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月と浪
聴こえない
遠く
月と浪


冬が冬に消える径
水を越える白
越えてくる白


ふたたび光るまで
ひとりは居る
ひとり以外
何もない径


水と青 ....
音の無い雷光を視て指ひらくひとでなしの手にけだものの鈴



とどめさす瞳の色を忘れたか常にそこに居る常にそばに居る



うつろにはうつろなる色おまえには向こう側の色 ....
土のにおいの月がいくつか
夜から朝へと転がってゆく
鏡を造る鏡
暗い水と溝の道


星と星のあいだのむらさき
へだたりと境の腕
羽と羽のあいだに起ち
剣のように
 ....
空の端がひらき
地を歩む
ひかり負う背
河の痕をゆく


夕闇の路
無人の車が
はじまりをうたう
ひとりを乗せる


原の
つづく原の
根はまた ....
雨を収めた油燈を持ち
光の先を追っている
呼吸の近く 銀は増し
振り向くたびに水は映え
標と標の会話をふちどる


沈む沈む
水は遠く 地も遠い
話しながら髪留め ....
空をゆくまぶたたちの群れつややかに包帯となる傷の器たる



片方に吹く未練風おしのけてまぶたの周り確かめつづける



まぶたからまぶたのすきま燃え上がり夜を ....
ちぎられる紙
ちぎる紙
はざま はざま
せめぎあう

扉の前の
やわらかな不都合
光の前の
しじま つまさき

背のびをして しずく
背のびをして 白詰草 ....
夜に見上げる雨の
見えなくても見える軌跡でした
一度にざわめく夜でした


これからは みな
汗びっしょりだ
(たたんた たんた)
(たたんた ててて)


 ....
左目は熱く
左目に浮き
左目を照らし
頬に沈む
夜の二階の窓の外
自分に似たかたちが拍手している
何を称えているのか
窓を開けてみると誰もいない
閉めるとまた
拍手しはじめた










 ....
はいいろさん
はいいろさん
青の粒はよん
なついろさん


声がはねる
声の水
ぬれた足跡
てさぐりの音


かげろう しんきろう
はじめました
昼の ....
音のない息の浪が
寄せている
ひとつの曇の裏ごとに
くちびると闇はわだかまる


補色の先へ向かおうとする
水の上にしか映らぬ鳥
冬に軋る
冬は軋る


影の斜 ....
かすかに
ひかり
あるく
浮かび沈むものを
なだめゆく道


座礁した船を残し
潮は干いてゆく
岩のような蝶のあつまり
分かれ解かれ 浪をたどる


冷め ....
昇り降りる明るい雨の
降り降りる間に 降り昇る間に
人のかたちにまたたく鏡へ
灰と花は訪れる


壁に窓はなく
窓の絵があり
鈴の溝の午後
空はすぎる


 ....
あたたかな骸
ころも脱ぎ去る
ひかり ひかり


拾うしぐさ
つぼみのように
水にふたつ


目と頬のはざまの歴史
ひとつの舌で掘り起こし
あなたは指の国境を消 ....
曇が月月から曇がおや月が曇であるのか月であるのか




風やんで雪のみなもと目に沈め光のなかの光たからか




行方なくただ前のみが在る冬の泳ぐそのさき ....
這いつづけ
水にたどりついた樹が
土のはばたきを抑えている
それでも幾つかは
飛び去ってしまう


石も川も敬いも
大きさを失いさまよいはじめ
幸せもなく 不幸せもな ....
ひとしずく
器 くちもと


遠くを
ぬぐう
ひとくちを
映す


静かな渦が
冬の曇を見る
膝の上の
鈍色の背


どこかで
どこかが
うたっ ....
   




からだを巡る車輪の音を
まばたくことで消しながら
足跡のない足音の
応えのつづきを聴きながら


道に浮かぶ狭い暗がり
雪から雪が生まれては去る
ひとつの鉱を ....
灰とむらさき
雨の上の火
かわいた光
海と曇
午後の髪
見つめる目


はざまの冬
まばたきの子
すぎさる たなびく
包み紙の旗
変わりつづける
足跡に降る
置 ....
ひとつのつづき
ひとつの雨
祈る者なく
響きは在る


青や灰の音
縦に巡る空
滴ひとつ
離れるうた


熱の歪みがさらに歪み
様々な濃さの黒のきれはし
羽 ....
何かが落ち 水煙がたつ
鳥が空に背を向けている
滴がどこかへ着くまでの
光のふるまいを見つめている


夜が海辺の岩をつかむ
幾度も幾度も つかんでは離す
道のまたたき ....
もどかしく
朝は
窓の前に止まる


見えない器があり
ずっと何かに満ち
少しの揺れにあふれる


遠い声が来る
入ってこれない光
かき分けられてゆくかたち
 ....
右まわりに触れられ
そこにいると知る
笛の音の房
こぼれる鈴の輪


細い光がたなびき
夜を分けるのではなく
既に分かれて在る夜を
ふいに消えた家々を描く

 ....
水へ空へ振られる手
野に沈む鉄
鉄に湧く花
近づいてくる曇の光


すべてを縦にずらした景が
樹から樹へと伝わってゆく
氷と浪をくりかえし
光を光の外に置く

 ....
互いを圧し合う青のはざま
渦が渦を巡る陽の道
空の水たまりを数えている
浜辺の藪にころがる鏡


鏡に空が映ると
鏡は笑った
おまえは
空じゃない


水  ....
枝のはざまの朝と目が合う
銀に左をひとつ取られる
戻されてから夜を見ると
少し緑が描き足されている


気づかないことに気づくとき
水へ水へ遠去かる空
窓に到く世界の切 ....
だらしない服が
花のように香る
からだの線が
浮かんでは消える
あなたは
無言にたなびく


降る曇
くちびる
とじたまなこ
うしろあたま
ひとつかがやく
 ....
葉桜のむこうの
三つの波
つながれていたものは放たれて
水辺をめぐり 戻り来る
青に灰に
くりかえす


ひび割れ倒れる間際の硝子に
まだ名のないものが映っては
光 ....
原のなかで
オジロワシと見つめあった
彼は言った







遠くから雨が近づいてくるとき
オジロワシを思い出す
彼が何を言ったのか
あるいは
何も言わな ....
夏野雨さんの木立 悟さんおすすめリスト(54)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こたえ_こたえる- 木立 悟自由詩312-9-17
虹盲- 木立 悟短歌211-1-23
ひとつ_約束- 木立 悟自由詩1511-1-19
光源- 木立 悟自由詩310-12-6
めぐり_はじまり- 木立 悟自由詩610-7-25
目蓋路- 木立 悟短歌410-5-15
夜めぐる夜_Ⅱ- 木立 悟自由詩710-4-29
ノート(47Y.4・10)- 木立 悟自由詩310-4-11
ノート(太陽)- 木立 悟自由詩310-4-11
ノート(46Y.5・27)- 木立 悟自由詩309-5-31
ノート(ぢべた)- 木立 悟自由詩209-5-27
ひとつ_つづく- 木立 悟自由詩609-4-10
ひとつ_おくる- 木立 悟自由詩409-4-8
常冬- 木立 悟自由詩309-3-21
水応- 木立 悟自由詩509-3-16
ひとり_まつり- 木立 悟短歌309-3-2
夜辺- 木立 悟自由詩309-2-17
- 木立 悟自由詩408-12-30
- 木立 悟自由詩508-12-16
- 木立 悟自由詩508-12-10
ひとつ_なまえ- 木立 悟自由詩308-10-28
みどり来るみどり- 木立 悟自由詩308-10-21
ノート(灰)- 木立 悟自由詩208-10-13
器と器- 木立 悟自由詩408-9-24
朝と熱- 木立 悟自由詩308-9-19
午後の熱- 木立 悟自由詩208-9-16
葉音- 木立 悟自由詩308-7-19
海辺- 木立 悟自由詩1108-7-12
夜と唱- 木立 悟自由詩308-6-1
ノート(曇)- 木立 悟自由詩208-5-29

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