ぼくの絵には眼がないのだ
あのぎょろりとした
目玉がついていないのだ

食卓の上に
がたり がたり と
朝食が並べられていく
寝床から起き上がったぼくは
靴を履いていない
 そのこと ....
話すことがなくなったから
もう眠る
そんなふうに毎日を終える
行きたい場所がある
だから歩く
ボールペンを一本
手のひらにたて
倒れた先に歩いて
歩いては
四つ辻
また立て
倒れ ....
あたたかな雪が
時のうろこ 一片と供に
もう一度、もういちど、と
落ちてくる
あなたの冗談は
胸に入ってるカイロのようにふんわりして
窓の中 しゅんしゅん伝う蒸気が
寂しかった空洞に
 ....
雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
雨雨雨雨雨雨雨か雨か ふんふん帰国 しな いと いけ ませんふん
さ よなら と帰国してから帰国してもかわのひの帰国のふんふん
雨雨雨竹雨雨雨
雨雨雨竹雨雨雨雨雨雨竹 ....
手袋の
こすれるすきまから
しろい空気を ふー、と
吐き出すと
それは
青い空にのぼってゆく 
きれいなけむりに 
よく 
似ている


それで
つむじは むずむずして
町も ....
隣の学級ではもう
朝の会が始まったらしいが
今朝の彼は
いっぱいにしかめた顔で
着替えをこばむのだ

棚の上
きのう買ってきた
新しいおもちゃ
電子音のにぎやかな を
かくし忘れて ....
その坂の上は外人墓地になっていて
少しだけ風がそよぐ。
港町を見下ろすその場所で、
土の上に居場所をなくした人々が 眠っている。

その風を、汗に濡れた指先でなでるのが好きだ。

 ....
だってそうさ
いつか消えちまうものを
積み重ねて 思い出して
明日もまた繰り返すことに疲れたんだ
涙の出処があるなら そいつを潰してしまいたい

きっとそうさ
そんな不確かなものを
作 ....
うつむけたちいさなかたまりのように
おまえの
擦る音だけのからだが
ももいろのじゅうたんの上で
午後の満ちていく窓を
見ている

あしたのことを傾げて聞く指に
わたしの頬をなぜる指に
 ....
プラットフォームの
割れた電光掲示板
傷ついた蛍のように
オレンジに
滲んで


ゼリー状の夜を滑りゆく
ゆるやかに
最終列車のネオン
行先不明の僕たちは
いつだって最後 ....


   窓から PEACE 
   の旗をはためかせて 
   向かいの坂道をのぞむ
   窓からみえる坂道
   あれは どこだろう
   土曜日の 昼下り

   日曜日の  ....
ちいさいころ
しあわせになることが夢だった、
とおもっていた

けれど
しあわせとは
なかなかやっかいなものだと

やさしくもなく
むずかしいともいえない

けれど、
なかなか ....
               080118



ふるゆきをなめているあかげかな
ひなびたけしきにせいそくするきいろいさんかくぼうは
オオサンショウウオの生まれかわりだと思っている
不遜 ....
 鍵を持っていたんだよね、君は


 閉じた空に背を向けて、僕らは山へ登っていく
 道筋を辿って、汗をぬぐって
 ひたすら 
 足の上下運動を繰り返す

 ねえ 君は
 上下運動なん ....
一枚だけとります
はじめの折りすじのとおり まず半分 それから
もういちど半分
自民党の文字と園芸の新書のタイトル
お悔やみ 不明者の名前と スポーツニュース番組
犯人は弟でした  ....
若いときいちばん食べた即席麺は日清のあれではなくサンヨーのサッポロラーメン醤油味だった。
大きめの丼に粉末スープと麺をいれ刻みネギをのせスパイスをふりかけてから熱湯をたっぷり注ぎ
大学ノートで蓋を ....
寒気が
どっさり
目覚まし時計を押しのけ
郵便受けには
号外の雪が
詰め込まれている
のだろう

起きぬけのトイレから
スニーカーをつっかけ
目を閉じて
つま先からゆっくり踏みし ....
東京の空に
こんくりぃとのビルが張り付いているのが見えて
はいいろに見えた

ネズミがかじった こんくりぃと

そこには何にもないのに
怯えた顔して 歩いてるひとがいて
マックの100 ....
タイヨウが
くるくるっと回って ぱーーん

口をすぼめて
ぴゅーっと吹いたら ぴーーひょろろーー

歌が聞こえて
ふふふーーんの へーんの ぽっかぽかーー

ひらがなで
○ っ ....
座礁しながら ふっくら
帆をはり 夕波に
額をあてて うしなわれる
熱量を 愛しつづけた
おれたちの 船に
おだやかな鳩のように
私はうたたねをする
窓の外は明るい雨
静かにふっとうする時間
やがて雪になる事を予感する


読みかけの本はレイ・ブラッドベリ
夏の草いきれがむっとたちこめる
 ....
足のなくなる夢を見た

明くる日
そっと旅立つことにした
ボストンバッグには花びらを敷きつめた
赤い 椿の花だ

空は白んで
風はたおやかに
光は痛々しく心に染み
地上には格子状の ....
ガラス張りのダイニングテーブル
くつしたのグレー こきざみにグレー
台所のグリーン イエロー グリーン

(にんじんは もう くさってしまったよ)

ガス台の上で男の子たちが ノー ....
やすやすと 季節をまたぎ
人称をこえ ほんのり
羞じらいつつ 空の頂に
ほんわか 巣をかけて
すやすやと 眠りたい
真夜中
帰宅して灯りを点けると
妻の気配が待ってる
まだあたたかいから
一緒に夕食を食べて
少しだけ話す


妻が僕を見送る
隣には
昨夜の妻もいる
その先で
いつかの ....
ぼくとぼくとぼくというのがぼくたちのことだが
そのぼくたちのなんということもない
へそで茶でも沸くような
毎日のことを
(毎日とは日と日と日と日と日と……)
前評判を置き去りにでもした形で
 ....
カメラマニアの父は
ファインダーを通してでしか
娘を見たことがなかった

娘の結婚式の日
撮影は業者に任せたので
父ははじめて娘を
ファインダーを通さずに見た
僕が欲しかったのはこ ....
時空は
踊っていました

ぼくは、といえば
女心などというものはない、
女の人に心があるだけなのだ、と
わかったようなことを思いつきまして

抽象が
めくれていくので
ぼんやりとし ....
キン、と手が凍る夜
決まって裸の木になって
斑になった空の隙間に
貴方を探し始めます。


「いらっしゃいますか、まだそこに」


三日月が私に笑顔を向けて
安堵したのは数日、{ル ....
冷凍庫に
たくさんの思い出が保存されている
消費期限が古いものから解凍して
毎晩妻と二人で食べる

これは去年の夏の海ね
妻がうれしそうに話す
去年の梅雨の日のドライブ
まだ残って ....
夏野雨さんのおすすめリスト(3676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
関節- 縞田みや ...自由詩6*08-1-22
散歩するように- 水町綜助自由詩708-1-22
あたたかな雪- 唐草フウ自由詩7*08-1-21
- はなの自由詩108-1-21
雪の日- はな 自由詩12*08-1-21
降る- 縞田みや ...自由詩4*08-1-20
ありし天文所の休暇- もも う ...自由詩28*08-1-20
arterial- 000自由詩108-1-20
教室- 縞田みや ...自由詩5*08-1-19
トゥデイ- ねことら自由詩808-1-18
peaces- 鴫澤初音自由詩308-1-18
やあ- さかな自由詩508-1-18
黄色い三角帽- あおば自由詩2*08-1-18
esquisses- 鴫澤初音自由詩408-1-18
NEWS- 縞田みや ...自由詩1*08-1-17
そろもん(麺の歌)- みつべえ自由詩408-1-17
予言ライフ- 佐々木妖 ...自由詩12*08-1-17
はいいろ_こんくりぃと- エチカ自由詩4*08-1-17
キタキタキタ_- リーフレ ...自由詩508-1-16
そろもん(礼の歌)- みつべえ自由詩408-1-16
おだやかな鳩のように- 石瀬琳々自由詩9*08-1-16
居眠りする地上の家々の- 凛々椿自由詩308-1-16
ブランチ- 縞田みや ...自由詩4*08-1-16
そろもん(鶩の歌)- みつべえ自由詩208-1-15
気配- 小川 葉自由詩408-1-15
90’s- 水町綜助自由詩5*08-1-15
カメラマニア- 小川 葉自由詩408-1-14
スペース・ワン- nm6自由詩908-1-14
ハレルヤ- 揚羽 欄 ...自由詩8*08-1-13
記憶- 小川 葉自由詩608-1-13

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