現在完了で私は部屋が片付けられない
夏休みの宿題は その日のうちに書きとめられずに
お天気欄は空白のままだ
(そしてその結果、いまでも宿題は出せずにいる)

宿題を片付けられないまま思春期に ....
わたしは、ぬけがらです


わたしの中身は かつて鳥篭に押し込み、鍵をかけ、どこかへやってしまった


だから、わたしは ぬけがらです


今日も わたしはわたしの存在理由をさがして ....
ふいに車庫にさえずり響く
つばめかえって春の訪れ

よくかえってきてくれたと
冬の家族の顔がほころび

ふいに気まずくなってそらした
言い争った口と口

希望の羽ばたきは力強く
古 ....
うららかな日和の空を
しっとりと羽化した蝶は飛び去ってゆく
音も無く今の所

無音を聴いて浮彫にする
みずからの姿を
飛び去ったそよ風に映す
風光る風の色
沈黙の兆しは遠雷 ....
花に言葉をあてはめて
託すその指を
可憐というのでしょうか

遠くをみつめる少女の
瞳がなにを映してるかを
案じた老女はひそかに
流した 海へ涙を

魚になって
泡になって
泣い ....


暗くないんだって *
何度言えばわかるんだろう
―*
〉エレクトロニクス 〈 エレクトロニクス *

(曼陀羅に浮かぶ釈迦は横になっている)

宇宙にはこんなにたく ....
 我々は日にちを表す言葉を長きに渡り使用してきた訳であるが、本日2011年4月1日を以
って「日日」の言葉の意味するところが従来の昨日になり、「日」の言葉の意味するとこ
ろは従来の今日に改正される ....
東北訛りのひとは
酒飲みで 酒に弱く
東北訛りのひとは
腕が短く便所がながい
東北訛りのひとは
笑いながら 泣き
東北訛りのひとは
鬼のように やさしい
東北 ....
{画像=110331225208.jpg}


太陽に手を当てて
陽の光を集めてみる
春の力が
僕の冷たい手のひらに
集まって来て
力が集まって来て


風を肩に当てて
春の音 ....
いつものように夜を歩いている

星の瞬きをながめながら高台からくだってゆく

車や帰り道のひとと二三すれちがう

街のあかりは傾いている

最初の信号に出くわすと

すっかり道を歩 ....
むかつく

むかつく、なんて、
うつくしくないことばだろう


もし、このむねのせつめいのつかない破綻を、
正確に、
かつ精妙に、
表現できることができるなら、
むかつく、
 ....
誰も批判しない箱の中
ぬくぬくしていて気持ちがいいよ
でもね、世界は
箱の外でまわっているの

  天の川は決壊しました
  あふれた星屑は
  流れて地上へ旅に出ます
  口を開ける ....
  二人で
  ふとんをしこう
  最後のニュースが
  かなしい話を終えたなら



  丁寧に
  ふとんをしこう
  僕らを責めたてる
  光たちにつかれたなら

 ....
どうして笑っているの
たくさん わたしたちは生きている
どうして泣いているの
たくさん わたしたちは歩いている
どこにいっても
どこにいても
こどうとともに
だれかをおもう

こ ....


不憫にも
後々悔やまれることがあるとするならば
自然とは(我々を全く理解しようなどとは思わない)ということ 。
人々は突然愛する誰かを失ったときの哀しみを、時化に受け立ち向かう ....
子どものころのお城
あたたかさがあった
手のしわはもっと
今よりすくなかった

子どものころの倉庫
たくさんのものをつめた
頭のなかはもっと
今より色とりどり

窓を開けて や ....
あなたは
毎月というわけではないけれど
三十二日目の決められた日に
季節は流れるのだと言う

あなたは
今日は三十一日だから
明日になればまだ冬の余韻の中
次にやってくるのは春でしょう ....
好きな歌をうたうように
自分の願いを言葉にできたらいい

今日はずいぶん湿った空

暗い雲のむこう側は見えないけれど
きっと今夜もいくつかの流星が
音もなく燃え走る

今日はずいぶん ....
片方の翼が傷ついた水鳥

もう思うように飛びたてない

仲間たちと一緒に飛びたいのに

舞い上がることができない


あの青い青い空に向って

もう自由に羽ばたけない

黒い ....
美しい塩素の匂いの立ち込める街。頭にサボテンを生やした優しい女を私は追いかけている。酔っ払った夕闇の恐るべき魔術が彼女を不可視光線にする。抑圧された者たちの声が路地を駆け巡り原因と結果が出会うあの交差 .... きみよ詩人よ

きみよあばよ

あの港街にきみはいたのか

あの日のまえの晩

いい詩が書けたかなと星を見つめた

詩を書くために生まれてきたんだと

きみは夜のきらめきに運命 ....
うずらのたまごの
からに
お花を挿して
ちいさなちいさな窓辺に飾る

窓はまだほんのぽっちり
かすかなあかりを入れるだけ

川べりをそっとあるく
ふたりで
手なんかつなげたらいいけ ....
わたしの背に
連綿とつづく原野
そこに暮らしていた
一匹の仔兎が
今夜
死にました

という
あざやかな寓話を
包帯にくるんで
玄関の扉に
吊るしておきます
けれども街には
 ....
聖子ちゃんカットの、
中学校時代のあの子に、
公園で、
今日、帰りがけのぼくが、
ブランコのとこで、
つい、
言えなかった、
あの日言えなかったことを、
なんだか今日なら、
言え ....
空から川へ
融け落ちる途中の樹が
水面で動きを止めている
野のむこう
そぞろ歩きの雨曇


穏やかに酷く
匂いのひかり
壁づたいに
曲がりゆく影


川から海 ....
雨が降る

黒い雨が降る




夢の島

誰が名づけたのだろう

ぐぐったところで明確な由来などでてきやしないこの島で
静かに眠り続ける一艘の船

東西冷戦の最中
高 ....
目を閉じると
とても美しい一艘の舟があって
遠くまで来たことを知る

あなたを欲しがることと
あなたとの時間を欲することが
べつものであることも
もう知っている

舫われるべき岸辺に ....
深夜一時すぎ 
スタンドの灯の下に 
原稿用紙を広げ 
私は夢の言葉を刻んでいる 

傍らの布団に 
聖母の面影で 
幸せそうに瞳を閉じる 
身ごもった妻よ 

バッヘルベルのカノ ....
手ができて間もない頃
ゆびを動かすのが苦手だった
骨がぷにぷにのお肉に邪魔されて
うまく曲がらない
ゆびとゆびの仲もよくなかった

ちょうちょむすびは絆が大事
右手と左手
息をあわせて ....
女神さま、女神さま、
梅やら桜、れんぎょう、ゆきやなぎ
春のうちのまだ早いあたりと
もうそれほどは早くないあたりとの
まんなかあたり
咲き乱れるところの女神さま、女神さま、
ぼくは大きくな ....
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