今日は雨
誰もいない
ひとりの時間
お茶を
飲みながら
ちょっとひと息
ひとりで
いるのだから
こんな時は
音楽を聴くのも
いいよね
雨の日の午後
今はひとりの
....
おいしいと思うと体重増えそうで
キラメく 水を飲む朝の
ゆっくりとした 点滅球が
ぼやけて見えない
白 いイヤホン で 遮る笑い声
雨粒の 微動 もしくは波形
ぼんやりと眺める
踏まれている 足の痛み
知らない ....
会議をサボッて
帰りに寄った
夜の教習所
開いた
校舎の窓
路上運転までの
待ち時間に見下ろす
校内コースを
のろのろ走る
初心者運転者達
あれは日中の僕だ ....
雨に浸されて
ぼくのジーンズは裾から濡れだす
(ねぇ 君のカーテン
いつかすはだにまとうはずの、
快晴のあお・・・・・)
ぼくは今日も雨だったんだよ
軽く頭をこづかれ
....
{引用=見上げた空のたかさを
とおく 感じて}
皮膚はまるで
とうめいなガラスのようだった
ふりそそぐひかりを
全身で吸収していく
こころに咲いた
まだせかいを
知ら ....
どうして伝えたいんだろうね
未来は
自分の中にある
それは一瞬
輝いていた星砂、だったから
{ルビ現在=いま}に立っていても
ときどき砂にまぎれて
きらきらと見えてしまう
....
プール清掃の前 ヤゴ捕り大会があって
捕まったヤゴたちは巨大なペトリ皿に移される
ヤゴはそれぞれの教室に置かれ、トンボになるまで観察される
子どもたちが最初に目にしたのは、なんと共食いだった ....
朝を待つ人は
髪を枝葉のように広げて
目を瞑ったまま夜を探る
どこかに昼のきれはしが落ちてやしないかと
どこかで夜がめくれて光が漏れてやしないかと
暗い空が屋根でよけてもまだ重い ....
たっぷりとあふれんばかりに湛えて
こぼさないように歩く
ネットの海に棲む詩人が紡いでいる
いつまでも色褪せない
磨きこまれたナイフ
のような綴りに痺れ
少しでも掬い取ろうとつかんでも
手 ....
後ろ見て前見て横見てほっとする
いい人ね好きなあの子にこう言われ
明日からまた次の日も明日から
ありがとうが言えずに
飲み込んだら
安っぽい甘味がした
さよならさえうまくできずに
たくさんの言葉を飲み込んだ僕は
砂糖菓子に窒息する
おやめなさい
月はあなたに何も教えてはくれません
おやめなさい
風見鶏はあなたに何も教えてはくれません
おやめなさい。
だから
こうして私はこうして月をながめる
だから
こうして私 ....
{引用=ここは 心洗いの『{ルビ洗心屋=せんしんや}』
悩みがあるなら いらっしゃい
空色木目を とんとんとんと ノックして
汚くってすみませんが
....
郵便受けに入っていたのは
営業スマイルの葉書と
ネクタイをきちんと締めた葉書
営業スマイルの葉書を開いてみると
べりっという音を立てて
用のないパンフレットを差し出してきた
次から次へ ....
1
つぅっとタバコ、吸うたびに
大人になると、思っていたよ
つぅっとタバコ、吸うたびに
少し汚れて、しまったけれど
んーっとタバコ、吐くたびに
あの子が嫌な、顔してさ
んーっとタ ....
あの日
びるのてっぺんは
どれだけ
さみしいひかりがみえたの
むてっぽうなことで
きみも
やっぱり そんを したのだろうか
そっとちかづこうとすると
花をちらすみたいに ....
両の人差し指でぱたぱた
ニワトリが餌でも突いているようで
思わず吹き出しそうになるけど
なにやら真剣に打ち込んでいる
あなたの横顔
見方によっては男らしいとも言えそうで
古いやつだ ....
駅ビルのミラーに夕陽が泳いでメールが飛び込んだ
都会の炎が抱き合う声を 早足で抜き去った
分解されてく真夏の星じゃ
不安や嫉妬の波から明日を予測してやいないか
楽しいこと
面白いこと ....
新しい芽が出る
それは心に生まれるわが子
おはようという
答えはない
それでも生きていると答える
葉っぱが答える
上を向いて、生きている
上だけを見て、生 ....
小春日和もうれしいものだが
一週間も続いた曇天が
フェードインする
梅雨の晴れ間もひとしおである
しらはえが光のやさしさを
....
{引用=
病気の身体で生きていてもしかたないよ
さっさと死んで生まれ変わってさ
今度は五体満足な身体で生きたいね
}
輪廻転生論を都合のいいように考える君は
よくそんなことを言 ....
ただ、咲いているだけ
でも
咲くことに意味がある
「名も知らない花」
咲いて、散って
はい、おしまい
儚いからこそ美しい
雲間の空の向こうの海には
大きな大陸があるのだと言うけれど
わたしは知らない
おひよりに きみは
「やぁ〜 ! 元気だったかい? ・・ 」
なんて 声を掛けてきたのか
どぉだか知ら ....
足のツボ押して痛い 痛くてしょうがない
胃が弱ってるみたい
過労かストレスか 反射投影
トラブルが起こってる
とにかく僕は 味付けのりを食べ
喉の渇きを感じながら 君へのメールを打ってい ....
緑色の雨が降るとき
どこかで誰かが泣いている
そんな気がしてならないのは
あの日君と出会ってから
やさしい心の奥で
僕は君を求めている
このままやるせないままで
雨に打たれるのもいい ....
窓越しの陽射しが
薄いまぶたを通過する
汗ばむ髪をかき上げると
晩夏が私に混ざり合って香る
あの日に帰りたい
そう思ったことの無い自分が
幸せなのか不幸せなのかわからぬまま
季節がま ....
たとえば真夏の海岸で
きみの目は水平線を映し
螺旋状の呼吸をする
……たどり着けない
{引用=(あれはいつの事だっただろう
あの記憶がきみを過去へと誘う
だがあの場 ....
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