きれいな空があることを
忘れたくなかった

雨が降るのを
真下から見上げて

見上げた空がきれいであることを
確かめたかった

降りそそぐ雨が瞳からあふれても
それを ....
空気が澄んでる。
星が瞬いている。
それだけで、
涙が溢れそうになるの。
どうしてだろうね、

そんな風に切なく微笑む
あなたをぎゅっと
抱きしめたくて......

私は思い出し ....
道を歩いていると
絶壁のように立ちはだかったそれは
登りきると平らになった
ブランチのあと熱くなったお腹のせいで眠くなり
わたしは靴を脱ぎ捨てました


ミネラルの風に小さな貝殻が舞い
カラカラと海の風鈴は虹色に透けました
それと素足にさらさらと乾いた粒ら。o・* ....
気がつくと見下ろす先にいいようのない雰囲気をまとった二人の男女がいた




彼は五円玉(みたいな形の銀貨)を手にとってそっと、
でも大胆にその{五円玉=銀貨}を抱きしめた

隣でその ....
雨戸の端っこで
なめくじがはっている

何が悲しいのか
やっぱり泣いているみたいだ

今日はせっかくの晴れ
君もそんなに泣くのはおよしなさい

でも
葉っぱの裏でこそこそ泣くよりも ....
光は満ちてゆく
花のような小舟を浮かべて
ふたたびの光は寄せてゆく
まだ浅い夏の水際に


片足を浸して眺めるだけだ
ドアを細めに開けて
そっと知られぬように
飛び立つ小鳥を慈しむよ ....
雨の中に鯉のぼりがいて
彼らは空を飛ぶことしか知らない
だけど、濡れた体を揺らしてみると
遠い昔を思い出したみたいだった
青い空を飛ぶよりも
うんとなめらかに飛んでいた


***
 ....
海岸線のガードレールでもなく
尾根を越えていく高圧線でもない
届こうとするものは
いつも不完全で ただ
どこか、まで続いていく

アルシオネの円周でも
火星が結ぶ軌道でもない
繰り返す ....
太くなる

風が太くなる

孕んでいる

闇を孕んでいる

風が闇を孕んで太くなる


湿り気を帯びている

自然は昔から獣だった


太くなる

風が太くなる
 ....
青い鳥は疾走する
ひとたび潜水しても その翼は 微塵も濡れず
ふたたび空に現れたとき その飛沫に 虹ができる
その飛翔は光のように速い

わたしはいつも
わたしの心の一番たかいと ....
川沿いの道を 
からんころんと下駄鳴らし 
着物姿で{ルビ闊歩=かっぽ}する 
5才の姪のかほちゃん 

ほどけた帯紐に 
つまづかないよう 
後ろから追いかけて 
地面に垂れた紐を持 ....
「猫を探しています」

と書かれた手製のチラシが
郵便受けに入っていた

「名前 小太郎 茶虎 体重4kg」

茶虎の猫といったら
このあたりでも野良でたくさんいる
正直見つか ....
小指をなくしてしまったのと
あなたは淋しそうに言う

けれどあなたの手には
たしかに五本の指が
すらりとあって

僕からみると
ほかの指より少し短いその指は
いちばん右といちばん ....
あの日から遠いこころが始まった

そっちがいい

どっちがいい

気が向いたときだけ優しくできる


こらえきれず

きみを待ってる

ギター教室から

きこえる音楽
 ....
本のページをめくる
あなたの指が
風のようだと思った


あなたの中で
長い物語ははじまり
長い物語はおわる


本を閉じると
あなたはすっかり年老いて
物語のドアから出てゆく ....
街にほどかれて

悲しみがほころんで

ふらついていた


悲しまない

悲しむまい


どこかで僕らは

計られ

見守られ

さやかな風が運ぶ

なにを見た ....
 赤紫の記憶は消せないみたい
 でも時は流れていて
 曇り空が晴れて今日神聖な今日晴れていて
 
 囲いから出たなら
 監視が怒るのは無理もない
 望みを絶つ言葉を塗りかえる言葉
  ....
静かな部屋の中

マドラーでかき混ぜて
カラコロと氷の音

黒と白のモノトーンの部屋で
琥珀色だけが鮮やか

めずらしいじゃないか

あなたがウイスキーなんて

あまり飲まない ....
ぼくのくちびるから
溢れ出した言葉は
美しい貝殻のような形の
きみの耳に流れ込んで
まばゆい光を放ちながら
絶え間なく反射しあって
きみの頭の中に
ゆっくりとイメージを結晶させていく
 ....
春のおとずれは
やわらかい

ことばの身軽さと
陽気がとても
近くなる


鳥たちの鳴く声と
色とりどりに
咲く花と

寒さをかき消してゆく
波のかさなり
しろい音 ....
山の背中にあるものは
いたずらからすの
帰る家

山の背中にあるものは
遊びつかれたきつねの寝ぐら


山の背中にないものは
枯れ葉やつぼみを
こばむもの

折れた枝に ....
凡庸なひとりの人の内側に 
身を隠す「豆粒の人」は 
いつも光を帯びている 

脳裏に取り付けられた 
あるスイッチが押され 
心の宇宙に指令は下り 

凡庸なひとりの人の内から 
 ....
田舎の駅の階段を 
せーらー服の少女は軽やかに上り 
ひらひたと舞うすかーとのふくらみに 
地上と逆さの重力が働いて 
自ずと顎が上がってく 

まったくいくつになっても 
男って奴ぁい ....
昨日きみとすれ違ったので
掌サイズのレモンをしぼった
種がとび出して地面を弾いた

今日うっかりきみに
話しかけてしまったので
直径一メートルのレモンに乗った
種がごろんと落ちて地面に寝 ....
あのとき
あなたがすわっていた石に
おんなじように
すわって
釣っている。

この川には
夢がのぼってくる
竜のように
猛々しく凶暴に
うねりながら
のぼってくる。

そうい ....
うららかな夕焼けが
つくりだす陰影


「せんせい かげふみしよう」

授業が終わった生徒が
煙草に火をつけようとする
僕の手をとめる

足元から伸びた大きな影と
向かい合う ....
夜風を、友よ、

ぼくは、青春と呼ぼう、


黒の日だまりのなかで

ひとりを抱えて

自転車をこいでいる

いくつか光を過ぎて

セルロイドみたいな

外灯のそばの新緑 ....
傷が癒えていきます
でも
いろいろな声が遠くなっていきます
いろいろな景色が霞んでいきます
嬉しいのでしょうか
悲しいのでしょうか
少し涙が滲んできます
ある時
止まった時計を見て
心がざわつくように

あの時
置き去りにしてきた後悔に
一瞬にして新たな明かりが灯る

あまりにもつらいから
その明かりを吹き消すために
握っているシャ ....
ひよりさんのおすすめリスト(3012)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「空と大地のあいだで」- ベンジャ ...自由詩14*08-5-7
歩こう。- はち自由詩308-5-7
- ここ自由詩608-5-6
TWO_DOGS- 西日 茜自由詩3*08-5-6
表と裏とその真ん中- もこもこ ...自由詩2*08-5-6
「くもりのちなめくじ」- ベンジャ ...自由詩3*08-5-6
水際、まだ浅い夏の- 石瀬琳々自由詩9*08-5-6
五月(さつき)- 小原あき自由詩13*08-5-6
ツォルキン・ステップ- たりぽん ...自由詩20+*08-5-6
五月の夜- 吉岡ペペ ...自由詩608-5-6
呼吸する椅子- るるりら自由詩11*08-5-5
犬のさんぽ_- 服部 剛自由詩408-5-5
「猫を探しています」- ベンジャ ...自由詩11*08-5-5
「なくした小指」- ベンジャ ...自由詩10*08-5-3
遠いこころ- 吉岡ペペ ...自由詩808-5-3
- yo-yo自由詩21*08-5-2
悲しみがほころんで- 吉岡ペペ ...自由詩808-5-1
今日晴れていて- 山崎 風 ...自由詩708-5-1
@ウイスキー- 貴水 水 ...自由詩408-4-30
アクロス・ザ・ユニヴァース- 大覚アキ ...自由詩308-4-30
笑うお日様- 千波 一 ...自由詩8*08-4-30
山の背中- 千波 一 ...自由詩5*08-4-30
豆粒の人_- 服部 剛自由詩508-4-30
お花畑にて_- 服部 剛自由詩6*08-4-30
レモン- 木葉 揺自由詩6*08-4-30
川さかのぼる夢- 草野大悟自由詩208-4-29
「かげふみ」- ベンジャ ...自由詩5*08-4-29
さよならの前につたえる- 吉岡ペペ ...自由詩1308-4-28
治癒- ここ自由詩608-4-28
何度も- とると自由詩308-4-28

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