お花畑にて 
服部 剛

田舎の駅の階段を 
せーらー服の少女は軽やかに上り 
ひらひたと舞うすかーとのふくらみに 
地上と逆さの重力が働いて 
自ずと顎が上がってく 

まったくいくつになっても 
男って奴ぁいやらしい 

小さい駅舎の改札を抜けた 
一面に金色を帯びた菜の花の小道に 
ひとりぼっちで肩をすぼめた影は伸び 
やけに夕陽が目に沁みた 





自由詩 お花畑にて  Copyright 服部 剛 2008-04-30 10:37:53
notebook Home 戻る