この街の
いたるところにかけられた
モザイクを撤去する
工事がはじまっている

モザイクがかかっていた
懐かしい街並は
高層マンションに立て直され
その中の暮らしは
モザ ....
最近アドバルーンを見なくなったね
そう君に言われるまで
アドバルーンと言うものの存在は
すっかり忘れていた

子供のころは百貨店や
ショッピングセンターの屋上
たまのイベントなどでしばし ....
峡谷を越えると
静かな瓦屋根の風景だった
懐かしい味噌汁の匂いがした
ああ、そうか
もう冬になるんだ
木が無口だ
迷路のような路地裏を抜けると
君の家がある
赤い屋根の洋館で
君はピ ....
いつやって来るかも知らぬ 
嵐を恐れたところで、始まらない。 

夫婦というものは 
四つの瞳でみつめたものを 
二つの口で語りあい 
四つの手を重ねて 
一つの心で、祈るのです 

 ....
キスして踊ったら彼が迎えにこないかしら
宇宙のはじっこで震えてたあのこは今じゃ華麗なダンサーなのに
だれかが教えてくれなきゃ気づけないような小さな星で眠ってるあのこだって
夢を捨てずに頑張ってる ....
              101014

払暁を
黒を払いのける
オーボエの音
木曜日の音が鳴る
木曜日は木管
金曜日は金管
冗談のような和音が
静かに
豊かに
散文を認めるよ ....
天国にいってしまったら
天国から手紙は来ないから
せめてできることだけを
おぼえないとなあ

せいかつは強弱のヴォリュームでいきること
ときには手をぬく
つんのめるほど減り込まないよ ....
あなたを思うのは
まだ青い霧がたちこめる夜明け前
それとも名も知れぬ花が香る陽のひかり
夜がやってくる吐息のまにまに


あなたを求めるのは
後れ毛が風に震えるようにひそかに
梢の青い ....
ずっと寄りかかっていた
揺るぎない背もたれとして安心しきって
あなたが感じている重たさも
慈愛で受け入れて
融かしてくれているのだと思っていた


いま、青に導かれて去ろうとしている
 ....
「仕事に貴賎なし」で渡りあるく


暗証とID
待機室はいくつものセキュリティチェックをくぐった先にある
「夢のバイト。ジャンボ機ですよね」
マニアは聞けばいろいろ教えてくれるが
夜の羽 ....
カモミール
マロウブルー
手で揉んで
匂いを嗅ぐ
それでハーブティーを作って

窓辺を覆いつくしている
観葉植物に
光が射している



時間は
チクタクと流れる
もので ....
かすかに聞こえる
闇の向こうの
川の音

降り始めた
雨の中を
渡る 向こう側に

もっと聞こえるはずだ
 その音

霧雨の遠くに
滲む地平と
遠退く雨の

絹のような層 ....
 
 
一人暮らしするのだと言って
秋が家を出ていった
おかげで夏が終わると
すぐに雪が降るので困ったけれど
お盆とお正月だけは帰ってくれるので
夏は涼しく冬は少し暖かかった
一人暮ら ....
関さん、という鳴き声の
鳥が鳴いている
それはある種の進化かもしれないし
退化かもしれなかった

私は河原にいた
どのような経緯で
この河原にやってきたのか
遠い昔の記憶な ....
一瞬でさらってくれたひとあふれ出すには少し遠い輪郭


背伸びしたささやか過ぎる罪のせい おとなになるを経験している


すきすきの思い出ぜんぶ消えてゆけきらいきらいが本当 ....
女を抱きたい気分でもなく
ただ、見ていたい
風がセピア色
入道雲の思い出
「バニラスカイ」を見て
あなたはどう思った?
彼女の言葉を思い出す
力を失った男が
荒野をさすらう時
相棒は ....
土の中の幼虫は
どこから来るのだろう
やわらかな
よく肥え太ったからだ

手ずから
土から用意した鉢植えなのに
ひっくり返すと何故現れるのか
ときには
五匹も、六匹も

きみたち ....
私は想う
あなたと出会う
その事実を
あなたの意味を

これから
私は失っていく
例えば友を
痛みを

そのとき
私が還れるために
北極点のすがしさで
あなたが

たとえ ....
いつも銅像の姿で座っていた 
認知症の婆ちゃんは、ある日 
死んでしまった爺ちゃんを探して 
杖を放り出し、雨にずぶ濡れながら 
駅までの一本道を、ずんずん歩いた。 

最近、壁の前に立ち ....
どんなに小さな波紋でも

今ひとときを願う夜

果て散る枯葉に焦がれている

ゆらゆら月の真ん中に

小石をひとつ投げてみた
 
 
さもなければ帰ることが出来ない
と、言うところから
その夢ははじまっていた
いつか見た夢の続きかもしれない
よくわからないけれど
帰ることが出来ない理由もわからない
さもなけれ ....
過ぎてゆく時間に
恨みさえ覚えて
「焦らないで」
君の言葉に耳も貸さずに
駅のプラットホームから
飛び降りるチャンスを伺っていた

こんな夜空が
あったんだ
月の出る
星の夜が
 ....
あの塔の頂に立って 
私は何を、視るだろう。 

遠方の高見から眺めれば 
近過ぎると醜い人の世も 
小さい蟻の人々も 
昨日喧嘩した家族の憎い顔さえ 
愛しく思え 

見渡す街の霞 ....
ゆるされうる、をひとつゆるす
遠くをみる、が指の間をすぎてゆく
僕が歩くから
はだかの木々がしなる
遠く灯る過去のように


最短が散ってはゆくけど
前を向いて
さわやかにいきたいん ....
最近料理をしている。あまり外では飯を食べない。特に肉に関してはそれが外では冷凍されていることがほとんどなので、おいしい肉を食べたくなった時であれば、なるべくそれを自分で買い、焼いて食べてみることをおす .... 役場に呼ばれて俺は行った
お前が確定申告をしなかったがために
県民税・市民税の徴収に差し支えが出ている
ついては指定の日時に必ず出頭するように
そんな葉書が送られてきて困るのは
俺には確定申 ....
波は打ち寄せ
白泡をたてているというのに
水面は
まっ平らだ
波は打ち寄せ
白泡をたてながら
防波堤に砂を積み上げているというのに
水面は
やっぱり
まっ平らだ

浜の向こうで
 ....
    .
あなたは出題する
あなたが謎であるかのように
あなたは謎ではなく
あなたが謎をかけているだけなのに
    .
だからぼくはあなたの出題を読む
ふりをして あなたを盗み見てい ....
どこ

外の風も
とおり抜けていくんだ
かすめとっていく世界を

  どこ

見えない空を
盲目で描く絵の具はまっしろで
飛んでいく京都のアパート


    ここ。
がらん、としてしまった
食卓の上には
先程まで
私の口を喜ばせていたものの
抜け殻があって

半分
より、少し多い量を
残してしまったスープは
冷静な目をして
こちらをじっと見 ....
夏野雨さんのおすすめリスト(3677)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
モザイク- 小川 葉自由詩510-10-18
脱走アドバルーン- 明楽自由詩6*10-10-17
蠍座の町- 真山義一 ...自由詩1310-10-17
夫婦ノ樹_- 服部 剛自由詩410-10-16
見つめる先のちいさな荒野に- 有村自由詩410-10-15
管楽器- あおば自由詩3*10-10-15
1011- 唐草フウ自由詩15*10-10-14
ナイチンゲール- 石瀬琳々自由詩9*10-10-13
GRADUATION- 渡 ひろ ...自由詩18*10-10-12
そこに笑顔はあるか- 乾 加津 ...自由詩14*10-10-12
- 真山義一 ...自由詩1210-10-8
その音- フクスケ自由詩210-10-7
一人暮らし- 小川 葉自由詩2*10-10-7
関さん- 小川 葉自由詩310-10-3
幾度もの終わり- 苅田由枝短歌6*10-10-2
さみしい- 真山義一 ...自由詩1710-10-1
幼虫、要注意!- 海里自由詩3*10-9-30
フラッグ- umineko自由詩6*10-9-30
旅の始まり_- 服部 剛自由詩610-9-28
水月- 相馬四弦自由詩2*10-9-28
午睡- 小川 葉自由詩310-9-26
君に贈る占星術- 真山義一 ...自由詩2110-9-26
夕暮れの塔_- 服部 剛自由詩810-9-25
空は青いほうが綺麗だ- kawa自由詩310-9-25
鶏肉が教えてくれた- 番田 散文(批評 ...210-9-25
かに座12位- セガール ...自由詩1610-9-24
夜釣りも一人だ- 北村 守 ...自由詩610-9-24
出題- Giton自由詩7*10-9-23
レイス- 斎藤旧自由詩3*10-9-23
閉口- 山中 烏 ...自由詩1+*10-9-22

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