朝から
ひぐらしの声が聞こえてきて
やっぱり
帰りたい って
思った


そんな日でも
快速電車は
あの頃のアパートを
速度を上げながら
通り過ぎる


耳を澄ませば
 ....
 なき虫であっても
 なく虫ではなく

 よわ虫であっても
 つよがる虫なのである

 にがり虫に似た
 にがい顔で
 本の虫は点とり虫というが
 てんとう虫はほんらいお ....
明日
わたしは
食べにでます
あなたの知らない
穴場の店へ
いつか
行きたいと思っていて
なかなか行けなかった
まだ開店間もない
トンカツ屋へ

トンカツ屋に入って
先ず感じる ....
どこかへ詩を読みに行ってつまらなかった。なんて当たり前すぎることで、そういうのをいちいちクサすのはもうやめにしよう。っと20歳のときぐらいにおもった。残念な詩に遭遇するなんてことは、もう、夏があついぐ ....                   100803




物体化した組織の齟齬を見つめている
小さな罅が拡大してゆく速度を測る
気の短い魚が迂回路を避けて
小堰堤に挑戦する傍らを
 ....
みとめてやる
みとめてやる
たとえおのれを否定することになっても
他人にオレがそのレベルだと思われても

人は信念とともに若く疑惑とともに老ゆる

ちんけな言葉だなと思っていたら

 ....
 テンガロン / あ
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=186000
 
 心配性で変に格好つけなわたしにとってこの作品にでてくる「俺」
というのは ....
久しぶりに区民プールに行く。全然気づかなかったが、この街にはあちこちにプールがあるんだよね。そんなにニーズがあるんかしら。プール。

水泳にはあまりいい思い出はない。中学の授業ではおぼれかけた。高 ....
切ない 思いの
見えない 私を 思いとしての 
何ひとつとして悟りを出ることはできない思いに
私として 留まろうとする


求めている 取り囲まれる 
悟りを 楽しげなものなのだと  
 ....
小さい子のピアノは可愛い
大きくなると憎たらしい

泣かれると困る。
怒ると怖い。

踊れば楽しい。
笑顔になる。

流れるままに
身を任せる。

真剣に生きる
人生を楽しむ ....
雨の日のヤマネ
からつむり
生まれたばかりのアメフラシ
カマキリ

なんの夢を見てるのだろうね
ぱたぱたする
そのしっぽのその下に
小さな太鼓でも置いておこうか

おいで
秘密基 ....
塩分の
うすい膜が
少年、
夏は飛んでこない。



眼を充血、
陸のリンゴ。
焦りすぎだという警告
与え、
外って、どこだ?外って
水をたたえて
おれは



遠す ....
大好きな君が
クッキーを食べこぼしたから
掃除機をかけたら
君まで吸い込んでしまった
僕は慌てて、中身を空けて
ゴミを引っ張り出したけど
君は出てこなかった
全部ゴミを出したのに
 ....
かな、かな、かな、
音が溢れている、のに
耳が何も拾わない時に出会う
かな、かな、かな、
汗ばんで、湿った髪が頬に貼り付いている
だけれど氷水より冷めたものを浴びせられた気がする
{ルビ愛 ....
虫取りの子たちが
アジサイの茂みに見え隠れする
夢の色を追いかけて

おおきくなってしまった
ぼくは
その動きをなぞることができない
思い出して叫んでみても

ブランコの揺れと ....
ずっと

深い底の ほんの少し上

ふたり歩いていく ひしめく無音の群に押されながら

姿を失ったわたしと

透き通るからだに 誰かの貝殻を包み込んだ ちいさな海の仔 と

ふたり ....
工場街の外れにある袋小路

ボロボロになった雑誌を小脇に置いて

今は誰にも咎められない

踊る石筆

アスファルトは真綿のように

こぼれ落ちる問いを吸い込んでいった

ドラ ....
朝早くから祖父が死んだ
葬式の準備に追われながら
仏壇の前に寝かされた
小さく硬く冷たくなった
祖父の姿が目に入る
子供の頃
遊び疲れて歩くのを嫌がったおれを
毎日のようにおぶっ ....
ぼくには廊下を走るしかないのか
なにもできずに世界の一員であることを
ぼくは駆けつけることもできなかった

文学で立ち向かえるのか
どうやって立ち向かうのか
立ち向かう理由なんてあるのか
 ....
くちばしの長く伸びた蚊に足元を見られて貧血になるくらい
過不足のないライン上を歩いているから
ワタシの内側から何かを持っていこうとしないでほしい
ダレに宛てるわけでもないけれど連絡通路をてくてく ....
お年寄りの話は
へぇーといって聞かなければならない
そんなことないですよ
なんて言ってはいけない
いや 言えない

一度そう言ってしまって
とんでもなく遠回りをして
やっとうちにたどり ....
「今は、眠ることにしよう。」
男は鞄に紙切れ一つ持っていなかった。男が持っているものといえばニューヨークへの航空券だけだった。男が行ける場所は部屋の中の片隅だけだった。窓を流れていく雲を見ていた。白 ....
                100731



分解された観念を再構築し脚の生えた幼い蛙どもが
道路を横切るままに車が走り出す時間帯を避けた蟹
の群れも向こう側に渡り行方不明の調査船 ....
夏と緑と憧れ
夏と緑と憧れ
夏のまんなかに
あの人はいる

校舎からバイオリンとハープが聞こえてくる

生きる上で悩む必要がないことについて悩むひとを
わたしは美しいと考えてしまう
 ....
今日も山手線に乗られては、知らない人と肩を合わせて心を揺りうごかさている。窓の向こうは今日も暑くなりそうだった。鉄の線路の向こうには埼玉県のような、千葉県のような山々があって、薄い群青色の面をしていて ....                 100729




生煮えのこんにゃくを囓る蝉の声は月光
今宵の味が染み込んでいるのか
いつもの屋台のお店にも客足が絶えないようだが
車が普及して以 ....
きづく
星と椅子とで
いつか生きた証をとおもっていたひと

息吹く緑に
ひかりと風がふりそそぐ

問いはない
おだやかな招きがまぶたをおさえる

五月
まばゆい魂の軌跡にうなされ ....
もはや私ではない
父になってる

父はよく怒鳴った
怒鳴らなくてもよかったのに
わけもなく怒鳴った
そのわけを
今知りはじめていた

こんな家
はやく出ていきたいと
 ....
楽しげな手応えを 夕暮れは手のひらで掴もうとしている
確かな 部屋一面の 公園が 
たったひとりの 自分でもない 雷鳴の中
鋭いアパートの極彩色が聞こえている


テレビをつけると 亀 ....
おはよう
世界はまんまるだよ

ぐーてんもるげん
ぐっどもーにんぐ
おはようのあいさつは三つしか知らないけど

あさだよ
世界が明るくなる
夜から抜け出して
未来が見えるよ

 ....
夏野雨さんのおすすめリスト(3677)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
その蜩- AB(な ...自由詩610-8-5
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みとめてやる- 吉岡ペペ ...自由詩210-8-3
ショートレビュー・サンデー__14_テンガロン/あ_さん- 露崎散文(批評 ...210-8-3
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子殺しのメカニズム- 吉岡ペペ ...自由詩610-8-1
レンラクコウ- 佐藤真夏自由詩6*10-8-1
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閉じた目で空を- 番田 自由詩110-7-31
イカロス- あおば自由詩4*10-7-31
妖精の距離- 渡邉建志自由詩310-7-29
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蝉と月- あおば自由詩3*10-7-29
いつかの一葉- 乾 加津 ...自由詩7*10-7-29
テレビゲーム- 小川 葉自由詩310-7-28
フルーツ家- 番田 自由詩310-7-28
おはよう- ブロッコ ...自由詩410-7-27

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