すべてのおすすめ
そっと胸の内にあるものは
わたしの外だ、と
わたしはおもう

はるか
空の高さを
見上げることと
なんら変わりない



わたしはここだ、と言葉を放れば
わたしの手立て ....
巻き戻された、気がして

夜を
何度も聞き返す


この手が、
あるいはその胸が
用いようとする意味は
おそらく誰かの
船底だろう

唯一
月がおびえる頂


 ....
くれないを燃やしては織る彼岸花
散りゆくあきの路にざわめく



朝を着る嘘としたしむ桔梗の日むらさきいろの欠片をかおる


銀杏というなまえに咲いた羽たちを追いかけている日記 ....
雨よ降れ
ざんざん降れ
と、こいねがう村がある


たった
ひとつぶの雨だれにも
没してしまいそうな
舟がある



 めぐみや恐れや
 あれこれは

 ありえぬ ....
空から
落ちた日のことを
おぼえていない


海を
ながめることを海として
その浅きをのがれる
すべにおぼれる


太陽はもう
ことばではないけれど
確かにぬくもる
 ....
(どこへ
(飛びたったのだろう


ある晴れた日の、
見知らぬ誰かの離陸がまぶしい


(ぼくの日常は
(すこしだけ寂しくて

(それが全てではないけれど
(確かにそう ....
灯台は
海をさがしている

それゆえずっと
船にすくいの
手をのべる



灯台は
自らの眼を
ながらく持たない

おのれを見つめるものたちの
ことばの向こうを
 ....
よく晴れた日に
おまえは旅立ったから

空に
おまえを探して
けれど、見つからなくて
わたしはなおさら
寂しくなった


 道ばたの
 すこし汚れた草たちが
 いつかの ....
一枚の葉がふくむ記憶は
みどりにそまり
やさしく香る

かぜは
ときおり険しいけれど
その手をのぞみ
樹木はそよぐ



 世のなかに
 なごみの満ちた
 晴れ間がつ ....
 ときの
 残り火を
 消すように

 ゆっくり
 無言は敷き詰められます



夜の鏡を
おそれた時代が
あったはずですね、

なにも語らない目も
十分に言葉であ ....
さすらいの
すべてがやさしく
しみるとき
風の
しるべの
まぶしさが、近い


背中や肩を
通うながれは
さらわれまい、とした
ひとつの道すじ

だれかの瞳に
年月に
 ....
わたしのなかの夏、が
嘘をついている

生まれたばかりのやさしさと
おぼえて間もない過ちに
うっすら、として
汗をかき


絶え間ほどよく
やわらかく
涙の意味が熟するよ ....
迷いや憂いが
くもらぬように

目から
胸から
耳の奥から
にごりに満ちて
澄み渡れ、




 愛するべきと
 かなしむべきと
 つつしむべきと叫ぶべきとに
 ....
どこか遠くへおもむけば
わたしの近く、が増してゆく

いつも近くの
わたしのつねを
だれかは、異国と
語るだろう



冷静に燃えながら
情熱的にこごえ
停止する
四 ....
昨日のために
誓いをたてよう

むかしはどこだ、と
きみが寂しく迷うとき
ここだ、とぼくは
立っていよう


延長線というものに
なじみきれない若さとは
なによりもかなし ....
ひとり暮らしのテーブルに
しばらくぶりに野菜がいます

使い古された
タッパのいろと
サランラップのしわくちゃ加減

レンジひとつで済まされる手軽さは
とってもチープで笑えてし ....
それなりの
背丈と重みとがあるわたしに
自動扉は開いてゆく

容易に
開いてくれることが
当然でなければならない、と
わたしもすっかり
慣れてしまって

背後で閉じられる
自動扉 ....
おだやかな雨のすきまのファンタジア、合わせ鏡に時計を捨てて




お逃げなさい、鳥のかたちの切なさよ翼が翼を捨て去るまえに




細々と千切れて可憐な嘘ばかり燃やせやしない夕暮 ....
水晶を砕いてください船底でふゆの花びらかくまうように






捨ておいた言葉に幾度も拾われて星座のたもと鋭角を知る


閉じかけた波音の日がよみがえる月の鏡の無言を浴び ....
運ばれてゆく
ものがたりについて
ずっと聴けずにいたことを
ようやく受け取ったのは
はやすぎた夏、の
たてがみ辺りの
なごり風


 眠る、ということが
 どれほどの守りで ....
くじらはどこかと
島が問う

空をよこぎる鳥の背中も
きっとだれかは
島と呼ぶから
雨は
もうじき
降るだろう


 あまつぶは
 ふね

 乗るも乗らぬも
 う ....
虹は
見つかることで
虹になるから

虹かもしれないね
僕たちこそが
あの虹の


おもいでの
半分くらいを
間違わずに済ませたら
上出来だとおもう

ごらん
途 ....
雨のなかに
すむさかなを
優しいひとくちでは
描けない
まだ


飲み干したはずの
模様がいつまでも海、で
花びらに
ふるえる風の光と影
それはもう
はるかに見失うよう ....
夏野雨さんの千波 一也さんおすすめリスト(23)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
信じることが、太陽- 千波 一 ...自由詩5*08-12-18
サルベージ- 千波 一 ...自由詩3*08-12-2
◆あきの路- 千波 一 ...短歌3*08-11-21
笑顔- 千波 一 ...自由詩7*08-10-14
かなしい理由- 千波 一 ...自由詩24+*08-8-30
滑走路- 千波 一 ...自由詩6*08-8-25
灯台- 千波 一 ...自由詩11*08-8-22
よく晴れた日に- 千波 一 ...自由詩8*08-8-20
葉月- 千波 一 ...自由詩6+*08-8-12
夜露- 千波 一 ...自由詩5*08-8-10
水の線路- 千波 一 ...自由詩8*08-5-26
五月の薫り- 千波 一 ...自由詩9*08-5-20
澄み渡れ、春- 千波 一 ...自由詩7*08-5-9
禁じられた四月- 千波 一 ...自由詩7*08-5-7
昨日のために- 千波 一 ...自由詩4*08-2-20
ゆたかな食卓- 千波 一 ...自由詩5*08-2-12
自動扉- 千波 一 ...自由詩4*08-2-2
◆幻想連鎖- 千波 一 ...短歌5*08-1-27
◆ふゆの花びら- 千波 一 ...短歌19*07-12-9
七月のかなた- 千波 一 ...自由詩18*07-12-8
孤独- 千波 一 ...自由詩8*07-12-3
虹つかい- 千波 一 ...自由詩10*07-10-22
夏しずく- 千波 一 ...自由詩12*07-8-10

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する