遊び明かした夜も終わり
よそよそしい朝の光が
地上を照らしている
空気はまだひんやりと
あたしの火照った心を冷ましていく
刹那、
解散という空虚が胸をよぎる
そんな夜明けを嘆いた

 ....
あお空のちいさな骨の
こすれる音がする
女の子のむらさき色の
お花の匂いのする髪の毛のさき
ちいさなしあわせが
ふりつもるようだね
ほそい指を
土曜日の陽の光にからませて
ふて ....
昇り降りる明るい雨の
降り降りる間に 降り昇る間に
人のかたちにまたたく鏡へ
灰と花は訪れる


壁に窓はなく
窓の絵があり
鈴の溝の午後
空はすぎる


 ....
ひとりで育ったホルトの花
透明な花粉にむせて
おとうさんは毎日
緩く息を止めた
時々家に来たトロバスに
一緒に旅立ちを(そっとして置く事を
決めた親友も、乗り続けている
ぼくはなぜ何人も ....
偶然はいつしか奇跡にかわる

コンクリートとコンクリートの間で

巻き起こる突風を浴び

どこかからながれる

なんらかの原因で流れ込む黒いガスを

僕は吸い込み体内にと ....
 
 
夜が青く明けてゆく頃
除雪車の音が聞こえている
ひとつの戦争のように
降り積もる雪を魂に置き換えて
作業は続く

まどろむ真冬の月の目は
わたしたちと同じ
出来事だけを音で ....
今はここわかれ道で君のそば花咲く速度で涙を落す


雛たちが巣立つ喜び悲しみを抱いて鳴いてるウミネコになる


ないているウミネコのいるこの海よりしょっぱい涙を流したのかな


潮舟 ....
街のあらゆる隙間から
浸み出てくる泥に追われて

JR駅構内の暗がりの
打ちっ放しのコンクリート壁に
ひっそりと身を寄せる

壁に走るひびはハイウェイ
ところどころ露出した
砂利 ....
カルピスの底みたいな白濁色に
おぼれてしまう人を笑うことなど出来ない


明かりがいつも灯っているわけではなく
でも闇ばかりというわけでもない
はっきりしない色に囲まれて
遮られた視界を ....
 
 
春の影が歩いている
人のふりをして
わたしのふりをして

わたしが振り返ると
影も振り返る
いったいどんな過去を
振り返りたかったと言うのか
影は

わたし以外に知らな ....
山小屋があって お互いに区別のつかない たくさんの小人が 暮らしているらしい 一つも窓がなくて 丸いテーブルを囲んで おいしいごはんを食べている その時うしろの方で 微かな鳴き声が聞こえて もしかした .... 氾濫する
春の本流を立ち泳ぐ
辺りには甘い毒素が満ちていて
脳から先に侵されてゆく

あらゆる感情の結び目は解けて
それがいいことなのか
悪いことなのか
判断さえおぼつかないまま
い ....
おぼろ月夜に
醤油をかけて
チュルルと
流し込んでも
うしろめたい後味が
背筋を駆けるだけだからって

桜の散り際を
ゼリーで固めて
トゥルルと
頬張っても
安っぽい哀しみが ....
かつて空き地だった道路を前にして、
置き石のようにガードレールに座った君よ!

軽トラックが、廃棄解体寸前のオーディオを
山ほど抱えて走っていく。死んだも同然。とはいえ、
車輪の音とともに虫 ....
 通りに面した一角に
 新しいビルが建つらしい
 鉄骨の高い塔が見える
 奥ばった場所ではない大通りの
 商店街の入り口に

 一週間が過ぎる
 アレはと言うまもなく
 ビルは着実 ....
からっぽのぼくだけど
きみでは満たされない
本を読んだら
真っ黒のジュース
ぼくに満たされる

からっぽのぼくだけど
よれよれにはなっていない
天日干し一夜干し
流れ星がいいな
目 ....
ぼくを二度寝させた

ふくよかな光と水色

朝から黄砂で太陽は

鏡のように

鏡のように


空、風、なみだ

空、風、なみだ

ぼくらは忘れよう

旅立つ日々だろ ....
朝 目覚めると
夫が洗濯物を干していた
私がやる
と言うと
風邪は大丈夫かと
言葉尻苛立ち気味に訊く
熱がないから私がやる
と言うと
干すのを止めて
自分の煎れたコーヒーを
うまい ....
ならした大地に
くぼみを作る

てのひら一杯ぶんの土で
耳たぶの熱を
葬った

背骨のきしみは
いまだ
攪拌されず
甘皮の欠けた
手には負えない

こぼれていく砂粒だけを
 ....
いちのうらはろく


自分自身


よく
わからないものだから
文字を手に取る





ろくのうらはいち


自分自身


解説者でも ....
とてもやわらかな風が
吹き抜けていく
春がどこかで生まれ
白いシャツが
色付きの女に着られる
どうしてこうも
ぽっと太陽があがるのか
腫れたからだの
すみずみまであたたかい
 ....
 
 
なんちゃってグミかんで
なんちゃって空ながめてる
俺の手は乾いた床を拭いているから
床のかたまりを拭いているから
俺から離れようとしない
困ったもんだぜ
俺はすっかり歯槽膿漏で ....
ボルシチの入った器がつよい風にあおられてひっくり返りました
若いアデリーペンギンのオスがしたじきになって
きょわきょわと叫んで羽を打ち震わせました
ボルシチは熱かったのです
               090318


このこここにとつぐといわれて
ときのたつのがやけにはやくかんじられ
ふたつへんじでひきうけてしまった

3分間スピーチは
2分ぐらい ....
トンネルは夜だって明るいんだ

今も人差し指の冷たい腹、小指の爪
それだけで優しく窓を見つめてる
溢れたトラスの風切る姿が
薄暗い雑音に変わり
蕩々と水田へ軋んだ碁盤も
景色から剥がれ耳 ....
骨を飲み込んだ壁の絵は
歩けるようになった
かすかに影をいだいて
陽をひきずり
音を避けて
草の渡れぬ反対側へ
道に線をのせた

ぽとり と雨が
さほど濡れない
ひさしのついた壁の ....
>>>>


天井を見上げるか、
テレビの音量を上げるか、
ファンヒータのスイッチを切るか。
思っていることが浮遊する夕方、
五時六時微熱、
答えを見つけようとする気持ちが少な ....
ぼくのいなくなったあとのことを

湯煙のほしぞらに語りかけ

実は会話はうわのそらに

あの娘もこの空の下 眠っているのかな なんて考えて


寂しさがこみ上げるかといえば嘘になり
 ....
指先に載るほどの大きさの過去を
テーブルの上に置いて目を
閉じたら 重い
液体の粒が眼窩と眼球の隙間に
散乱した
そのとき夢で見た雪深い森の中を
毛の長い野良犬が歩いているのではないかと
 ....
まいにちが

わかりやすいしあわせに

みちた日々であれば

ぼくらはそれを

しあわせと呼ぶのだろうか


春のかおりが

夜にひびいている

ぼくらは

さびしく ....
夏野雨さんのおすすめリスト(3676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朝帰り- 百瀬朝子自由詩7*09-3-21
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シンシア- 梶谷あや ...自由詩609-3-20
馬鹿でかいBGM- こめ自由詩809-3-20
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はるうた- うみとゆ ...短歌2*09-3-20
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カルピス- あ。自由詩14*09-3-20
春の影- 小川 葉自由詩409-3-20
エピローグ- 砧 和日自由詩609-3-20
春乱- 佐野権太自由詩25*09-3-20
春景色- nonya自由詩11*09-3-20
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摩天楼- doon自由詩109-3-20
ぼくはからっぽ- そらの  ...自由詩6*09-3-20
空、風、なみだ- 吉岡ペペ ...自由詩509-3-19
けもん- 蒼木りん自由詩209-3-19
日傘- ことこ自由詩1*09-3-19
- 北星三天自由詩1*09-3-19
- 長押 新自由詩309-3-19
なんちゃって- たもつ自由詩909-3-19
風のつよい日- サトタロ自由詩2*09-3-19
盲目の象- あおば自由詩7*09-3-19
鉄路- しべ自由詩309-3-18
雨小石- 砂木自由詩15*09-3-18
nowadays- あすくれ ...自由詩2*09-3-18
湯煙のほしぞらに- 短角牛自由詩309-3-18
思い出- noman自由詩609-3-18
春の夜- 吉岡ペペ ...自由詩2009-3-18

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