出口
ひだかたけし
漂いながら
青空を舞う
戯れながら
青空に呑まれる
わたしはあなたを知らない
あなたはわたしを知らない
ただ肉の痛みを殺していくだけ
打ち鳴らされる世界の音群に
飛び跳ねる世界の音群に
静かな予感を反響させ
出口は何処だ
出口は此処だ
青い街がうねっている
吹きわたる熱風にうねっている
世界はやっぱり美しく
私はやっぱり病んでいる
わたしは今日も耐えるだろう
向日葵が独り陽に従うように
お前が青春を謳歌するように
太陽が夏空高く爆発するように
在ることの驚き、激痛の突出
時は優しく
見知らぬ顔して過ぎていく