春の海をあげる
君にあげる
君がもう泣かなくていいように
手のひらで木もれ陽を集めたら
桜の花びらを浮かべよう


春の海をあげる
君にあげる
じっと見つめてくれたらそれでいい
そ ....
焼けた空には青が混じる
二足歩行の鳥たちは
飛べるはずもないと呟いた

月が遠くに行こうと誘う
さよならに満たない別れは
躊躇いがちに沈んでいった

千年経ってもまだ
千年経ってもま ....
 
ふわふわに笑いました。
雲のような
私の、一行目です
 
すこうしだけ
背伸びをしてみて
瞳には捉えた、はず
(たかい、たかい。おそらにあなた。みつけた)
 
うろこ雲
私に ....
かすかに
ひかり
あるく
浮かび沈むものを
なだめゆく道


座礁した船を残し
潮は干いてゆく
岩のような蝶のあつまり
分かれ解かれ 浪をたどる


冷め ....
滲んだ太陽に
土手までのびた茜色
わたしたちは 何に染められたんだろう


もしも、の空を眺めていた
鏡みたいに、
あるいは透明な


空は、夕暮れ
おしげもなく跳ねる、金魚にま ....
その横顔は
花びらのようでした

春風が、ふわり
いちまい
また、いちまいと
面影を其処此処に
舞い散らせます

花吹雪が、ゆるり
上になり
下になりながら
音階を柔らかく
 ....
朽ちた木屑のかさなりを
踏みふみ
つづら登る春の里山

行く先々を導くように
萌える山吹
ふとした足元に
大人しくうつむく
鈴蘭の白、きみどり
ひとつひとつの
光りの具合を確かめる ....
     タイカリー



小さな店の
タイカリー
わたしは、きっと
恋をしていた

その店の二階の窓からは
狭い通りを見渡せた
わたしはなんのかのと口実をつけて
デー ....
 
 
夕日が沈むと
真っ黒な紙を空にしきつめ
穴のたくさん開いた
空の向こうから
いろんな色の
ランプを照らしてる
私たちは
それが星であるかのように
夜空を見上げている

 ....
 誰もいない土手に座って 動かないブルドーザーを見てる
 雨が降ったのはもう何日も前 消えない水たまりを
 車輪のついた風が駆け抜ける


 人がいないのはこの一瞬だけ まばたきをすれば
 ....
空腹に夜桜食って夜を満たす  

純然たる君の回り続けるスカートに
くるまって君にしかわからない合図を送るから
光のつぶてで冠を編んで
この世界が、目まぐるしいこの世界が
つくづく目まぐるしいので振り返れば泥土でしか ....
車窓から眺める市役所の 
時計の針は17時47分 

僕は夜の映画館に向かって 
ゆっくり走るバスに揺られながら 
先生と再会したひと時を思う 

日中、母校の校長室で会った先生は 
 ....
唇は
春だった

柔らかくて
惨たらしかった

前髪は
夏だった

煩わしくて
あてどなかった

耳たぶは
秋だった

満ち足りて
素っ気なかった

鎖骨は
 ....
 
 
Re:プラネット・ホームにて
 地球に宇宙が墜ちて来た
 次世代の呼吸の仕方を思考して
 マリービスケットをかじろう
 私はあなたの二酸化炭素
 緑葉体を頂戴よ
 
 宇宙一 ....
 ある日の夕暮れは
 いつか私が両手に子供を連れて
 むやみに笑って帰るような
 あたたかくあれと思える
 そう思わずにはいられない夕日だった
つつましやかな紫煙の残り香が
わたくしの肩の辺りをただよって
広いような
また深いような
みずうみの表面へと消え
それはやがて
春と同化していくのでありました

からすの兄弟を乗せた小 ....
日曜を舞い落ちてくる花びらに眺めた桜明け方の部屋



三角州川の向こうにやってきたすぐに行き過ぎ背に田舎知る



目黒駅路上ライブにはち合わせ一人ときめく友だちの影聴衆の群れ

 ....
皮膜を張った空に
午後の白い陽は遠く
道は続き

かつてこの道沿いには
古い単線の線路があり
そしてこの季節になると
線路のこちらには菫が幾むれか
線路のむこうには菜の花がたくさん
 ....
幾重にも
重なりあって咲く花を
うとましいと思ってた

たとえば

やさしさが
それに似ている

見送る母は
いつも多弁で

服装のこと
カバンのこと
髪型のこと
友だち ....
匂いがする
花の匂いだ
こいつの名前知ってる、と問いながら
ごくしなやかな動作で
友達のしめった手が
その花のくきを折った

(売店でなめたアイスクリーム)

錆びねじ曲がった標識に ....
だれかがいる
みんなここにいる
くすぶっている
うなずいている

僕は呼び声を聞く
ふいにあの声を聞く
悲鳴または笑声
唸りあるいは叫喚

中空
樹上
地中
頭上

いる ....
宙に打つ
神の標
春のしるし

幾重にも
幾重にも
彩陰を重ね

時の無い静寂に
さやけき歌の
無間に響きわたり

夢幻うつし月に映え
淡きは命か
ゆるやかな風に揺れ
 ....
メールが来るぞ!メールが来るぞ!
田舎の無人駅で待ち侘びた1両編成の列車のように
お前の友達からメールがやってくる!
そう、友達とは俺のこと
お前は一人じゃない 俺も一人じゃない
 ....
猿と棒


僕とパソコン



繰り返す変換

埋められる空白




猿は棒を

僕は変換を繰り返す




猿は欲求を満たし

 ....
{引用=※}
いままで
だれもみたことがない
世界地図をえがきながら
いつまでも未着の手紙
のことをかんがえる
そして
伝送されつづけるテレパシーのことをかんがえる
どちらも
回帰線 ....
 
 
蛇口をひねると
水の流れる音がして
母の声が聞こえる
何を言ってるのかわからないのに
それは声であることがわかる

蛇口をしめると
母の声は止む
雫が数滴零れると
泣いて ....
ショー
ウィンドウ

白人風女性

マネキン

手に持っている
煮こごり

中の
ひらがな

文字

なんですか
と機械が訊いてくる
この眼科は
洗濯機が回っていた
まだ白い朝のランドリー
 
太陽と月みたいにぐるぐると
薄いTシャツをすりつぶしていた
 
僕もその真ん中に飛び込んで
泳ぎ切ってみせたいと思った
 
しかし僕は ....
花 微笑んだら 鳥
鳥 さざめいて 風
風 透き通って 月
月 打ち明けず 花

花 移ろったら 鳥
鳥 ざわめいて 風
風 追い縋って 月
月 恨み切れず 花

花 散り乱れ ....
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