赤い糸があるなら
断ち切りたい
だって、自ら紡ぎたいじゃないか
  
まるで舞台セットのよう
蛍光灯の光が融け込んで
透き通った 小さな庭園で
   
  水草ゆれて
   ふわりと
  
 紅金色の着物も褪せた
 年増女が二人
  よもやま話 .... 
星と飛行機がすれ違う
星も飛行機もそれを知らない
星も飛行機も
勝手に切実に在るだけなのだ
見つめていたのは
遥か地上でだった
寂しかっただけだ
丁度よか .... 
昔 TRDステッカーが貼ってあった
りんご色のセルボは
ミラースモークでした
キラッキラと光る存在は
ゾンザイに 出来ないから
一緒に 耀こうって
思えるんだネ
鏡みたいに
ひ .... 
フライドチキン骨ごと喰う 
この世の破滅だ
人間関係最悪
一人ぼっちだ
許してくれるが
関係は破壊する。
人は離れてゆく
身の破滅だ
社会との断絶
仕事だけだ
軽蔑され
無視され
差別され
非難さ .... 
寝ている頬にそっと触れる
夜風になって空を踊る
月の歌声に耳をすませて
胸に生まれた赤い蕾が
ようやく花ひらく
絡みつくように現れたトゲが
縛りつけ声も出せない
熱い .... 
いつもそれは突然だった
その日のために まるで気配を消し去る魔法を操っているかのように
トルソーには腕も足も頭もない
それはきっと造形の芯
トルソーは不完全であることを堂々と嘆いている .... 
私が純粋なので
得する事が多い
いつも特別扱い
笑顔の歓迎され
自分を犠牲にする事で
好感を持たれ
愛される。
身分不相応である。
やましい思いがない。
悪い事は考えない。
 .... 
ぼくがいなくなれば
あなたは四人になれるという
でもそれじゃあ
淋しくてやりきれないから
ぼくを過ぎたら
あなたは四人になれると
そう言ってはくれないか
 .... 
一枚一枚じぶんをひきはがしてゆく
夜の電車の窓に映った
つり革にぶら下がった幽体
遊隊を離脱し
こんなところに居たのか
勘違いした片恋の記憶
まだ薄皮がひりひりと痛むが
おわらい .... 
全てのコトが 無事に 滞りなく 流れ着いて
何だか 気の抜けた 夜
腑抜けた面した アナタが
ぬぼ〜っと 影に なってる
本当は 「私」 の 方が
本物の 筈だよ
影は 影なんだもの
で .... 
ヒカルリズミカル刻々 音など立てずに滑らかに
 ヒカルリズミカル刻々 素顔の中に陰りに満たしたり リズミカルヒカル
  仲良しというより 繋がっている 味方の光 余韻の光
  メッセージの反 .... 
英字新聞読んでいるふりしている 
雨が降るたび遠ざかった
憎らしくて愛しいあなたの
後ろ姿はもう見えない
季節は容赦なく巡って
人は戸惑いながら巡って
届かない想いだけが残される
さらさらとした喪失感と
ひん .... 
まいにち、テレパシーをとばしている
とどいたのかなぁ
今日は雨だけど ・・・
れんちゃんにとって
六月はもう、真夏とおなじだった
朝から暑くてたまらないみたい
ひんやりつめたい .... 
緑の角柱
ビルの屋根
聳える街の
ショー・ウインドー
マネキンガールの姿には
なんとなく
緑の角柱のように
細い姿が浮かんだ
川の流れの水色に
澄んだ水が
ショー・ウィンドーの .... 
出かけるのなら
帽子を被ってお行きなさい
いざという時には
バケツになるから
出かけるのなら
傘を持ってお行きなさい
空から降ってくるのは
優しい雨だけと限らないにしても
出か .... 
強烈な腐敗臭がする
淀んだ汚いドブの水に
長い間 私は浮かんでいた
そこから見える空は
暗雲に隠れて 鈍い光を放つ
偽者の太陽だった――
這い出そうとすれば
誰かが足を引っ張って .... 
やっと今日の仕事が終わった
選び間違えた 水の様なアイスコーヒーを飲み干して外へ出る
工場の騒音のなかで暮らしていると帰る頃には
虫の音なのか 耳鳴りなのか全く区別がつか .... 
特別養護老人ホームで
夜勤のアルバイトをしている
夜勤明けに施設の門を潜ると
男子高校生が
度胸試しに
施設から出たゴミ袋
すなわち
うんこ山盛り袋にタッチしていた
元気な俺な .... 
そう多分必然とそうなってしまうんだからそう思うのは私が休む間も無く歩き続けている最中だから関係性が焦れて塵になればよいのにと両手を伸ばして空に考えている記憶を媒体を変えて未来中に描いている現在を通過中 .... 
考え過ぎると 
知恵熱が 出ると 
知った
冷たい汗を 
拭う瞬間に ばかり
ゾクッとした 
感触が
ぬるり 
張り付いて 
離れない
いつから 
瞬間接着剤に  .... 
先が明るいから
感謝するような人生ではなく
感謝に満ちているから
先が明るいと思える人生がいい
そうしたら後悔や嫉妬や疑念
そんなものもなくなるのだろう
秋の光 .... 
一羽の鳩が見つめ
青い空はただ光りを投げ掛ける
両者に言葉は無く空白の原稿のまま
埋められる予定もなく
風に飛ばされていくのだろう
君は投げ掛ける
私はいますか
それは
空にでもなく
過去にでもな .... 
冷えすぎません
電気要りません
上の空間に氷入れます
その氷が溶けるまでです
わたしがアイスボックスでいられる時間は
あなたからもらった
昨日の茉莉花が
せめて今日だけでも
芳 .... 
アリエッティににてるから好きって
きみは、わたしのせんたくハサミのようなかみどめをはずしながらいった。
わたしはこびとじゃないわって
いうと
きみはこいびとだよっていって
かみをくしゃくし .... 
新月欠けていく パリ 香港 アメジスト 
私に優しいあなたは 
私じゃなくても優しい
それが悔しくて 
唇を強く噛みしめる
ひとり占め出来ない男は 
心を{ルビ蝕=むしばむ}む
胸が苦しいの 
肌が紅く染まっていく
女の身 .... 
美しいモノが見たいというなら
それはもう美しくないかも知れない
汚いモノには目を覆いたい
だけど匂いはどうしようもない
私はたくさんの言葉を紡いできた
そこには僅かな真実があったのか .... 
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