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「幽冥界には知られてはいけないことがある」アゴンザカルは呟いた。
それは盗賊ヨランに向けたものでも、そうではないようにも思えた。
「世界を支配するのは、幽冥界こそが適しているのだ。
 天国でも地 ....
(エランドルとは誰のことか?)ヨランは心のなかで呟いた。
そこに、天にも轟くような声が響いた。
「そこにいるのは誰か? ここは幽冥界であるぞ。
 誰もここに入り込んではならないのだ」

それ ....
地下鉄の
甘ったるい渇望を乗り継いでる
どんな嘘も許されるし
どんな事実も みのがされる
そういう街で わたしは
スピードに乗るのをおぼえたのだ
鼓膜の炎症と診断され
メスで切開する簡単な手術を受けた

痛いですよとの説明どうり
痛かった
確かに痛かったが
症状は嘘のように楽になった

あの先生は名医だ
その思いを強くしながら ....
しかし、カジガンデの宝石は生きていた。
誰かが手を触れようとすると、たちまち結界を張ったのである。
盗賊ヨランは、電撃のような刺激を受けて、思わず手を引っ込めた。
「宝石を盗むことは諦めよう」
 ....
盗賊ヨランでは、幽冥界の一つ、カジガンデにも行ったことがる。
幽冥界は、天国とも地獄とも、現世とも異なる異界である。
そのことは、酒場でのヨランの恰好の話の種となった。
では、ヨランは何をしたの ....
青空にぽっかりと
雲が浮かんでいる
どこを見るともなしに
宙をぼんやり 見つめていると
空っぽの自分のこころに気付く時がある
空っぽだ

けれど こころに
何も無い時というのは
かえ ....
ヨースマルテには二十五の神々がいる。いわく、
最高神「ヨースアルナ」、知恵の神「アサイシン」、
慈悲の神「ファンクト」、武勇の神「オーラン」、
歓喜の女神「サイプレル」、秩序の神「スラヴァス」、 ....
盗賊ヨランは、ほとんどの盗みに失敗したことがなかった。
しかし、一度だけ失策したことがある。
それは、グローリア夫人の屋敷へ盗みに入った時のことだ。
グローリア夫人の家は、カラスガラの中でも名家 ....
否定のない拒絶にいすくめられたマスクのなかで 小さく
咳をした


マスクの正しい位置を探しながら電車に揺られ
息で曇る眼鏡の レンズの
向こう

(窓外にあらわれてはきえる 誰も ....
オークの力は人間の何倍も優れている。
しかし、三十余名の戦士が相手では、オークたちの能力にも限界がある。
ましてや、フランキスは戦士であるとともに魔導士でもあった。
少しずつ、少しずつ、アイソニ ....
三度目の対戦は、カラスガラの西にあるネクソスの街で行われた。
もう、フランキス・ユーランディアは一対一の対決にはこだわっていなかった。
ネクソスの街には比較的大きな魔法石がある。
フランキスは魔 ....
雪国の
冬晴れは
安らぎで
神様からの
プレゼント




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
言葉の葬列は
言葉の魂を愛に返す
私は
葬列
の最後尾




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
フランキス・ユーランディアはそれでも諦めなかった。
ナルムの洞窟の奈落に落下しても、
フランキス・ユーランディアは奇跡的に一命を取り留めたのである。
フランキスを介護したのは、その恋人であるマゼ ....
フランキス・ユーランディアはアイソニアの騎士に決闘を申し込んだ。
これが二度目の対決である。
実は、歴史的に見ればフランキスのほうが善なる者であったのである。
その証拠に、様々な文献には、

 ....
さて、話をアイソニアの騎士たちの物語に戻そう。
アイソニアの騎士には、幾人もの宿敵たちがいた。
その一人が、クールラントの聖騎士であるフランキス・ユーランディアである。
二人は幾度も剣を交えて、 ....
日々は坦々と過ぎてゆくようにみえても
沢山のトラップの集積なのかもしれない

科学は未だ心を捉えられないまま
運命の神にすべてをゆだねている

誰も閉塞してはいけないと思う
誰をも不幸に ....
ゴルドウィンは、エランドルの執着がどうしても理解できなかった。
ゴルドウィンは、エランドル・エゴリスに詰め寄った。
「なぜ、新しい世界を導いて行こうとしないのか。
 お前にはその才覚も、カリスマ ....
ゴルドウィン・アルゴの謀略が過激化するとともに、
エランドル・エゴリスは一つの塔に閉じこもった。
その塔がどこにあるのか、今も判然としない。
アースランテやファシブルよりも南、赤道に間近いという ....
エランドルには盟友とも言える人物が存在した。
彼の名は、ゴルドウィン・アルゴ。不思議なことに、
エランドルに関する文献はほとんど残っていないのに対して、
ゴルドウィンについてはかなり詳しく書かれ ....
二〇一九年一月一日 「ウルトラQ」


 元旦からひとりぼっち。ウルトラQのDVDを見てすごす。やっぱり、ウルトラQの出来はすばらしい。ちくわを肴に、コンビニで買ったハイボールも2杯のんで、いい ....
「言語崩壊」から数百年の間、人々は絶望の淵に立たされていた。
そこで台頭してきたのが魔導士たち、すなわちウィザムである。
ウィザムたちのなかには、人の心を読める者たちが存在した。
そして、数百年 ....
そろそろ、ヨースマルテの真実について語る時が来たようだ。
この地、ヨースマルテはかつては科学文明が発達した世界だった。
人々は当たり前のように電気を使い、街には高い建物があふれていた。
その安楽 ....
 探り吹き

小さな羽根飾りが付いた
中折れ帽子のヒデキさんは
ハーモニカ歴六十年だ

楽譜は読まずにメロディーを
口で探って覚えていくから
僕は探り吹きだ、と言って笑う

特別養 ....
戦士エイソスも、敵の二番隊長を難なく倒した。
ラゴスの国王、アウゼル・ローガンテは、わずかに顔を曇らせた。
すでに三人の騎士のうち、二人が破れ去ってしまったからである。
そして、最後に登場したの ....
アイソニアの騎士たちと黒色槍兵団との戦いの日、
ラディアの街はパレードのような賑わいを呈していた。
軍国であるラゴスにとって、
戦いとは一種の祭りのようなものだったのである。

アイソニアの ....
時には
空っぽの 胸
ひとつたたずむ
けれど思い出せば
宙に星々が光り始める




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
細く
細かい
光線を
縫い通すような
風が
白日の
一月の
男を
一人
死なそうとしていた


カクシンは
カクシンに
届かないことに うろ たえ


永遠と ....
アイソニアの騎士、戦士エイソス、エインスベルの三人は、
国王の御前に呼び出された。
もちろん、彼らは褒賞のことなどは考えてもいなかった。
その場で彼らは、初めてラゴスとの密約の詳細について知った ....
ひだかたけしさんの自由詩おすすめリスト(7333)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
幽冥界のヨラン(四)- 朧月夜自由詩2*22-1-17
幽冥界のヨラン(三)- 朧月夜自由詩1*22-1-17
地下鉄- はるな自由詩322-1-16
耳鼻科の名医- 壮佑自由詩4*22-1-16
幽冥界のヨラン(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-16
幽冥界のヨラン(一)- 朧月夜自由詩1*22-1-16
空っぽ- こしごえ自由詩8*22-1-15
盗賊ヨランへの加護- 朧月夜自由詩1*22-1-15
盗賊ヨランの失敗- 朧月夜自由詩1*22-1-15
四月の空- 末下りょ ...自由詩2*22-1-14
宿敵(五)- 朧月夜自由詩1*22-1-13
宿敵(四)- 朧月夜自由詩1*22-1-13
※五行歌- こしごえ自由詩1*22-1-12
※五行歌- こしごえ自由詩4*22-1-12
宿敵(三)- 朧月夜自由詩1*22-1-12
宿敵(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-12
宿敵(一)- 朧月夜自由詩1*22-1-12
ニュートラル__ソング- 梅昆布茶自由詩1522-1-11
魔導帝国アルスガルデ- 朧月夜自由詩3*22-1-11
エランドルとゴルドウィン(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-11
エランドルとゴルドウィン(一)- 朧月夜自由詩1*22-1-11
詩の日めくり_二〇一九年一月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*22-1-10
ウィザムたち- 朧月夜自由詩1*22-1-9
ヨースマルテの真実- 朧月夜自由詩1*22-1-9
探り吹き- 壮佑自由詩10*22-1-9
戦いの結末(四)- 朧月夜自由詩1*22-1-8
戦いの結末(三)- 朧月夜自由詩1*22-1-8
※五行歌- こしごえ自由詩3*22-1-8
一月を一人- 末下りょ ...自由詩1*22-1-8
戦いの結末(二)- 朧月夜自由詩1*22-1-7

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