ねじ式の少年のように
医者を探す為に放浪することもなく
私は医者を見つけることができた
いくつもの検査
結果ステージ2
決して嬉しくない医師のお言葉
手術室へ向かうベッドのアト ....
難破船が、出港する。船であるからには。海が。あるからには。心優しい、友人たちよ。惜しまないでくれ。わたしは。幸福とひきかえに、世界を。手にするのだから。
※
棒のようなものを、ふりまわす。 ....
きき手の手首が
にぶい痛みを届けてくる
午前二時に起きて
針を持つ
からだの芯部から
花びらが
溢れて
とめどなく溢れて
殺風景な部屋を赤やピンクに
踊らせる
女は陽炎を抱えき ....
遠距離恋愛ができても
遠距離セックスができない
これが人類の大きな欠点だ
昔、友人とお笑いコンビを結成して
「エスパーのキス」とか「エスパーのセックス」というネタをやったが
今 ....
(春)
伝線したストッキング、国語辞書、スケッチブック、埃、先のまるまった鉛筆、花柄の布団カバー、キオスク、アルミフォイル、たまごサンド、青い軽自動車、浴室のタイル、制服、文房具屋、バス停、スー ....
スパンコールひとつ
頬につけたきみが好きでした
スパンコールふたつ
スパンコールみっつ―――――
やがてきみは見えなくなって
スパンコールになりました
スパンコールひとつ
頬 ....
冷蔵庫ゆっくり冷えていくものが光のような気がしてならない
やっと今一人で立てた足元にいろんなものが這いのぼってくる
ゴミ置き場月光に散る貝殻が泣いてるまぶたに見えなくもない ....
ひとり寝る
山の田舎の
一軒家
我がで選んだ
人生だろが、、、
愛の花が咲き乱れる楽園にて
相撲大会が催されると聞きつけ
腕に覚えのある男たちが集結
3日3晩におよぶ熱戦を繰り広げた末
新しい愛のかたちに目覚めた彼らが
万人に幸せを分け与えんとして
今 ....
雨が降ると
窓を閉めてしまうわたしは
泣き虫を人に押しつける
晴れの日なんて
家中の窓を開けて
外と中の境を無くして
鼻歌なんか歌ったりして
それがまた
となりのトトロだったりする ....
100519
満員電車で饅頭を運ぶときは
潰されないように気をつけなさい
あたりまえの注意を背に
饅頭を詰めた蒸籠を運ぶ
人でな ....
ふるさと
というものが
わからなくなって
しょもつのいえに
あなたはかえる
かえって
みたところで
わかったような
かおをして
なみだぐみ
ぺえじをめくる
....
昭和のキャバレーで
オジィはオバァを引っ掛けた
オバァはししゃものシングルで
オカァとおばちゃんを抱え ....
ここが私の居る場所
天国ではないが天国を思い描かせる景色がある
地獄でもないが地獄を覚らせる場所がある
汚辱と言えば皆、汚辱
歓喜と言えば全て歓喜
何も言わず ....
つかれた夜に
化粧を落とす
丁寧に泡立てて顔を洗う
せっけんのにおい
シャンプーを流すときに目を閉じて見える色
鼻歌
そして、熱唱
バスタオルに顔をうずめる
パンツ ....
つまらぬやり取りにエネルギーが流れすぎたかも、という反省からこの際自分のセンスというものを再点検してみようかなと思い立った。
現在、このサイトでの私の「おすすめ」作品が671ある中で、1ポイント ....
スーパーにいくと
果物ばかり買ってくる
もう一人
いるみたいに
声はしないのに
それはたしかに
+
骨をのこして
魚はいってしまった
これが最後です
....
下降していくカラスが
田んぼの土手を
はいあがる虫を食べている
田植えの前に掘りおこされ
苗が植わるように綺麗にならされる土
地中から 土と共に掘り起こされた虫が
待ち構え ....
{引用=
きみの吸う 酸素にさえも憎しみを 覚えた朝に鍵をかけます。
珈琲と本と煙草とキスだけで 育ててあげる。( it's happiness .)
純情がいない世界は ....
空をゆくまぶたたちの群れつややかに包帯となる傷の器たる
片方に吹く未練風おしのけてまぶたの周り確かめつづける
まぶたからまぶたのすきま燃え上がり夜を ....
帰り道に迷わぬように
アメを落として歩いたきみ
心のかけらが落ちました
月に浮かんで
消えました
空からふった銀のかけらは
どこかの星のきみですか?
銀河通信は遠いので
心にリボン ....
駆け上がったスケールの天辺で
頭にティアラを乗せられた途端
3オクターブ下の森へと転がり落ちた
黒鍵に打たれた身体に赤い痣が散る
地面に投げ出された
ティアラの真直ぐで静謐な輝きは
脆い影 ....
{引用=
翌朝いそいそと出て行ったあなたは
スーパーの袋を提げて夕方再度戻ってきた
おやつを作るよなんて突拍子も無いことを
つぶやく彼女がばたばたと何かを始めだす
へらりと笑いな ....
今日のお昼は今年初のまめごはんを食べた
新婚ほやほや妻の手作りである
はっきり言って自慢である
社内のみんなに自慢したいまめごはんである
俄然鼻息荒くなるまめごはんである
窓際族であるが ....
きのうなくしたのは
かげふみしたきおく
なしくずしのあした
いつまでもこうして
でぐちをみないふり
ひからびたどうこう
らくになったつもり
かすかなしょうどう
なにもないからっぽ
....
風すこしあかるい街の片隅で Cover me またつぶやく春を
なみだ涙こぼれてもいい胸濡らしそこにたまれば空を映そう
雨の朝、こぼれる雫受けかねてただごめんねと呟いてみる
....
私の夢が破裂して
遠い所にあるのを知った
私に黙ってわたしは
探しにゆこうとするだろう
私は私が欠けたことに気づいて
わたしに戻れと泣くだろう
早く戻れと泣くだろう
夕闇が
....
つつじから蜜を吸いとる口元が こぼれるようにあまく光った
胸もとはこぼれる花弁の花水木 火照る頬には蝶々が咲く
風が光れば花たちは咲き笑い きみが笑えば空が高まる
日ごと濃くなる ....
卵に言葉を教えた
教えた言葉を
卵はすべて覚えたけれど
口がなかったので
話をすることはなかった
雲が形を変えながら
夏の空に消えていく
わたしが生まれてから
何度も見たそ ....
鳴りやまない星が
寝床に降る
重さに抱かれるように目を閉じる
もしかして
もしかして
もしかしてと鳴りながら
おなかの中を撫でられつづける
そのまま長い針がひとまわり
するまで
....
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