あの日
いつもより10分早く起きた

あの日
朝食はトーストとポテトサラダを食べた

あの日
うお座の運勢は第三位だった

あの日
重要な会議があるからと
君は三 ....
はばたきが きこえる
とおい 風の血統に
呼びかけてくる
ひろった羽根で
こころみに とんでみる
警官に職務について質問する


駅員になったが台風の身代わり
湖畔の部屋

ガラス窓には

夜のみずうみが

黒い火事のようだ


町にむかう橋

ふたり見つめる

光たちの流れ

ふたり去来する


湖畔の部屋

ガラス ....
予感する、
みどりの枝葉は
たわわなきんを孕み
ひとときの甘い溜息や戸惑いを
その足元に散りばめる

枇杷色の、
おぼろなる気配は
風の匂いに神無月の宵闇を語り
遠くなった声の記 ....
ドラムに合わせ雨が降り
やがて収まると静かに
霧が会場を包み込んだ
うす く うすく

疎らな客席が冷たく
こちらを眺め
舞台を突き刺している

照明は雨霧をかわし
なんとか会場を ....
久しぶりに地元に帰り
ふらっと立ち寄った飲み屋で
幼なじみの電信柱と会った
人なつっこい笑顔は相変わらずで
そんなことが妙に嬉しい
カウンターに腰掛け
街や人や時間の流れ、それから
その ....
また原油
高騰の影響で
野菜の値段が
上がっている
そうだけど
生命が燃焼し
続けるその熱効率は
これから永い
冬までずっと
下方向に
傾いていく
ビニールハウス
栽培の野菜を ....
九月
あなたが好きでした

あこがれの名ばかりを孕んだ
鳳仙花が弾けています
木の葉が
択んで
静かなところへ落ちつくように
黄金の峰からふく風がゆきます

夕暮れがやわく優しく
 ....
シャボン玉に
うつした顔が
空を舞い上がる
はじけると
わたしは幼く
母の布団の中にいる
目覚めると
またシャボン玉が
空を舞っている
お葬式の帰り
タクシーでいっしょになった
あまり仲良くなかった美代ちゃんと
彼のおもいで話をしようとしたけれど
たいして
覚えてることなんかないねって

シャッター通り
そういえば
 ....
夜中の2時にやって来た
そいつは
モニター越しには写らない
チャイムが鳴ったかどうかはわからない
勝手に土足で上がり込み挨拶もなしに
煙草をふかす

レインコートを被った
そいつは
 ....
積み重ねた
尾根の斜面を
流れ落ちる記憶の
管が開いては閉じる

ガラスにぶつかる
氷の音が
今は聞こえない
牛が食べたのだ

好きに呼んでもいい
動物を眺めながら
牧場で母と ....
かみさまが 足あとを
のこすのは きまって
救いへの 導きだから 
すいません その道は
しばらく 使いません
夢のように細い骨で
ぼくたちは生きてきたんだね




愛についてを乞うたのならば

骨と枯れても

幾千

幾憶


そこには声があった、と
想う

 ....
僕の今いる部屋からは月は見れん

窓から乗り出して東を見ても黄色い奴はおらん

パソコン閉じて さあ帰ろうかなんて思うときに

そういえば最近 月を見てないなぁなんて

センチな発想し ....
           071005





壊れたカバンを修理する
汚い顔したオヤジさん
キモイ姉さんニッコリと
駱駝の背中でお休みだ

テレビの修理は明日だぜ
これから新宿 ....
ただ、ひとつの線

そのさきの

きわみ

静けさ

甘みを増してくる
過剰なざわめきに
鈍い、だが長い
痛みに
蓄積されたのち
放たれる
腐臭に

耐えつづけるこ ....
油をひいたばかりの床に
児らの笑い声が散らばっていたので
つまんで手の平にのせたら
ころころとふるえて弾けた
遠き山に、日は落ちて
白墨を移した袖口に
西日との混濁を見る

小さな胸に ....
ひらたいいしをえらんで
すいめんにむかってなげた

とんで
とんで
とんで
しずんだ

しばらくのあいだ
ぼーっとしてた

いぬがとおりかかって
わん、とほえたから
ぼく ....
 
 
あまりに静かなので
どうしたものか
耳を澄ますと自分が
階段になっていることがわかる
踊り場には
温かい春の光が落ちて
多分そのあたりに
思い出はあるのかもしれない
遠くで ....
やさしい足で走っていたら
胸まで砂の入る転びかたをした
目の前にある白く小さい手は
逆光で誰ん手か判らないまま

わたしはその手にすがろうとはしない

胸に入った砂が肺で
雑ざりあって ....
公園で野良猫と遊んでゐたら、見知らぬ爺さんから声をかけられた「こんにちは!」
軽く会釈だけ返すと、満面の笑みを浮かべながら、また「こんにちは!」
孫と思しき青年が、私に何度も頭を下げてゐたが、爺さ ....
真夜中に未だ帰り来ぬ君がため
 敷きし布団の寒さ寂しき


桃色に未だ遥けき桜木の
 したたる緑を君と歩まん


夜の湖に照りぬ灯りの瞬きと
 あなたの瞳の星の輝き


夏過ぎ ....
―――水脈と暗殺のためのエチュード
{引用=
 「水脈」

蛙たちが、並列させられ
陽光を反射しながら追いかけてくる
眉間とこめかみの、土色とゴールドの表皮上で
古い汗は、不規則にぼくら ....
マシュはとなり町の病院で死んだ
マシュが愛した
マシュの本屋では死ななかった


マシュは本屋だった
この町一軒の本屋だった
マシュの店は正方形
そこにふるびた黄色い本
この ....
             -「戦後」に


手足が期待のようなものに透け
それを静かに束ね(斜光が胸を薄くする

「きみ、腕が痩せたね
「僕、肩が落ちてね

窓の外から
母たちのお ....
中学二年のとき病室に住んでいた

学生寮を退寮になって

遠い親戚の病院に住まわせてもらっていた

頑丈なベッドしかない部屋だった

病室は2階にあった

塀をよじのぼって

 ....
手の内におさまるほどの椀の中赤茶けた汁を泳ぐ鯨よ

飲み込んだ林檎の行方今何処智恵も叡智も遠い我にて

さよならの響きがこだまする校舎白亜の壁は赤く染まれり



{引用=今まで自分が ....
おじさんをたずねていくと

いとこの女の子が大きくなっていた。

久しぶりなので小遣いをあげると

喜び跳ねて菓子屋に行った。

秋入梅のなかで、妙に晴れたこの日に

おじさんはや ....
夏野雨さんのおすすめリスト(3677)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あの日- 1486 106自由詩6*07-10-8
そろもん(鳥の歌)- みつべえ自由詩307-10-7
がんばれ制服!- しみまん川柳3*07-10-7
夜のみずうみ- 吉岡ペペ ...自由詩207-10-7
金木犀_2- 銀猫自由詩12*07-10-7
失恋のサーカス- hiro自由詩3*07-10-7
人間らしさ- Tsu-Yo自由詩307-10-7
初秋- りゅうの ...自由詩5*07-10-6
九月- soft_machine自由詩15*07-10-6
スナップショットで写した空- 小川 葉自由詩5*07-10-6
空へのぼる音- ふぁんバ ...自由詩10*07-10-6
訪問者- 水口わす ...自由詩307-10-6
氷の音- 小川 葉自由詩107-10-6
そろもん(罠の歌)- みつべえ自由詩307-10-5
ぼくのかなしみが骨に似ていても- わら自由詩36*07-10-5
今夜は月がでてるのか- 短角牛自由詩5*07-10-5
沸騰人間- あおば自由詩3*07-10-5
だた、ひとつの線- 美砂自由詩3*07-10-4
上手な家への帰りかた- 日向夕美自由詩4*07-10-3
リコシェ- ゆうと自由詩4*07-10-3
返事- たもつ自由詩28*07-10-3
目線- 唐草フウ自由詩12*07-10-3
おーい中村君- 三州生桑未詩・独白407-10-3
秋の足音- 宮市菜央短歌6*07-10-3
kirameki- はらだま ...未詩・独白10*07-10-3
マシュの葬式- フユナ自由詩807-10-3
ゆうぐれ- 「ま」の ...自由詩6*07-10-2
二人- 吉岡ペペ ...自由詩207-10-2
変換遊び- 亜樹短歌4*07-10-2
嫁入り- 短角牛自由詩307-10-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123