南部風鈴の音
風に乗せ
山越え
きーんと鳴る

見るも無惨なお前の笑顔
腕は白い
うちひしがれた隣に空が
はっついてる
いっときも目を逸らすな
言ったのに

泥のように夕日を沈 ....
渇く忘れ去られた庭に光があった
錆びついた鉄柵はきしみを告げる
ほしいままにはびこる夏草が
風を連れて通り過ぎてゆく


忘れ去られた庭の
土は乾いて陽盛りだけが
影を作り 思い出を形 ....
               100909






箱の中から
取りだす石ころ
お弾きのように一列に並べた。
テーブルの上の石ころたちは
鈍い色を放ち
眩しそうな目をし ....
 
 
もう解約したはずの
父のメールアドレスに
メールを送る
すぐに返事がくる
なんだ
やっぱり生きていたのだ

Delivery Status Notification (Fai ....
プロポーズは
提案なのだ

コンフェス
告白でも
意を決した
まなざしでもない

明日
映画は何にする?
って

当たり前の
昨日と今日の
あわいに
そこに咲いている
 ....
{引用=



夏がころがりおちてゆくのを
陸橋のうえから
ぼくは
ずっとみていたんだ
いつかかならずくる
嵐が
ニンジン畑のどこに潜んでいるのか
だれも知らないことが残念でなら ....
よそ行きの気持ちを全部詰めたから
カバンがとても重たくなった

どこからかきれいな歌聞こえたから
旅の予定をそっちへ向ける

青地図に行程表を書きこんだ
知らない街をたどる点線
 ....
老人ホームのお婆ちゃん達の前に 
エプロン姿の僕は立ち 
「花嫁修業です!」と言いながら 
台の上にボールを乗せて 
今日のおやつのお好み焼きの生地を 
でっかい泡立て器を握り 
ぐるぐる ....
えれぴょんの
最大の魅力は
十代にも関わらず
その溢れんばかりの
母性にあった
ママ
ママ
おっぱい

甘えてみたかった

えれぴょんのいない秋がくる

しかし、そもそも
 ....
さっき
セックスをしながら
メールをうってて
いきそうに
なったときに
「イク」

送信
して
しまった
ことが
ある人とは


ひらいて
話しを
しても
いー ....
いっぴきの蝉が
務めを終えたように 
仰向けに落ちて
空をひっかいている
親しんだ木々の幹に
戻る力はもう無い

おまえの瞳が
磨きたての宝玉のように
くろぐろと光をたたえるのが
 ....
  

坂道のぼって十字路へ
薬局、食堂、てんぷら屋
くさみち、赤道、平良川
信号 渡って瀬戸物屋


バス停に立つ僕
落書き、はがれかけ、路線図
くさみち、赤道、平良川
指で明 ....
mean meanと蝉がぼくを詰っている
いじわるなぼくは
アスファルトにおちているつよい水性の日差しをひろってたべる
夏というのは架空とおもう
ふとてのひらをすかしてみると
うすい水か ....
AKB48の小野恵令奈ことえれぴょんが
今夏限りでAKBを卒業する
そんな夏なんだ

買ったときは三十センチほどだったマングローブの木が
もう一メートル近くに育った
葉を触ると
つるつる ....
小学校から帰って
叔父に自転車の運転を習う
家には大人用しかない
「両足がとどかないよ」
「おれだってとどかないよ」
叔父は自転車のサドルから腰をおろして
片足しかとどかない姿をぼくに見せ ....
 
 
前田屋というそば屋で
四人でそばを食べた
あれが最後だったと思う

ほんとうは
生まれたばかりの息子と
奥さんのそばに
いなければならなかったのに

遠いところから
会 ....
ラジオノイズ

三秒先の暗闇から

明日の天気を届ければ

雲を脱ぎ捨ててしまう

その少女、青いシャドウ、巨大な蛾のような

指先に灯る重力が

心をそっと撫でてゆく

 ....
死にたい死にたい死にたいが













 ....
どこからか草刈り機の音が聞こえる
生ごみをコンポストに入れる
夕方の風は涼しくて
空には五本
爪で引っ掻いたあとがある
端っこの赤いところから
ゆっくりと解け、崩れていく
なにかもっと真 ....
 光に目を凝らすと
 色彩が失われ
 あらゆるカタチはこわれている
 ひとつの塊にしかみえなくなっている

 蠢くものの姿がみえない
 ほかと選別できないから言葉がうかびあがら ....
 
 
真夜中
帰宅すると
家の前に車が停まっていた
父さんだ
と信じて
走っていくと
みじかくパッシングして
行ってしまった

あれが
父だとは思わない
もういないことは
 ....
服を脱げば
汗をぬぐえば
そこには
熱い風でもない湿りでもない


夏が


夏というものが現れる



幼子のころを思い出すなつ
幼子はおとなにあこがれた
おとな ....
昨日をかばんに詰め終えた
坂道 秋の木立 四種類の蝉の歌
清掃工場の煙突と浄水場のタンク
ダンスを始めた稲穂たち
鎮守の丘と用水路
高速道路の高架橋
思い出の風景をぜんぶ閉じ込 ....
うつむくと汗が流れてアスファルト股くぐり飛ぶ二匹の黄蝶 スーパーマーケットの
タイムサービスで
父が売られていた
お惣菜売場の隅に
さみしそうに立っていた
私が買った
うれしそうな顔をする父に
何か食べたいものはないか尋ねると
 ....
大空に


影を伸ばしてはばたくが


夜に黒羽根



気付かれもせず
線路というやつはなんだって
この直線的な箱を
ねじ曲げることなく
流していけるのだろう
緩やかに曲がってくクセして


ぼくは客車のぱさぱさとした手触りの赤い
キルトのようなベッドの上 ....
あなたを何かに見ていると
白いジュースも遠くの中で 見ないのなら
駅の 何を
飲んで 光る


夏の風景を 袋は 私の向こうに
見えないものを たぶん 柵に   
そうだ わからない  ....
{引用=
夜と夜を縫い合わせて
足を組み替えて
電車のシートで眠った
体中の
軟骨に混じりこんだ鈍器が
ゆっくりと再整備されるような気がした
嘘っぱちばかり
書かれた雑誌が
僕の頭の ....
月影と電信柱
かえりみちに天球の模様替え
エンドロール流れ去っていく感じに
星の浮遊をあやつって

街路灯、壁と窓、住宅街つややか
重なる吐息みたいに
暮らしと暮らしが混ざり ....
夏野雨さんのおすすめリスト(3676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
くろがね- しべ自由詩510-9-9
緑の蝶- 石瀬琳々自由詩7*10-9-9
ぼんやり- あおば自由詩4*10-9-9
メールアドレス- 小川 葉自由詩810-9-8
プロポーズ- umineko自由詩5*10-9-7
犬もみていた、夏のおわりを- 石川敬大自由詩1810-9-6
旅にでる- 橘あまね短歌5*10-9-5
おやつの時間_- 服部 剛自由詩410-9-5
えれぴょん- 真山義一 ...自由詩610-9-5
「イク」- モリマサ ...自由詩2810-9-5
夏が挽く歌- 橘あまね自由詩2610-9-2
夕焼けが足りない_8- AB(な ...自由詩3*10-9-2
mean- コーリャ自由詩1210-9-1
えれぴょん- 真山義一 ...自由詩1510-9-1
川のコトバ- 殿岡秀秋自由詩6+10-9-1
最後の家族- 小川 葉自由詩810-9-1
熱圏- 相馬四弦自由詩3*10-8-31
流れ星の行方- TAT自由詩2*10-8-28
見失う- 北野つづ ...自由詩810-8-28
ピアノ協奏曲「月光」- 石川敬大自由詩2110-8-28
パッシング- 小川 葉自由詩610-8-28
あおぎみる、なつ- 唐草フウ自由詩8*10-8-28
夜に歩けば- 橘あまね自由詩910-8-26
真夏- ハイドパ ...短歌2*10-8-26
タイムサービス- 小川 葉自由詩14+10-8-26
翼よあれが- TAT短歌3*10-8-25
リトルナゴヤとカブトムシーズの冒険-1- 水町綜助自由詩7*10-8-25
世界に、晴れた今日も山手線で- 番田 自由詩110-8-25
うそっぱちぶっくす- 真島正人自由詩2*10-8-25
かえり- jin自由詩310-8-24

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