すべてのおすすめ
やらなければならない事がないと
思考は外側や内側を探求する
ジャンルは作らない
たとえ主観が
どんよりとしていようとも
蓋をしていた記憶の中から
素手で取り出した
生臭い瞬間の数々を
 ....
彼が暗殺されたのか自死したのかは
今となってはわからない
彼の作品にそのヒントはあるだろうか
ふとした好奇心でふらり図書館に寄り
ベンヤミンの本を手に取る
軽かった気持ちが不意に重くなる
 ....
炎散らして怒るあなたと
白い凪のように密やかなあなた
どちらが本当のあなたなのか

どっちもというのは
もっともらしいけれど
やっぱり
こうして二人が今でも
一緒にいるからには
松林 ....
キッチンカーの日替わり丼
いつも行列ができている
社内では手作り弁当持参が多数
外食や買い出しは少数
少数派の僕はキッチンカーの列に並ぶ
順番が来るまで
まるで今までそこになかったかのよう ....
故人の手紙を何度も読み返しては
そこから滲み出る慈しみに
自分を抱きしめさせて
水曜日
逝ってしまった時の空気が
毎週巡って心を冷やすのを
線香一本分の煙で温める

繰り返す

毎 ....
 先生にはじめてお目にかかりましたのは、もう十年ほども前のことになりましょうか。ユリイカの新人に選んでいただいた年のことでした。場所は、新宿の駅ビルにある PETIT MONDE という喫茶店の中でし .... 日暮の空は劫火
暗い雲で煙り
雨を予告していた

あなたが乾いた唇
開いた途端

どうしようもなく土砂降り
とびきりの笑顔
雨に打たれ
化粧が崩れて歪んだ
雨に紛れ
こぼしてい ....
最低ラインにぶら下がって
落ちてきた距離を見上げる
最高だったあの頃は
過去の星の煌めき
急に落ちたわけではない
少しずつずり落ちていた
気づかない速度で

やっと地球の上に立つ
気 ....
雪降る寒さに紛れて
一緒のポケットに手を入れて歩いた
絡まる指が僕に歩く勇気をくれた

ずっと一緒にいられると思っていた
けれどいつの間にか
同じ空の下で違う星を見ていた

春の大三角 ....
 あるとき、atom、つまり、「原子」という言葉が、ディキンスンとホイットマンの二人の詩人の詩に使われているのを発見して、これは、おもしろいなと思ったのである。それというのも、当然、この二人の詩人 .... 一行目が二行目ならば二行目は一行目ではないこれは偽である

二行目が一行目ならば一行目は二行目であるこれは真である

三行目が一行目ならば二行目は二行目であるこれは偽である

四行目を平行 ....
外に出る時は仮面にマント
オレの正体は誰も知らない
家に帰って気づく
マントからはみ出たガーターベルト
誰かに見られていたかもしれない
仮面を外せば
瞳が見えないくらいのつけ睫毛
そんな ....
破壊と再建の繰り返しで
歴史は編まれている

恐怖 ショック 残念
悔しさ 闘志 アクション

様々な編み方が共存しながら
延々と編まれ続け
時点時点の結果がそこにある

今日は三 ....
気づくとたいてい
じゃがいものくぼみから芽が出ている
ほっとくとそれらは
すくすく伸びて
じゃがいもをだめにしてしまう

わたしの毛穴からも芽が出て だけど
それは空なんかは目指さない
 ....
逃げても逃げても追って来る
明日という時間に
悪い想像ばかりしてしまう
明日に捕まったら
地獄が待っているきっと

きっときっとはカットしよう
KitKatを食べながら
どうにかなるは ....
図星がストライクゾーンに入る
黒目がおたまじゃくしとなって
白目の中を慌ただしく泳ぎまくる
いっそここから抜け出し
白目剥き出したぁい
手足よ早く生えろ
 いま、わたしは、西院というところに住んでいるのだが、昨年の三月までは、北山大橋のすぐそば、二十歩ほども歩けば賀茂川の河川敷に行けるところに三年間いた。その前の十五年間は、下鴨神社からバスで数分の距離 .... 奇跡と奇跡が重なって
僕は芽生えた
勾玉のような魂と肉体
トンネル抜けて
命の泣き声をあげた

今は暗闇で泣いている
八方が塞がって
どこにも居られない焦燥感
僕が僕を否定する
鏡 ....
 {ルビ形象=フオルム}を一つ一つとらえ、それを書物のなかに閉じこめる人びとが、私の精神の動きをあらかじめ準備してくれた
(マルロオ『西欧の誘惑』小松 清・松浪信三郎訳)

 言葉ができると、言 ....
君が去って行った方角から
雪の匂いがする
さようならと引き換えに
雪雲を連れて来る
笑い合った日の空気は
すっかり消えてしまった
どんなに懐かしんでも
現実に戻ることはない
儚い夢のよ ....
金など要らぬとか 愛さえあればとか
それなんの真似? 雑な論
抱くはマネー まっ、そんなもん
頑張りすぎじゃないの? 少し、お休みなさいよ
重たい荷物抱えて 頑張る
それは、君のため 僕のた ....
世の中に切れ目はなく
絶え間なく変化する
グラデーション

僕が生きてる限りは
一日の中でも変化する
グラデーション

世の中の色と僕の色
馴染む時馴染まない時
重なり混ざり合う色 ....
「私の生涯を通じて、私というのは、空虚な場所、何も描いてない輪郭に過ぎない。しかし、そのために、この空虚な場所を{ルビ填=うず}めるという義務と課題とが与えられている。」(ジンメル『日々の断想』66、 .... 書に少し重ねて
僕の筆跡とは異なる
朱色の字が書かれる

僕の黒の否定
朱形の強要

求められるのは
誰が書いても同じ字

僕の書は大出血していた
仕事を教えてやるよと
レトロな喫茶店に連れていかれた
ノートパソコンより新聞が似合い
年上の人ばかりがいた

テーブルに置かれた
丸い占いのマシンに百円玉を入れると
丸まったおみくじみた ....
 谷間に
 爆撃のように空が落ちてきた

 カラン、と音がして
 貧しい僕らは 拾いたくて
 枯葉のまえでうずくまった
私は私
蛇は蛇

どちらも支配してはいけない

欲望の首輪をつけて引いていくような
関係性は破滅を招く凶

それぞれの厄災はいくらでもあり
各々の環境を整えるのが吉

生態系のバ ....
夜を背景にゆびをひろげ、細かな雪の砂に触れると凍る
目をながれるたびながれぼしを疑う
天はぜんぶ見ている
(そんなの嘘
生きるということについて考えるのは無粋
アスファルトがアルトになる冬、 ....
はらいたまえ
きよめたまえ
かむながらまもりたまえ
さきわえたまえ

こうするしか為す術がなく
こうすることはできる

垂れる頭は重く
祈れば祈るほど
涙が込み上げる

復元で ....
雪はふらぬ
ふしくれだった両の手で
光りを{ルビ掠=かす}めるあたしには
手袋を渡す左手や
右手に残った火傷痕
そういうところに 雪はふる

雪はふらぬ
ペダンティックに錆びついた
 ....
ひだかたけしさんの自由詩おすすめリスト(7203)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
土曜日の探究- 自由詩5*25-1-25
金曜日の図書館- 自由詩6*25-1-24
あなたに- Giovanni自由詩7*25-1-23
木曜日の丼- 自由詩10*25-1-23
水曜日の手紙- 自由詩825-1-22
de_verbo_ad_verbum_/_nihil_int ...- 田中宏輔自由詩11*25-1-22
劫火の後- 自由詩5*25-1-21
The_Earth- 自由詩425-1-20
スピカ- 自由詩4*25-1-19
語の受容と解釈の性差について──ディキンスンとホイットマン- 田中宏輔自由詩10*25-1-19
百行詩- 田中宏輔自由詩11*25-1-19
正体- 自由詩6*25-1-18
永遠の編み物- 自由詩5*25-1-17
ソラニン- そらの珊 ...自由詩13*25-1-16
KitKat- 自由詩425-1-16
おたまじゃくし- 自由詩5*25-1-15
THE_GATES_OF_DELIRIUM。_──万の川より ...- 田中宏輔自由詩9*25-1-15
顔を失って- 自由詩6*25-1-14
LET_THERE_BE_MORE_LIGHT。_──光の詩 ...- 田中宏輔自由詩9*25-1-14
雪の匂い- 自由詩10*25-1-13
マネー_(原曲:ビートルズ/マネー)- 鏡ミラー ...自由詩4*25-1-13
グラデーション- 自由詩5*25-1-12
WELCOME_TO_THE_WASTELESS_LAND。 ...- 田中宏輔自由詩9*25-1-12
朱墨- 自由詩4*25-1-11
喫茶店の水- 自由詩8*25-1-10
貧しい僕ら(2024.12.09)- 草野春心自由詩3*25-1-9
私と蛇の運勢- 自由詩4*25-1-9
ゆびさき- よるもと自由詩225-1-9
神頼み- 自由詩4*25-1-8
雪はふらぬ- 森 真察 ...自由詩225-1-8

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