乱暴に呼び鈴鳴らすその指のリズムに乗ってやってくる夏



目薬のほうも緊張していると今知りました、テーブル越しに



交通事故ゼロの記録が途切れたから明日あたらしい香水を買う
 ....
一.


感度のよい
センサーライトが
いきばのないくらいに
点る

道は足に
ぶら下がったままで




二.


ひまし油
(メルセデス・ベンツのブレーキホース ....
マダムヤーンは綺麗な人で
いつも小さな
花柄のブラウスを着ていた
ほんのり香る花の香水をして
静かに笑う人だった

ある日マダムヤーンのもとに
小さな蝶々がやってきた
蝶々は羽根を休め ....
同級生はドラッグストアで働いていた
名前はみらいちゃん と云った

休みの日には呼び出されて
公園を匍匐前進させられたり
炎天下の坂道を延々往復させられたり
首を革紐で縛られたり
草を食 ....
焼きはらわれた、夕暮れ

わたしたち
それぞれは
ただひとりの者として、
心を
あつめている、
ひときわ明るい光に
焼き
はらわれて、誰でも
いいような
ただひとりの
者 ....
グレープフルーツの中に
何かがあるんだと思う

沖に出たときの風
外国へ行く船
大切に持ったままの手紙
何度読んでも分からないところがあって
おたがい誤解しているんだと思うけれど
説明 ....
船が出るのを
見ていた
風が吹いていた
揺れていたのは
波なのか風なのか
花なのか僕なのか

船が帰って来るのを
見ていた
もう帰って来ないものも
見ていた

揺れていたのは
 ....
桃色のカップケーキに銀のフォーク
ファミリーレストランで夜を明かして
秘密を二つ三つ忘れた
四つ五つもらった

窓のむこうには朝焼けの街
そのむこうに小さな山
あの山には小川があるかしら ....
三日後にわたしは 
三十三年間着ていたわたしを脱いで 
風の衣を着るだろう 

その時世界の何処かに響く 
あの産声が 
聞こえて来る 

その時空から降る 
透けた掌と差しのべるこ ....
おおきな背の
豊かな毛に
埋もれて
星が旅をしている
ゆっくりとした足取りで
海の方角へ向かって
{引用=
1. カスタネット

紫陽花の花という花がてっぺんまで匂いたち、その色目も日に
日に濃くなっていく有様を窓から見ている。雨粒がはらはらと
落ちて窓ガラスにもかかる。風があるのだ。 ....
働いて 働いてなお ふところは

あつくもならず 夏の夜の雨



七夕に 祈りをこめて 早足で

まだみぬあなた 追いかけてみる



夕刻に 焦りにもにた 心根の

欲 ....
いつの間にか
消えてしまった
あの子はいま、どこにいて
何をしてるだろう
あの頃好きだと言っていた
あの人のこと、今でも好きかな

季節はループして
いまは七月
戻らない時計は
 ....
犬歯が疼く夜は
あなたのことを考えてしまう


黒猫が一方通行道路を逆走していて
わたしはみゃぁおぅと鳴いて忠告をした
哀しみに月はなく
瑠璃色の眼は立ち止まり
この影をきちんと認めて ....
遠い街の空にふるえる
甘酸っぱい林檎の
かたちをした心臓は
銀色の影にふちどられ
微かに揺れていて
静かにガラスに映る
しなやかなアウトラインのなかで
切ない果実のように
弾力のある胸 ....
捨て去ることで
生きて
壊れていくことで
創られる
この壮大な城を
なんと呼べばいいのだろう
ただひたむきな愛よ

めぐる城のなか深く
すでに暑い夏の日の下を
いまも
変わること ....
 


名刺を作ろうと 印刷の手順を踏んで
文字数が足りないことに気付く
そういえば表面もまったく足りない
どのあたりに 名前をかこうとしていたのか

木蓮は季節ではないので
紙のよ ....
燃えるごみを
ごみ捨て場へ持って行こうと
外へ出たら雨であった

透明のビニール傘を差して
そのままぼんやり空を見上げる
水滴の降ってくるさまが見えるのが
大変おもしろい

周囲でく ....
断崖の端で
はまゆりになった魚が
惜別の海をおよぐ

ゆれるはまゆりの
遠く
積雲のかなたまで
もう夏だ。
おーいそら
   
    そのくものすきまに
              

            ちょっとはさまってもいいかい
 

きのうまで



          ....
掴む

あなたをしることは
太陽をつかむよう

刻んだ空の破片を
脇に抱えて
あなたを見つめると
丘の上の鐘の音が七色に飛び散っている

あなたはいつもそこで
わたしはいつもここ ....
分厚い雲が
くすんだ夜空を
ゆっくりと
丁寧にふき取っていく
鮮明になる
星たちのささやき
みんな
ひとりぼっちの
青い星の行く末を
案じている
            080701


オールナイトの再録画
可笑しくって眠れないが
睡眠薬が切れたので
お酒を飲んで起きている
早く眠らないと
明日の仕事に差し支えると ....
{引用=
(ポエトリーリーディング:http://www.myspace.com/slymelogue)


あいすることはしんじること
しんじることはいきること
太陽の温度ほてる今日も ....
3歳になったばかりのひぃちゃんが
裸足でおんもに飛び出して
水溜りで遊んでる
空から大粒の雨がぼぼぼ
大きな傘差したひぃちゃんは
しゃがんでかえるさんとお話よ

ゲロゲロぎょっとびっくり ....
遠くはなれて
きみよ

病室のベッドで
ねむたそうな
よるのきみよ

リハビリで
くたくたに
つかれた
きみよ

ookinaあくびひとつ
KISSをしようよ


つい ....
紫陽花が雨に震えている
市街の外れ 朽ちた街灯の列
仄暗い午後を導いて
古い測候所の庇から
傘の中のあなたを観ている
声は囁き 雨に溶け込んで
曇天の高いところでは
衛星たちの最期
尾 ....
強い風が吹いて
あの人の紺の傘を打つ
骨の折れた傘の下で
あの人は片目を抑えている
コンタクトがずれるらしい
風の強い日は
視力を補って泣きそうになるなんて
馬鹿みたい
……なんて思わ ....
「武甲書店」に立ち寄った旅人と 
キャベツの皮を剥くマスターが交わす 
カウンター越しのささやかな会話 


「 たった一言で、世界は 
  天国にも地獄にもなるよ 」 


「 あ ....
そして雨に濡れた
木は影さす

雨の木の影は遠景の都市を覆い尽くし
雫の滴りが大地に潤いを与えていた

雨雲の空
そそり立つ木々には滋潤
幹には伝う雨

影が色濃く大地に降りる
 ....
夏野雨さんのおすすめリスト(3676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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