埃っぽい一日が暮れかける
ゆくあてもない想いが影といっしょに夕闇に溶けて行く

ちっぽけな哀しみを手のひらで転がして
ため息にも似たつぶやきを繰り返す

幼い頃母に背を押されるようにして嫌 ....
わだかマリは美辞麗句に対する発酵した恋情を
月明りに晒された真っ赤な隠語に注射しながら
言葉が死滅した宇宙を金縛りのまま浮遊する

陽気な殺意のクラリネットが舌先を蛇のように操ると
殻も割ら ....
            140919


運命的な出会いだったはずなのだが・・
認識する間もなく信号が青になり
人々は一団となって渡り始めた
追いかけることなんて無理だ
見失ってしまった ....
 ウジ虫の唄

今日も妻ととも
ある界隈を伝道に歩いた
こうして伝道者になって
聖書を説いて回ると
何でもむげに軽蔑できない

便所に湧くウジのことをふと考えた
彼らは便所の汚泥の中 ....
君は
覚えたての「こんにちは」を
わたしがこぐ自転車の前に付けた補助椅子から
道行く人はもちろん
畑仕事をしている人にも
隔てなく投げかける

たいていの人は
一瞬驚いたような顔をする ....
どのメールも返信がない轡虫 頭頂のプールはバサロ禁止です 炎昼売りつけられたるイルカの絵 身の程知らずとか
自惚れ
自己満足と言われることが
そんなにも
辛いので

君が背負ってきたのは
身を隠すための
大きくて重い
空っぽの自尊心

翔ぶことも
大洋に漕ぎだすこと ....
海水の温度を測る
文明から放出された熱は
深海にどんどん蓄熱されている

淡水の成分を分析する

組成を組み替えるために
それでも地球は周り続ける

体内時計で逢う時間を過ごす
時 ....
{画像=140920123249.jpg}




*

あなたはわたし わたしはあなた


愛を頂戴、毒をあげる。
言葉を頂戴、嘘をあげる。
声を頂戴、棘(トゲ)をあげる ....
密着する
二枚の硝子の間に
挟まれ
光を透す
スライスされた脳細胞

彩色を施され
プレパラートになった私を
沢山の私達のあいだに
並べる
ゴムの手袋をはめた指

皮膚の記憶を ....
大人になれば女だって立ちションが普通
どの家にも出入り口脇には
風呂の水を落とす瓶があって
三方板囲にした小便用便所と兼用
此処で男も女も用を足した

  厠小屋もあるにはあったが
   ....
とりあえず ビール

とりあえず ごめんなさい

とりあえず これで

とりあえずの あなたは

とりあえずの 人生

・・・・・・ とりあえず
ちょっと長いけれど
暇だったら聴いてください


私は小学校五年の頃 
お化粧に興味を持ちました
鏡台に姉の化粧品が入っていたので
ある日 赤い口紅を塗って
三面鏡に映った自分を見てい ....
生きあぐねては
バイオリン
青と黄色の夜泣きする
恨むなら
火の粉舞い
瞳の水面に沈み往く
夜露の匂い
あなたを紐解いた誰かが
咥えたままの台詞
植物たちの黄昏
古いグラビアに
 ....
1982年、1982メートルの山を登った

自由参加の学校行事だった

ひどく孤独を感じる行事だった

ともだちが参加するということで参加したのだが

まったくだれからも相手にされなか ....
          140917
メニューと聞くと
カレー
カレーと聞くと
平べったい魚だ
ライスは何処に行ったのだと
3等兵に探させているが
今日中には見つかりそうもない
ライス抜き ....
純度だけは
高かった

未熟な幼い
私の愛を

貴方は
シャーレに入れ
蓋を被せて
純粋培養しようとしたから

それは
純度の高いまま
根深い憎しみに
変貌しました

 ....
9月の朝には
怒りの帆を揚げた船が行く
9月の夜空には
羽ばたきをやめない鳥たちが
どこまでも転げ落ちていく

お前は赤いサンダルで
落ち葉を何枚踏み躙ったか

9月の朝に
僕は卑 ....
自由にのびのびと泳がせてくれる人と
長続きするのだなと今さら知る

海水魚を飼っていた時
気遣って水槽掃除をしてくれた夫が
水温センサーを水に戻さなかったので
海水魚たちはみんな煮えました ....
【わすれがたみ】
ある夏の日
百合の花柱を
みつけました
薄紅に透ける花弁には
まっすぐな いのちの
いとなみが ありました
それは
ふと おもいだしたくなる
この夏の わすれがたみ ....
やわらかな鉛筆の芯で
ここにはいない君を
スケッチしました
身体をおおう毛は
鉛筆を少しねかせてふんわりと
ひげは鉛筆を立てながら
細い針金のように
それは君の
生きることにまっすぐだ ....
ドーナツに吸い込まれるまでは好きだった すべて愛酔いつぶれて眠る ブロックし合って愛している 角膜を塗らす涙が涸れて
風景が乾燥する

人々は宙を歩いて
ぼくの中を通り過ぎ

アパート群を包む
光の霧はさらさらうごめき

新緑の山に光の粒子が
飛び跳ね渦巻き

光の雨が ....
船は水平線を追いかける

疲れた今日が沈み
絶望が沈み
青春が沈んでいく水平線

追いかける船も
やがては
水平線に沈んでいく
 
目には見えるけれども
決して捉えることは出来な ....
思想と自然は似ている

観念と感情はおんなじだ

チューブのなかに見えたちいさな風景は

ぼくにそんなことを教えていた

日系二世のぼくはこの国の社会を構成するちいさな村でリーダーの地 ....
最近本屋はこのあたりには大きな本屋さんしかない

薬局もそうレコード屋もそうだ

時代なんだろう

散髪屋さんや喫茶店なんかはがんばっているが


昨日うれしいことがあった

こ ....
芦沢 恵さんのおすすめリスト(5458)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕暮れ2- 梅昆布茶自由詩1514-9-21
わだかマリのために- ただのみ ...自由詩21*14-9-20
猫と信号機- あおば自由詩6*14-9-20
__ウジ虫の唄- 生田 稔自由詩314-9-20
こんにちは。- そらの珊 ...自由詩2214-9-20
どのメールも返信がない轡虫- 北大路京 ...俳句414-9-20
頭頂のプールはバサロ禁止です- 北大路京 ...俳句114-9-20
炎昼売りつけられたるイルカの絵- 北大路京 ...俳句314-9-20
蝸牛- Lucy自由詩12*14-9-19
温度- 梅昆布茶自由詩12+14-9-19
バラッド3- beebee自由詩23*14-9-19
コレクター- Lucy自由詩12*14-9-18
思春期- イナエ自由詩11*14-9-18
とりあえず- 佐白光自由詩3*14-9-18
【_私の化粧履歴_】- 泡沫恋歌自由詩27*14-9-18
暗夜景- ただのみ ...自由詩20*14-9-17
1982- 吉岡ペペ ...自由詩514-9-17
カレーライス- あおば自由詩9*14-9-17
培養- Lucy自由詩19*14-9-17
9月の朝に- Lucy自由詩11*14-9-17
水槽- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...13*14-9-17
或る夏の日___三篇のオムニバス- るるりら携帯写真+ ...16*14-9-16
猫_【詩サークル_群青_八月のお題「猫」から】- そらの珊 ...自由詩2214-9-16
ドーナツに吸い込まれるまでは好きだった- 北大路京 ...自由詩1014-9-16
すべて愛酔いつぶれて眠る- 北大路京 ...自由詩314-9-16
ブロックし合って愛している- 北大路京 ...自由詩214-9-16
ドライアイ- イナエ自由詩12*14-9-15
水平線- イナエ自由詩20*14-9-15
故国とこの国- 吉岡ペペ ...自由詩114-9-15
時代と世界- 吉岡ペペ ...自由詩314-9-15

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