すべてのおすすめ
わたい、もやしはきらいや。

病室のベッドのうえで
母がぽつりと言う

六十年も付き合ってきて
母の好き嫌いをひとつも知らなかった
そんな息子だ

お父ちゃんがな、腹切ったときに出て ....
 瞳


二月の白い雨の中
何もかもが凍りついた冬日
畦の匂いさへ凍りついたまま
も吉は冷たい闇の中で
いつもの道を見失ってしまった
今日はどうしても
まっすぐ歩けない

も吉を ....
 絵ハガキ


古びたペアリフトが、白く耀く斜面と雲ひとつな
い青空の隙間を、カタコトと、揺れながら私を山
頂へと運んでゆく。飽き飽きとした水平線上の生
活を忘れ、雪の斜面を滑り落ちること ....
いつの日も
夕日は、約束に似ている

すっかり、
日が落ちるまで
果たせなかった約束をかぞえては
また、
あしたに賭ける

ぽつりと、残された
オレンジの雲は
あしたへとつづく
 ....
五時間半のパートも毎日つづくと
腕も、足も、腰も痛くなって
お風呂上がりにはからだじゅうに 
星を貼って、寝ます
星は、
ツボとよばれるからだの黒点に貼るから
いくつか貼ると
わたしのか ....
ひとはまっすぐ生きられない
かならず、曲がり角はやってくる
見覚えのない交差点はこわい
視界の閉ざされた曲がり角は、もっとこわい

たとえば
人生がなくても小説は書けるという
それは ....
 ブランコ


息を吸って
息を吐いて
息を吸って
息を吐く
いつも意識の片隅で
緊張している
生きるために

前脚を出して
後ろ足を出して
前脚を出して
後ろ足を出す
 ....
茄子紺に染めてあなたのまわしなら俵踏みしめ恋尽きるまで

長茄子の紫の花何気なく紫紺に染める我が実知ってか

茄子は「成す」花の数だけ実をつけてしあわせになる畦のあなたと

足りないのあな ....
ひもじいといって、啼く蝉はいない

白亜紀の時代から
ひとはひもじい生きものだったという
そのひもじさに耐えて、恐竜から逃れて
生き延びることのできる生きものだったという

生きて
生 ....
葉月の昼下がりのどうしようもなくもてあました窓の
したで、たったいま、わたしにできることをすべて思
い浮かべてみても、ただ、雨の日の猫のように四つ足
を投げだして眠ることしかできなかった。
 ....
れんちゃんは犬なのに
お手もできない

ある日
このぼくにできることを数えてみた
あれと、
これと、
それに、
三日数えても尽きなかった
それで
ふと、気づいて
そうだ
ぼくに ....
 田んぼ


乾いた田んぼに水が入って
追いつけないままに去っていった
春の詩をようやく諦める

花菖蒲は元気に咲いている
紫陽花もゆっくり色づいてゆく
発芽した朝顔は満員電車みたい ....
昨日とおなじものは
いらないのに
明日になったらやっぱり
おなじもの?

君はかわっても
ぼくはかわらないのかな
いくつになっても?
うん。
将来のゆめを語るひとでいたい

九十 ....
ぼくも夏毛になりましたって そんなアホな 
暑中お見舞い申し上げます   たま

雨の日はほら
また寝ぐせがついてる犬のひげにアイロン だめかしら

どしゃぶりの雨の中しつこく猫をさがす犬 ....
あした咲く朝顔は
雨の軒下でこうもり傘みたいに
とじています
あしたも雨なのかな
朝顔って、おかしな{ルビ花=ひと}だね
傘をもって
生まれてくるなんて

いちど咲いたら
もう、とじ ....
すこし太った と
しわだらけのあなたが言う

たしかに 
しわの数はへっていないけれど
わずかに 浅くはなっている
一年ぶりに 団地にUターンしたのが良かったのか
また 
独居 ....
かたつむりがね
いないとさみしいよね
木の葉の影の雨宿り
でもね
木のてっぺんにもいるんだよ
きっとね
だって だって
ひなたぼっこしたいから


アリさんがね
いないとさみしい ....
ゆうてみて
あたしのどこがきつねなのか

そらぁ
お天気の日に雨はおっかしわなぁ
そんでもなぁ
この雨を降らしたんはあんたやで
しょぼくれた顔してうどん食べてたから
声かけたん ....
わたしは縄文の舟を漕いでいる
トチノキを刳り貫いた
粗末な舟だ
赤い犬をいっぴき乗せていた
これが最後の猟だと
わたしは思った


子どもたちは
夏の来なかった時代を知らない
もう ....
空も
海も
荒れている
鉛色した浜辺に
鈴をなげる
こんな日であっても
ひとは
生まれ死ぬのだろうか
鳥たちは
季節を選ぶというのに
どんな理由があって
生まれ死ぬのだろうか
 ....
短歌を超える詩が、あってもいい
詩を超える短歌が、あってもいい
詩人も、歌人も夜はおなじ寝床で肌をよせあって
眠るのだとおもう

今日はもうなにも書けなくて
はやくお風呂にはいってあし ....
便利やで。このひと。
うれしいと泣く。
哀しいと笑う。
恋もできる。
歌も唄う。
故障は少ない。軽くて丈夫。
充電式やから停電に強い。
環境に順応。
ええ仕事する。みんな欲 ....
壮佑さんのたまさんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
もやし炒め- たま自由詩31+*14-3-21
北の亡者/Again_2014如月〜皐月- たま自由詩25*14-2-27
北の亡者/Again_2014睦月- たま自由詩24*14-1-13
終の日- たま自由詩25*13-12-31
星座- たま自由詩35*13-11-28
曲がり角のひと- たま自由詩25*13-11-14
北の亡者/Again_2013神無月- たま自由詩33*13-10-23
茄子紺のひと- たま短歌26*13-9-6
朝の日記_2013夏- たま自由詩34*13-8-25
雨の日の猫は眠りたい_2013- たま自由詩29*13-8-1
ぼくにできること- たま自由詩25*13-6-21
北の亡者/Again_2013皐月- たま自由詩35*13-5-14
- たま自由詩30*12-8-11
ちぎれたしっぽ- たま短歌23*12-7-27
朝の日記_2012夏- たま自由詩33*12-7-9
M_2012- たま自由詩35*12-6-25
きっとね_2011- たま自由詩26*12-6-2
きつねうどん- たま自由詩40*12-3-21
縄文の犬- たま自由詩29*12-3-12
立つ- たま自由詩26+*12-2-23
このわたしを超えていくもの_2012- たま自由詩47*12-2-6
だれか買うてんか- たま自由詩40*12-1-20

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する