-6-17
口先だけのお詫びだとすぐわかるやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌215-6-17
この街の説話- 吉岡ペペ ...自由詩415-6-17
『聖母ジェンマ』__卵から始まるはな詩②- ただのみ ...自由詩21*15-6-17
日々の劇場- 服部 剛自由詩515-6-17
井戸ノ水- 服部 剛自由詩215-6-17
雪中歌- 吉岡ペペ ...自由詩215-6-17
リモートコントロール- 梅昆布茶自由詩2015-6-17
- 梅昆布茶自由詩815-6-17
雨の日の情景- 藤原絵理 ...自由詩715-6-16
紐を手繰る- Lucy自由詩19*15-6-16
弱者は死ぬしかないのか- 乱太郎自由詩10*15-6-16
黒曜日- るるりら自由詩12*15-6-16
How_you_doing!?_- あおば自由詩6*15-6-16

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