静かな木漏れ日の向こうに
やさしい香りに包まれた人がたたずむ
朽ちた古城を背景にその人はいた
それは昔々の神話のような
何と感傷的な横顔
アポロンかエンディミオンを思わせる
木漏れ日は宝石 ....
白クマ
トラ
コヨーテ
ゾウ
シカ
イヌ
ネコ
カメ
カエル
バッタ
カブトムシ
コアラ
ポトス
メドウセージ
フヨウ
スベリヒユ
ケイトウ
ヒガンバナ
リンドウ
サザンカ
サルスベリ
ススキ
キキョウ
オミナエシ
君はいつも高みを目指して
私はそれに応えられず
空の路にはぞろぞろと
人の行列、先頭は君
次の星を目指すのだ
眠りについたこの星をすてて
豊かな緑を目指して歩く
空の路には人 ....
伸びきった髪を
バリカンで刈るような作業
稲刈り後の田んぼは
すっきりとしていて
その清々しさが
秋の空気を絹のようにする
***
新米は少し水を少なくして炊く
十代の ....
西日が射す
階段の踊り場から
子供の声がする
懐かしい声が
あれは
ボクの声だ
ボクがそこに座り
マンガの本を読んでいると
台所のほうから
タンタンタンとリズムよく
....
胸の想いは、
薔薇色の珊瑚だよ
だから貧乏だなんて
口が裂けても
絶対に、
言ってはいけないよ
こんなふうに、
今は。
志のある人なら誰でも
・・・・とても
苦しい、時代だ ....
人は自分より優れている
敬い尊び自分を低め
仕えなさい。
人の下に立ちなさい。
若い子には通じない
いけてない
流行遅れだ
バカじゃない!
苦しみが1つ増えた
悲しみの思いが ....
「逃げる」を見つめてました
ある時は空腹から逃げました
耐えきれずに食べてしまったのです
あんパンは美味しかった
すぐに食べられることの幸せで
逃げていたことを気づかないふりをしまし ....
憂鬱な金融機関に預金してあげる
木曜の昼休みに窓口でスマイル
ATMの顔色うかがってもしゃーない
ランチ後の視線で女子行員を読む
眠いのは きっと僕だけじゃない
寝溜めた時間に利子が ....
冬の継ぎ目を
誰にも気づかれないように
走りさったあの日
あの日は毎年やってくる
それは 玄関の扉を開くと同時に
背中に 過去を想い出す懐かしい匂いと
肩に もどか ....
二重奏が聴こえる
ベースとピアノが語らい合っている
たった今、老年のピアノ教師は華やいだカードを引いてしまったらしい
指先からときめいていく旋律が、ベースのコード転回に絡んでいく
熟年のベーシ ....
病院の朝食のバン
焼いてないし
おいしくもないけれど
このパンを
食べるしかない
選択の余地など
ない
好きなひとに
好きって言える
余地もない
独り
想いを募ら ....
{引用=するとすべて
こうして、秋が呑む飴色の庭に流れ入る日々
立ち尽くすことはできないから倚りかかると
ステンレスの台がたわむ
窓の
外
暗く黄昏れる湖
刷毛の肩に金のほつれ毛 ....
仮面をした、まま 僕らは二人
キスした 抱き合った
仮面越しに 互いの熱、を感じながら
も 指先の感触一つ
探り当てることが出来ない 見つけられない
悲しい程 隔てられた
叫 ....
君に好きと告げるのに あたしは言葉しか持ち得なかった
柔らかい口付けもない 抱擁も出来ない
体を持たない 文字である あたしには
素足でタタタッと 駆け抜ける 白い紙上を
“此処”か ....
ひとつの
あいまいな
それでも
確かに
ちいさな明かりに
包まれていた
吸い込んだ潮風が
いつの間にか
冷ややかで
胸いっぱいに
広がるから
{引用=もう少し
....
昨日、暗くなってからした喧嘩は
今朝のうちに
昨日使った天ぷら油と
一緒に固めてしまうことにした
まだ熱いうちはなかなか固まらなかったけれど
なんとかゴミ出しの時間までに固まったので
きち ....
秋になると 空を歌う詩を書きたいと思う。
私たちは皆 秋空の下に定義される
と今年も思う。
淡い水色に澄み切ってどこまでも広がり
幼い頃 故郷の山へ例えばアケビ取りに出かけた
記憶にま ....
書いて逆らうことを止め
暫く闇に流されてみる
空白は私を包んで
静かに冷える
蓄光時計は
カウントする
ゼロ−ワン、
光や熱の胎内で
確かに私たちは始まったが
彼 ....
道端に咲き乱れる
秋桜の色は チョコレート色
甘い匂いで世界を救う
なんて言ってた可憐な少女
いのちの欠片を 青い鳥を
いつも探し続ける・・・
転んで躓いて手を延ばして ....
コトバでは
言いきれない
気持ち
また夕暮れが
きた
今日も
あなたに
会えない
会えても
どうにもならないことくらい
わかっているのに
ギリギリでバスに乗りこむと
最後部の片すみに
ちょこん とすわっていた
同じ塾の子たちと離れ
まわりを遮断するように
本を開いている
「よかった 帰りが一緒で」
となりにすわると ....
ね、
だから言ったでしょ。
痛い思いするのは
あなただけだって。
あなたは
わたしを
抱きしめることさえ
できない、
手折ることさえ
できない。
さよなら。
背をむけて
去っていくあなたより ....
あの夜
ふたりで
約束したね
満ち満ちて
まんまるな
お月さまを
証人にして
約束は破れて
遠く遠く
はるか
なつかしき場所へ
そんなことも
きっとあのひとは
忘れてしまって
わたしも
しばら ....
暑ければじっとりと汗をかいて
寒ければ{ルビ霜焼け=しもやけ}を作る
水の冷たさを知っているし
風の柔らかさも知っている
鈍感さばかりみせるけど
ささくれ立った指が
....
犬でもなく猫でもなく
人間に生まれ
大陸ではなく
島国に生まれ
今という
時代に生まれ
五体満足で
生まれてきたこと
When we can express our g ....
歳月 の 瞳の色 の 刻々に 横たはつた 告発 の しかないのだ
勇敢な だれ を トルソ に ドライアイ の 出す
また 祈りのように それ ....
(一)
「ぴーちゃん、ぴーちゃん
トイレってどこなのぉ」
河原の石をひっくり返しては
何やら探していた
まーちゃんが突然立ち上がったと思ったら
おいらの元へ駆け寄ってきた
こ ....
きょうだってこんなに
台風、とおり越して
こんなに晴天
なのに
ほほ笑む気もちになれずにいる
血のかよう
太いライフパイプラインがほしい
トンネルがあれば(ゆめの)
手当てした ....
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