日差しの強い、つよいなか
歩いてわたりました。
まどの中から でしたが
緑葉のまぶしいこと
ひとつぶひとつぶの
空にむかう
房
ふさふさ
ゆれゆれて
ゆさぶられ
....
すがすがしい
晴れの日に
散歩に出る。
花が咲いている
ひなげしの中にオレンジ
ツツジの中に赤
薔薇の中にピンク
キンギョソウの中に黄色を見る。
浮かれて庭木の前で
立ち止ま ....
ゲームがしたい
手料理が食べたい
話がしたい
テレビばかり
父ちゃんも母ちゃんも
いつもいない
日本語が上達しない。
一般常識を知らない。
いつも外食
その後はカラオケ
人 ....
{引用=(身体がふたたび目覚めはじめる)}
窓の内側
さわやかな風が
やわらかいレースの
カーテンをひるがえす
初夏のひかりが
まぶしすぎた
屋根の上
反射する水面の
ゆれる ....
紅い林檎の入った籠を
受け取った日から始まった
幸せになりまた忘れてく
ありきたりな祈りだけれど
真紅の林檎に潜んだ毒を
誰も見つけはできないのなら
目を伏せそっとひれ伏しなさい。 ....
雨の中に鯉のぼりがいて
彼らは空を飛ぶことしか知らない
だけど、濡れた体を揺らしてみると
遠い昔を思い出したみたいだった
青い空を飛ぶよりも
うんとなめらかに飛んでいた
***
....
拍子をとろう
拍手をしよう
夢ははじまる
ギター鳴らし
浜辺で好きと叫び
告白する
友達じゃやだ
恋人じゃないと
から揚げとコーンポタージュを
御馳走してくれた。
一緒にビ ....
青い鳥は疾走する
ひとたび潜水しても その翼は 微塵も濡れず
ふたたび空に現れたとき その飛沫に 虹ができる
その飛翔は光のように速い
わたしはいつも
わたしの心の一番たかいと ....
ふわふわ
まんまる
真っ白な
チーズケーキ
フォークがゆっくり
沈んで
私の秘密を
ブルーベリーは
きっと知っている
ゼリーが光を
反射して
チーズケーキ
....
強く
優しく
滑らかに
側にいる
天使の伝令
鐘をならし
流れ
滞り、又流れ
守ってくれる
楯となり
保護してくれる
優遇される。
音のない世界に堕とされた
何も響かなくて消えてゆく灯火
どこに在るのだろう
私の声
指の間を滑る空気が冷たい
捕まえられない糸が
後ろへ虚空にまみれて
闇の中に筋となって
消えて見 ....
長雨をもたらした群雲の涯にかかる桟橋
漕ぎ出せば容赦無い光の海原
破線の僕の輪郭はより不確かなものとなって
影は灼けたアスファルトに縫いつけられる
光と影は背中合わせの白と黒 ....
ぶらぶらと
行くあてもなく
ぶらぶらと
輝く夜景を眺めながら
なんとなく
ぶらぶら
気付けば夜景の中に
ぽっかりと
穴の開いた心に
街の灯りが染み ....
朝の目覚め
微かな光の束
霧が立ち込める森
虫の声
泉が湧き上がり
空気が気持ちが良い
木々は朝露に濡れ
生き物達が再び蘇る。
年が経つにつれ
人との関係が強くなる
年が経 ....
静かな夜に
とけ込むのは
喉を鳴らして
響く声
追憶の波際で
鳴り響いては
なんとか
つなぎとめている
窓から見上げた空
あの星に
届きそうもない距離を思い
見上げた角度 ....
ふいに
あなたは苦しげな表情
を
しながらその
裏で
屈託のない笑顔を孵そうとするのだろう
混乱するじゃないか
混濁するじゃないか
感性が
僕の
....
手の中の白が震えて
私の涙腺は崩壊した
白の機械に届いた
メッセージ
「ちゃんとみてるよ」って、ありがと。
(慰め)の気持ちが1ミリもない
(何気ない言葉)が何より ....
百年かけて生み出した感情を
書き留めた産声
朝日が煌々と昇ると
夜の影は隠れんぼしてしまった
あさ、
柔らかな呼吸で暴き出した
感動は、
君のひとみに光を与えるのに
少しで ....
長い間待ち望んでいた瞬間が訪れる
受付の看護士さんに案内され
病院らしい匂いのする待合室の長椅子に
わたしはひとりで腰掛けていた
手術自体はあっと言う間ですから
こころにメスを入れる ....
追い風が吹いて
帰り道
ポケットに手を入れて
どこに帰ろうか
遠くで
口笛が聞こえる
部屋では
猫が待っている
たぶん
窓際に座って
通りを見下ろして
新緑が
....
そよ風
ゆらゆら
揺れて
ハート
ゆらゆら
揺れて
あの子はきっと
今頃
泣いている
こころ
ゆらゆら
揺れて
真昼の砂丘では
犬の足跡と鳥の足跡が交差する
風紋が途絶えても
波が伴奏を続けているね
うねっているね
時折、後ろの足跡が
前足の足跡を追い越していく
鳥の足跡が見えなくなる
あの ....
恵みの雨
喜びの雨
家の中で
寛ぎの時
ゆっくりと寝て
テレビをかけて
バイオリンの音
胸に透きとおる
悲しみの涙
苦しみの涙
全ての物が
人徳となる
掴みきれない砂を
別れ際におとした
5月の夜空は
何も知らなすぎる
またね、と約束して
帰ってこなかった人を
悔やむ
その先に空白
・・・
わたしは正しい ....
涼やかな
初夏の香り
漂って
滴を湛えて
一斉に
陽にむかう
草花たちよ
緑の宝石のように
貴重で
美しくて
その
生きるちから
涼やかな
初夏の香り
漂って
薫風
5月が
きた
風がそよいで
夜を駆け出して
どこに行けばいい
あなたのところへは
行けない
もう
引き裂いて
もつれたストーリー
違う物語を
お互い探して
風がそよいで
....
言葉の近くで
酸素を見ています
午後に置き忘れた椅子から
ずり落ちているあれは
靴の始まり
裏側を覗くと
もう誰もいません
+
金歯の中に広がる曇り空を
....
流れる風
世の中は晴れ渡り
渡り鳥が舞い降りる
なんだか楽しい
落語は最後に語りを落とす。
何を血迷っているのかKさん。
どんな事をしても
今日の日は過ぎてゆく
体にオイルを差 ....
・
眼を閉じるとそこは
金木犀の香る秋のベンチで
横には
もう何度も思い出しているから
びりびりの紙のようになってしまった
いつかの君が
黙って座って煙草をすっている
周囲がいやに ....
またもや不意打ちに
なげこまれたアクシデント
水面がざわざわ騒ぎだす
バリケードをはりめぐらせたつもりが
いつもほんの一瞬のスキをついて
とびこんでくる
ズン と重く腹にしずん ....
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