春は名のみのきさらぎの
未だ温まぬせせらぎの
橋のたもとの裸木の
わづかに赤き冬芽かな

春は春とてきさらぎの
未だ冷たき春の風
襟立て歩く川筋に
ちらほら青く下萌ゆる

我の窓辺 ....
あいまいさとかを

あいしている

きみはだれ

まぶしすぎてよくみえない

でもまあ

だれだっていい

てんきがとてもよくって

きみがすきだ



あめに ....
電車の中で目を閉じている
線路の小さなおうとつに床板が小さく震え
進んでいくのがわかる

まひるに
道路の上で
ビルに両端を
切り取られてしまったひなたで
ぼんやり煙草を吸っていた
 ....
町はやはり動いて


流れて
流れて
この固い冬もいつかわすれて
また息をする
そのときある風景を吸い込んで

流れ消えてゆく落ちた葉の
葉脈は細緻で
伸びていった先よりも
う ....
生まれ変わったら
あなたの家のそばの
電柱の脇
段ボール箱に捨てられた
白い雪のような猫になるの
あなたはすこし困ったような顔で
にゃあとなくあたしを拾い上げるわ

赤いプレゼント箱は ....
血管の透けた腕で宙を掻く
昼だって夜だって迷子のままで
叫び疲れて後はもう誰かの掃除を待つだけ
そいつに頭が均されても別になんとも思わない

白けた夢の端っこで小人が踊っている
 ....
わたしが
どうしても我慢できなくて
でも、教室には絶対間に合わないし
歩道に面していくつか並んだ
車庫の一番奥に勝手にはいって
おしっこしたって
話したら

妹はそこで、ひとり、
 ....
いつも誰かが口笛を吹いている
長い廊下に響き渡る
外は晴れ
青空には適度に雲が浮かぶ

見たくも無いものばかり目に入ってしまう
聞きたくも無い音ばかり耳に入ってしまう
外は晴れ
青空に ....
雪のつもった日のバスは 
渋滞でみんな遅刻のはずなのに 
なぜかこころやさしい 

雪化粧の街を窓外に眺める 
人々をぎっしり乗せた
バスのなか 
ネクタイのよれたおじさんが 
あんパ ....
そんなもの、と思った
くだらない
直視できずにうつむいた
若さを消耗している途中、それが今日のこと




わたしがかつて
人差し指にくるくると巻いていた、
彼の襟足はもう随分 ....
燃えつづけ光の穂になる音になるこがねもとめるけだものになる



穂の陰に白と鉛のうたがあるまだ見ぬ夜へまだ見ぬ海へ



曇りから水と光が去るたびにひとしく遠くし ....
ぴーたーぱいぱー

まどのしたに
おんなのひとたち や
きのう おんなだったひとたち
あした おんなだろうひとたち

おちちと おなかを やわらかいいきもののようにだいて
ならんでいるのでした
ふく ....
こわれたような
気がするな
ラジカセが
ラジオ、カセットが

それって何
と訊かれてだまる
カチャカチャと

弄りつづけて
うつむく
ゆるい髪の曲がり道がゆき ....
こたつにはみかんがあるから
あかねこはまるくなり
さまざまな約束事によって
針が回り続けているのを
ゆるしている

やさしい
そして、かなしい
冷たい雨に
震えるきみの
肩を抱いたのは
それもまた
雨でした

時に言葉は行き過ぎて
途方に暮れる長い夜
抗うこと諦めることを重ね
いくつの哀しみを覚えたの
その身を預け
降り ....
降り積もるものの中に
水色を混ぜよう

降り積もるものの中に
水色に混ざろう


白と黒の細かげな象りたちの中に
カラフルなばかりの色たちの中に

降り続けるものたちの中に
水色 ....
渋谷の外れにあるバーに入ると、スロウな音楽が流れていた。奥のほうのソファに身体を沈めると、隣にお日様が座っていて、誰も彼女に気付かないようだった。それもそのはずで、月や星はあんなにキラキラと光っている .... アディオスピエール


行け 行くんだ
高く高く
昇れ

大好きなジャンの元へ
行け

降りしきる雪の階段を
何処までも何処までも昇ってけ

愛する
ジャンの色に包まれて
 ....
ジャスコで買い物してたら
知らない子供にお父さん、と呼ばれて
違うよといくら言ってもきかないので
しかたなく僕は
その子のお父さんのふりをした

おうちへ帰ろうというので
ジャスコの近く ....
甘噛みする
うさぎ
声をあげない

やさしさは
痛み
容易に予言する

はねを広げる
うさぎ
いつしか
鳥を真似て

さみしくてさみしくて
手のひらを閉じた

ささやき ....
ある冬の雪の日の写真の中で二月をとめて待っていて。



二月そうして服役した服は役目を終え野に放たれるのだ。


前転をつづけた雪だるまはそろそろ後転の ....
この頃は
新聞の死亡記事を切り抜いて
町内の電信柱に
べたりべたりと貼り付けることにしている

今日もこんなに沢山の人が死にました
毎日毎日人は死にます
これだけの人が死ぬ中で
わ ....
とんちんかんなシルビア
たて結びの赤いリボン

可愛くない絵を描く
愛されたくないと嘯く

手紙も書かない
赤いぷにぷにしたインクじゃなきゃ
書かない
届かないよ、って
 ....
あるようで、なにもないから

あるような気がすることは確かめられない。


勘違いはこわくない

一律平等の前提がこわい


分からないはこわくはない

正直ものは嘘つきだから ....
ぼくはきみの

ひかりの駅でなかった

それがばれないように

セックスした

せつない言葉を言わせ

ぬくもりの中で暴れた


記憶は

愛よりも

永遠なだけだ


ぼくはきみの

ひかりの駅でな ....
だいじょうぶ こわくない
連れてきた痛みを解き放とう
ここでいま ひかりになる
その瞬間を記憶に刻もう

失っていないよ
すべて手に入れていた
だからやすらかに眠ることができる
あ ....
文庫本のページで挟んで潰したわたしのうた
小さくて
みじかい
誰にも聞かれずにおわった
おわりがあるからよかった


イヤフォンでせきとめられた
音楽が出口をもとめてい ....
それなりの
背丈と重みとがあるわたしに
自動扉は開いてゆく

容易に
開いてくれることが
当然でなければならない、と
わたしもすっかり
慣れてしまって

背後で閉じられる
自動扉 ....
浴槽のなかで
泣くと
温まった頬よりもっと
熱いものが滑る

首筋をかすめて鎖骨へ
塩を含んだ水滴が落ちて
水に溶けてゆく

こうしていると
かなしみはまた
薄い皮膚を通 ....
                    07/02/01


あかり/光/アート展、を見てきたが
帰り道、汐留駅の遺跡に立ち寄って
明治初年のレールの切れ端、犬釘、工具
機関庫の前に佇む ....
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