くれないを燃やしては織る彼岸花
散りゆくあきの路にざわめく



朝を着る嘘としたしむ桔梗の日むらさきいろの欠片をかおる


銀杏というなまえに咲いた羽たちを追いかけている日記 ....
ねぇ、その懐かしい谷は
いまも風に吹かれているの
そうさ
陽のあたる白いテラスで
あるいは
小さな木の橋に腰かけて
風に吹かれてる
何も変わらない

(かば?
(かばじゃないよ、妖 ....
              081119


100年に一度の津波ですと
テレビが
怖いことをおっしゃるので
海の方を眺めたら
金融危機のことだった
一人あたり12000円の定額給付金 ....
自転車 二人乗り
僕が前で 君が後ろ
いつも 腰に手を 回してたっけ
通り過ぎる隣の車道には
青い車がたくさん通り越していく

君の家まではすごい坂道で
二人の時はよくブレー ....
 
あなたと
ともに死ぬつもりになって
恋をしたい
というときの
あなたとは
あなたなのか
あなた以外なのか
そのどちらでもないのか
わからないまま
あなたと恋をしたい
わたしが ....
震える指先を
ポケットに滑り込ませたら
捨て損ねたレシートが
指の間で微かに笑った

不確かな足取りで
迷子のふりをしながら
逃げ損ねた枯葉を
靴の踵で踏みにじった

丸めた背 ....
 
 
  自転車に乗ってあなたは、海のもの、
  山のもの、空のもの、あなたは、
  すべてだ。





  折りたたまれた 古い
  手紙を開くと 今でも
  あなたの声 ....
なべの罅、天井の滲み、なにもかもに音色があるんだぜ、
昨日塩揉みしたり加熱されたりしてたお前や、これのあ
れもそれも然りだ。ぞっとするような山積みの椎茸の軸
で耳を閉じ、ろくでもない大きさの ....
すべてを忘れた
夜から
降りはじめる雪、きみが
死んだように
過去になると、雪の
なかでねむっていた時間が、いま一度
見出されて、わたしも
横たわっている、死んだように
思い出 ....
冬の車道にぼくは蝉をみつける
暖房を効かせたひろい町のどこかで

あの子がすきな作家の本を
ぼくは読まないけれどたくさん持ってる

早朝につんとした風が耳を抜ける
まぶしさに目を塞げるな ....
練炭の透明なガスの匂い

寒い空が風のように

つかみどころなく暖まる


定食屋は悲しい

女を食わす

このオレが悲しいのだ


練炭の透明なガスの匂い

寒い空が ....
かたことと カタコトと
一足早い 足音がする
かたことと カタコトと
私の後を ついてくる
かたことと カタコトと
哀しげな笑いをふりまいて
かたことと カタコトと
一足早い 足音がする ....
電飾のアーチ 指きり 白い息 新世界でも生きていけるさ 泣きながら入った
ちっちゃな喫茶店

 「お客様、ご注文は?」

 「あたたかいものを、ひとつ」

 「かしこまりました」


(ウェイターの顔が見えない)

彼からゆっくり手 ....
愛するといふことは
難きことなり
得れば見失いがちになり
ないときに限って
わかりすぎるものだったりする

何より一番なのは
言葉にならないことで
毎日
これだけ多くの言葉を
使い ....
くるくる剥いた林檎の皮が
包丁持つ手にぐるぐる巻きついて
気分はまるで蛇使い
蛇の色の鮮やかさに恍惚
とする自分にエクスタシー

赤い風船 くもり空に飛ばして
太陽みたいだね、って
指 ....
かたかたと
少し間延びした車輪の音で
汽車は走る


稲穂が揺れて
風と戯れ
小さな花は
恐らく名もなく


数え切れない
視界に捉えきれない金の波は
さわさわと陽光を受け
 ....

空が晴れていると
どこへ行ってもいいような気がして
ふらふらと遠出をしてしまいたくなる
そんな時はスーパーへ行って
掌にちょうどおさまるくらいの大きさの
果物をふたつ買って帰る
右と ....
長い髪をくるくる。

つよいひとみで、どきどき。

たくさんきかれて、どきどき。

たくさんこたえて、あせあせ。

それをみてえがおが、にこにこ。

ぼくもしぜんにえがおが、にこに ....
じぶんの詩のなんと吹けば飛ぶようなものなのだろうと思うのは、目のまえに起こり、去っていくものを書きとめながら、そこに、書き留めるということばの「留」めようとする杭を打つことをできない、とまで言えるかわ .... 雨をくぐる
ぼくはゆっくりあっちのほうへ
大音量の歌は最小限の寝返りで
あたらしいノートのちいさな日付はささやかに
送ってしまったメールを
残ってしまった花火を
けぶってしまった青空を
 ....
樵は手を合わせて
木を切り始めるという年輪

風雨に落雷に倒れた木々たち
根をあらわに道を塞ぐ

かつていつか通っていた古人
どこかに消える木霊

横たわる木はだに
そっと手をおい ....
先生
今年も忙しさに思想が流されてしまう
そんな季節が来ましたね
あなたは貴婦人だったり豪傑な男の人だったり
駆けだしの幼い人だったり するのだけれど
先生は 忘れた頃に
夢枕にきりりとた ....
 
約束をした
もうひとりのあなたと
あなたには
内緒で

約束のことを知らない
あなたは
なぜかいつもより
やさしかった
気がした

ひとを裏切ることが
ひとをやさしくして ....
あらのをあるいた。
土、岩、石ころ、草、葉、笹のような水にぬれた草、そしてまた土、石。
ページに目を落とす。ひとりぼっちで荒野をよぎる。
荒野のはてに。荒野のはてに。わたしはひとり。


 ....
あなたのこえはすきとおりすぎて 
ほんとうにあなたのこえが
ぼくにはきこえていたろうか

あなたのすがたはまぶしすぎて
ほんとうにあなたのすがたが
ぼくにはみえていたろうか

ぼくにお ....
昼の月が
うすく広げた空に突き刺さって
鳥がはるか弧を描く
海には舟が帆を上げる季節
だけど二人して手を振るよ
ナイフを研いで
ランチョンマットの上で旅をする
私たちの恋ははじまったばか ....
             081113


ガジガジの芋を囓るときは
財布の紐を緩めてはなりません
12000円くらいの給付金で
油断してはなりません
年収1800万円あるからって
ガ ....
わたしは言った
「あなたのことがすき」
彼女は夏のような目を開いた

ただ、セミが潮騒みたいに鳴いていた
緑がざわざわ動いて、そのむこうのとぎれとぎれの空もいっしょに動いていた
祠の向こう ....
よるのみち よみち

よりみち りぬけ

りぬけは理抜け

いみなどわすれてたのしもう

いしころけとばせ ねこおっかけろ

さむいさむいふゆがきて

ふゆしょうぐんをでむかえ ....
夏野雨さんのおすすめリスト(3677)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
◆あきの路- 千波 一 ...短歌3*08-11-21
むーみん- 佐野権太自由詩13*08-11-21
無鉄砲社会- あおば自由詩22*08-11-21
青い鳥- 瀬田行生自由詩208-11-21
「無鉄砲社会読後感」の読後感- 小川 葉自由詩608-11-21
西高東低- nonya自由詩11*08-11-20
空へ- 渡邉建志自由詩2*08-11-20
十六行- 花隈ヱビ ...自由詩408-11-20
snow- こもん自由詩408-11-20
She's_crying- アオゾラ ...自由詩408-11-18
ソウルの定食屋- 吉岡ペペ ...自由詩308-11-18
かたことと_カタコトを- 春日野佐 ...自由詩208-11-18
新世界- メメズワ ...短歌208-11-18
「あたたかいものを、ひとつ」- そらの  ...自由詩6*08-11-17
With_a_fullmoon_behind_us- 瀬田行生自由詩108-11-17
林檎の皮と赤い風船- 百瀬朝子自由詩20*08-11-17
銀河鉄道- あ。自由詩4*08-11-17
スーパーにて- 吉田ぐん ...自由詩3808-11-17
うそつき- おぐる自由詩108-11-17
底抜けの宙- 白井明大散文(批評 ...308-11-17
untitled- かとり自由詩2*08-11-16
木はだ- sya自由詩208-11-16
先生- たちばな ...自由詩19*08-11-16
約束- 小川 葉自由詩408-11-15
あらののはてに、わたしはひとり- 渡邉建志自由詩4*08-11-14
追憶- 渡邉建志自由詩3+08-11-13
昼の月_夜の太陽- 石瀬琳々自由詩9*08-11-13
指定席- あおば自由詩7*08-11-13
- 渡邉建志自由詩308-11-13
よみち- 短角牛自由詩208-11-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123