雑草の中にまみえる私
誰かが足を止めるのを
待っているかのように
じっと雑草の隙間から
空を眺めて佇んでいた
こうしてしおれて行く
雑草にもなれずに地を
這う小さなロゼット葉
思い ....
わたしたちは毎日
岐路に立って考えている
左の道にいきますか?
はい いいえ
左の道にいったので出会った人
左の道にいかなかったので出会えない人
もしも 出会ったその人が
....
雪が降る、雪が降る、
赤いハートに降り積もる
春はまだか、春はまだかと、まるくなる
友を偲びつつ
窓辺によれば
窓ごしに見らるる春の四方
散りし桜の梢
若葉の木々
去りし日の想ひ出が
木々の梢にいざよふ
友を偲びつつ
窓辺によれば
窓ごしに見らるる春の空
乙女 ....
えば・るーじゅ、こころにことばがなくなってしをかくいみもみつけられない
詩作をするときのお供、今回は音です。
詩作のお供にBGMを流す方もいらっしゃると思います。
わたしはというとダメです。聴いてしまって集中できません。
そこで今回ご紹介するのは「Noisl ....
ポケットは好きだ。
もし、この世界からポケットがなくなったら、ぼくはきっと、お猿さんになっちゃうだろう。いちばん好きなポケットはダウンジャケットなんかについてる、ハンドウォームポケットっていうや ....
わたしを見て
瞳に映るわたしだけがわたし
わたしがわたしでいるために、わたしを見て
『お母さん、最初から一緒に寝てほしいの』
『あのね、お母さんは忙しいの。
後で行くから、最初は一人で寝ないとね』
今夜も娘は
テディベアを抱きしめて寝ている
その規則正しい寝息を確認し ....
セロリくん
臭いから苦手だっていう人
あんがい多いんじゃないかな
触感はシャリとして蕗みたい
いたって淡泊な味なのに
強烈な野菜臭で
やたらと自己主張している
漢方薬みたいなあの ....
隣の芝生が青くみえる丑三つ時
いっそ眠れないならと珈琲を飲み
ため息、またひとつ
のんべんだらり
日長一日 だらだらと
ソファーの小舟で
文庫本が櫂に
目が疲れたらひと休み
音楽の風に吹かれながら
好きな時間を小舟に乗せて
無為の海を漂流しよう
のんべんだら ....
まだ自転車に乗れなかったころ
ともだちの自転車を借り
田舎の緩い坂道をおそるおそる降りながら
何度も練習していた
不思議なことにあるときすっと自転車が自分のものになる
そんな瞬間を体験し ....
人間の蛮行を悲しむのは
人間だけなのであろうか
諸々の神を世に送り出し
それを受け入れた者達は
神に事の真意を問い続け
贖罪の何たるかを尋ねて
今日もまた祈り続けては
神の悲 ....
本当には無い音が聞こえてくるのがとてもつらい
独白と称してこんなふうに書き出してみる
工夫はきついんだけど不可欠で
そうでもしないといろいろとあれで
ほんとはつらいつらいつらいよしかみえない世界に
....
うなずいてはみたもののぬるい秋桜ぬるい秋桜
七月のある日 兄は ぼくを呼んだ
風通しの良い部屋に一人伏せていた兄は
「今度は帰れないかも知れない」という
「弱気なことを…」
ぼくはそう言ったきり次の言葉が出ない
幼少時父も母も病で ....
ひとは、これほど醜いのか
愛は、これほど弱いのか
ただ祈るしかないのか
※2005.7.7 ロンドン同時爆破事件の日によんだ詩
今、一度
一面の雪の朝
私は
兄とかまくらを作る
田んぼ中の
雪を集めて
できました
私たちの秘密基地
しゃがんで入れば十分余裕
通学路からも
はっきり見える
不格好な雪の家
それ ....
光のあたらない
すみっこにこそ
きらりと光るものが
ひそんでいる
目立たなくても
すみっこの力を
侮っ ....
雨の日に嘘の記憶をさかのぼり視えるわたしの花柄の傘
思い出になった 沢山の雨の日々
あたし 傘ふたつ持って
バス停まで
ひとつは差して
ひとつは握りしめて
お迎えに行くひとがいた
お迎えに行くと喜んでくれるから
お迎えに行くと頭を撫でてくれるから
....
えば・るーじゅはわたしにだけみえるらしい
でも えば・るーじゅはほんとに居る
彼女のことを信じてほしくて
きょうは一日描いていた
えば・るーじゅはこんな女の子
えば・るーじゅの目は優しくって
彼女 ....
奇天烈な手つきで
狐憑き 月のツノ触る
淡い{ルビ間=あわい}の 睦言夜ごと
{ルビ霊=たま}の緒からめて 落ち戯れて
指きり含んだ口の中
だんご捏ね 味見
うめ 咲くな
さ ....
わたしは雀になりたいと
何篇かの詩を書いている
わたしは骨になりたいと
一篇ばかりを書いている
ため息の日々に窓をみて
頬杖ついてしみじみとね
愚痴事ばかりの詩歌では
いけないなぁと判ってる
わた ....
えば・るーじゅが居てくれたらいいけれど
えば・るーじゅはわたしが考えたまぼろしの少女
電球がたったの一個の五畳の部屋で
ちいさなわたしがどんなにか想ってみても
紅(あか)い色が大好きです
パソコンは ....
お布団の中、あと一分、、三分、、、
起きた後の喧騒と引き替えにしたってかまいやしない
冬のまどろみは 快楽だ
星なんか
見えない夜もある
それでも夜空を見上げて
一番輝く星を探しているんだ
その星が
ずっと照らしてくれると信じて
星なんか
見えない夜がある
暗い夜道で
仔猫の鳴き ....
あったかいひざにはにゃんこ足元にも猫が寄り添う冬の寒い日
今もなお大きな体でひざに乗る重たいけれど嬉しいにゃんこ
移動するたびにどこでもついて来るストーカーだねほんとに君は
引っかか ....
洋子は旅立った
蛍光グリーン一色ビシギメ
聖子ちゃんカット逆風になびかせ
ラメの瞼で睨みをきかせば
誰もが慄き道を開ける
(くそ親父のラジカセくそ重いし)
ハラジュクにた ....
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