雪祭り
Lucy

雪祭りで賑わう
地下街をあるいていた

柱の影から目の前に現れた人物が一瞬父かと思った
現実の父より
かなり若いし
実際の父は
病院のベッドで
寝たきりだと
すぐに気づいた

似てもにつかぬその人が
父に見えてしまったことに
驚いて
人ごみを歩きながら
お父さんは
もう歩けないし
ご飯もたべられないのだと
心の中で事実を確認したら
目から涙があふれてきた

見舞いに行っても
そんなことは
いちいち思わなくなっていたのに



自由詩 雪祭り Copyright Lucy 2014-02-06 18:01:24
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