テレビ電話の
むこうに
裸のきみがいる

削り取られた脳や
数えきれない全て
の代わりに
神は
きみの
コアを

ここに
表出させた
西へと
みじかい眠りを繋ぎながら
渦潮の海をわたって
風のくにへ

海の向こうで
山はいつも寝そべっている
近づくと
つぎつぎに隠れてしまう

活火山は豊かな鋭角で
休火山はやさ ....
 
紙の羊が
食べたそうにしていたので
紙の草をつくった
 
今日はたくさんの流れ星だね
 
あれはホタルさ
 
きれいだね
命みたいだ
 
「はじめまして。」君の口からその言葉が紡がれるのが

怖かった

君を見つめていた時間がすべて
君を包んでいた空間がすべて
君を中心にしてまわっていた
僕の幻想が

壊れてしまう ....
一日が終わっていく
きょうは
1/150億年の一日
ちいさな一日

僕の一日は乾いていた
びしょ濡れだった人もいるだろう
途中で息絶えた人もいるだろう
寝過して飛ばしてしまった
 ....
あたたかな毛布にくるまりながら
君の名前を小声で叫んでみる
世界のはじっこで
群れにはぐれたトナカイやヒツジも
安心して駆けつけてこられるような
優しい距離で



いつのまにか伸 ....
 
子鬼が
ざくろの実を食べた

僕はひとり
校庭で体育座りをしている

世界が夕暮れていく

どこかでまた
朝焼けをつくりながら
 
「幸」という文字を 
鷲づかみしようとしたら 
いつまでたっても 
この手は空を切りました 



全てを手放し 
両手をまあるい皿にしたら 
今までよりも「幸」の文字が 
くっき ....
これからぼくは
いくつのことばを殺すだろう

それを
知らずに生きぬいて
いつか必ず殺されるだろう

ことばへ死にゆく
ぼくなのだから



これからぼくは
いくつの ....
鳴き方を忘れた
紙の羊の代わりに
今日は僕が
鳴いているらしい

窓の外には
長方形のホテル

清掃局の車が
積乱雲を
斜めに横切っていく
 
 
食事を始めた 
一口目に 
山盛りポテトフライの皿の 
隅っこにのせられた 
パセリを食べる 


噛み切れない小さい葉達が、苦かった。 


今日も世界の
あちらこちらの食卓で ....
コンクリートの隙間へ
手をひたすとき、

かなしい人魚の
ほほえみが
過ぎる

その、
行方を追いかけやめた目の
放ってみせる空には
青のにじみが
よく似合う



 ....
一枚の葉がふくむ記憶は
みどりにそまり
やさしく香る

かぜは
ときおり険しいけれど
その手をのぞみ
樹木はそよぐ



 世のなかに
 なごみの満ちた
 晴れ間がつ ....
手術の日から
三回目の
誕生日を
祝おう。

ぼくの
誕生日プレゼントのひとつは
きみの
じゆうが
羽ばたける
新築の家

おめでとう
みち

一時間の
外出許可を取り ....
鎖骨の
においが
こぼれ落ちたら、

さかなのゆめに朝がくる



ことば未満の愛を交わして、
ゆっくりとたしかめる
てあしの記憶

水の
においの
シーツを背中に
 ....
なにひとつ 同じでいることのできない私が
潮に洗われている
洗われているのは 海なのか 私なのか 

あなたの口ったら おさかなみたいに うごいて
「ほら みてごらん海蛍だよ」と、教えてくれ ....
 
まだ幼い車掌の
ポケットの中で
紙の羊は
長く生きられない

かつては命の一部として
穏やかな日の光を
浴びていた気もするけれど

めー、と
ひとつ小さく鳴いて
もう誰に
 ....
サイドブレーキを
ぐいっと引いて 
信号待ちをしていた 

隣の車線に停まった車の窓に 
取り付けた 
バネ仕掛けの手のひらが 
びよ〜んびよ〜んと手を振った 

顔も体も無い手のひ ....
じゃ
行くね

と、病室を
出かかると

いっTe・・て・・らっしゃい

せいいっぱいの
太陽の声が
きこえるんだ


なみだを
飲み込みながら
おれは

うん、
 ....
小さな塵が蒸気を集めて
やがて雨になっておちてくるように

僕の小さな悲しみを
あなたが優しくくるんでくれるから

ほら

こんな簡単に泣けるのを
僕は雨のせいにしている
お父さんは
となりにいるよ


夜、仕事を終えた次女が
君の病室に行くと
ほとんどの場合
君は眠っているんだけれど


次女が
病室に入ったとたん
なぜか
ぱっちりと
瞳を ....
                  080805



生えるためには水が要ると
ステンレスのボールが喚く
サルビアの花の写真は
今からでも間に合いそうに
麗しく艶やかで瑞々しくて ....
遠い日の君の面影は僕に何を
伝えているのかな僕にはわからない
最初から僕らが出逢ったことに
意味などないなんて言わないで

きっと側にいることがすべてではないけど
でも側にいるほど君は遠く ....
揺れる大空を
手のひらで掬ってみた
零れていくのは
昨日までの涙
真夏の炎天下の昼間に
涼しくて気持ちいい
この飛んでみたくなる水色を
ごっくん
最近妻がビヨンドになってきている

40過ぎだというのに
髪をピンピカリンの金髪にして
耳は穴だらけ
いくつもピアスをつけて
じゃらじゃらと音をたてている

夏だというのに
わざわざ ....
悲しみのない日に生まれたかった
ばらとミルクの甘い匂いだけがする午後に
僕は君とだけ生まれたかった


いまとなっては好きも嫌いも愛してるも
言わなくなって 指先だけで触れて
僕 ....
みんなが

みち、

きみの
えがおを
待ってるんだ。



あの日
すべてを
うばわれ

すべてを
否定され、

いま
きみも
おれも
ここにいるけど。

 ....
あなたはまるで
矢を放つ前の弓のように

身体をしならせ
水平線を見つめている

遥か遠くの波間では
違う色の青を背負った海鳥が
白くひるがえりながらたわむれている

大きく息を吸 ....
(1)

掛け声と干物の臭いに押し流されるようにして
昼下がりの賑やかさに身を委ねてみる
所狭しと商品の並んだ店先を覗けば
一見かと値踏みする手練の客あしらいに
思わず半歩後ろへ下がりつつ ....
微かな音だけになって

宇宙に放り込まれたみたいに


地上の星屑が
夜を点滅させる
   (七色の輝きの物語りを
    伺うことはない)

    ただ
    静かに

 ....
ひよりさんのおすすめリスト(3012)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
コア- 草野大悟自由詩2*08-8-27
風のことば- yo-yo自由詩20*08-8-26
ペーパー・シープ(流れ星)- たもつ自由詩1208-8-25
「はじめまして。」と言う前に- もこもこ ...自由詩6*08-8-21
1/150億年の一日- 乱太郎自由詩22*08-8-19
かじりかけ宇宙- ねことら自由詩908-8-19
ペーパー・シープ(夕暮れ)- たもつ自由詩708-8-18
幸せの文字_- 服部 剛自由詩508-8-14
これから- 千波 一 ...自由詩8*08-8-13
ペーパーシープ(鳴き方)- たもつ自由詩608-8-13
パセリ達_- 服部 剛自由詩1708-8-12
水の扉- 千波 一 ...自由詩7*08-8-12
葉月- 千波 一 ...自由詩6+*08-8-12
ボン・シャンス- 草野大悟自由詩3*08-8-11
プロミネンス- 千波 一 ...自由詩24*08-8-11
敬虔な生き物- るるりら自由詩8*08-8-10
ペーパー・シープ(紙の羊)- たもつ自由詩608-8-8
呼び声_- 服部 剛自由詩4*08-8-8
いってらっしゃい- 草野大悟自由詩5*08-8-7
「優しい雨」- ベンジャ ...自由詩18*08-8-7
となりにいるよ- 草野大悟自由詩4*08-8-5
水のための夜- あおば自由詩24*08-8-5
dew...- Lily of the ...自由詩4*08-8-4
手のひらに- 乱太郎自由詩13*08-8-3
ビヨンド- そらの  ...自由詩16*08-8-3
月面着陸- アヅサ自由詩11*08-8-2
えがお- 草野大悟自由詩1*08-8-2
「風が生まれるとき」- ベンジャ ...自由詩6*08-7-30
消費されるひと- 恋月 ぴ ...自由詩25*08-7-30
- 乱太郎自由詩12*08-7-25

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101