道の遠くから 
何やら呟き続ける男が歩いて来る 
すれ違う瞬間 

「答は{ルビ空=くう}だ、答は{ルビ空=くう}」 

繰り返す呟きは背後に小さくなってゆき 
遠ざかる彼の背なかも小さ ....
私の脳内で指揮者は独り、無人の観客席
の闇に向かって、手にした棒を振ってい
ます。青く浮き出た血管の手がくるり、
棒を一振りすれば、観客席の暗闇に、幼
年期の幸福のしゃぼんが一つ、二振りす
 ....
少し前から
気づいてはいたけれど
僕のナイフは錆びている

もうリンゴの皮すら剥けないし
エンピツを尖らすこともできない
誰かの心を抉るどころか
靴の踵にこびりついた昨日を
こそげ ....
死をやる
と決めたので
いろいろなものとうまくやっていくことが
もはや困難になってしまった
死をやると決めたので
折りあいつかなくなってしまった
そのようにしか生きられなくなった
内 ....
 
眠りすぎたアルマジロが
夜、買い物に出かける
満月には人のロケットが
数本突き刺さって
何かをお祝いしている
店は既に閉まっているので
丸まって待つ
冷蔵庫の中のように寒いけれど
 ....
 生け囲い、小さな
 妻の花壇
 春の花々は
 勢いよく
 そろいて

 青空に、光満ち
 そよ風に
 テント揺らぐ
 茶を呑むひと時
 春はたけなわ

 卯月、二人して
 ....
カーテンの隙間から伸びる
白い光の筋をたどって
窓の外へ出てみたら
青々とした緑の芝生が
朝露に濡れて笑っている

裸足のままでその上を
歩けばきゅっきゅっと足の裏
草の葉と根が撫でて ....
買っとけ















 ....
くるくるまわる
風ぐるま
くるくるまわる季節の風
目の前にないにしても
鈍くちらちら光る
まわる羽の色
あのやすっぽさに感じいる

匂いたつ沈丁花の
垣根の道を
するする進み
 ....
何十年も会っていない
友達を まだ友達と
呼んで良いか どうか
分からないけれど
年に一度、その友達と
年賀状を交わしている

お互い会おうと言わず
メールはせず
電話もしない仲なの ....
水面を見上げると
ちいさなおんなの子の顔

こちらの様子が気になってしかたないのか

大きくなったり小さくなったり




わたしだけの世界
酒屋さんの軒先に置かれた古い火鉢
 ....
むかし、「なんきょく」というおおきくて

さむいくにに、ぺんぎんのこどもがすんでいました。

ぺんぎんのこどもは、こおりのうえを、よちよちとあるくのですが、

まわりにいるほかのぺんぎんた ....
たしなめるように
胸に手を当てる
自分の手のひらを感じる

まだ大丈夫です
あなたへそっとつぶやく

だれかががんばるから私もって
それが機動力にならない
そんなお昼前の私はまた
 ....
だれの心にもあるの?不安が

外ではきらきらと太陽が輝いてる

一瞬忘れたい

なんて思うそれはいけないこと?

桜がまた咲いたよ

花びらは同じじゃないけど

あなたの悲しみ ....
落合選手は、凄い。 
原選手の引退試合でしっかりと  
糸を引くようなセンター前ヒットを、打った。 
(そのバットは刀の光で、瞬いた) 

王選手は、凄い。 
刀で宙吊りの紙を 
切り裂 ....
いつもきらきらしていたくて

ラメをかぶってみました。

目に入って

涙がいっぱいでてきました。

みんなは笑ってた

もっともっと笑ってほしいな

このまま東北の方へいこう ....
蝶の羽根を持つ馬の
たてがみは 毛糸で編まれている
影絵の後ろ 電池の照らす
いななきが 廊下の溝土を蹴る

さなぎに 芽生えてしまった馬は
何もかもが理不尽で
本当の蝶より 大きく美し ....
調子に乗っている女の子に
ゴリラみたいだねといいたい
あと
ねずみみたいだね
といいたい
そのあとドレッシングをあたまからかけて
たべる
海老を

アゲハの幼虫を飼ってたら
蜂が出 ....
  あなたが大きくなったなら
  楽器のできない私のかわりに
  ギターをきかせてちょうだいな
  聴きたい歌なら沢山あるけど
  あなたの好きな歌でいいよ



  あなたと ....
長いうでに春風をからませて
すいすいとあるいていく
かび臭いまちを泳ぐように

恋はもう
ずいぶんまえに終わっているのに
曇天に胸が鳴る
彼がふりむいたら
また恋がはじまってしまう
 ....
あれはもう 海などではありません
すべてを喪失させる 
漆黒の 巨きな悪魔の使い

瓦礫のやまの影に
行き場をうしない
銀鱗をわずかにみせる潮溜まり

確かにあのとき あたしは泳いでい ....
地面が腫れるから
迷子になって
肝心な時に尻込みするから
奇妙な洋服を着ていても
目立てない

いつもの と片手を挙げる
少しだけ非日常の感覚も
見慣れた頃には ....
水に流れない塵が
水のなかから夜を見ている
水と 水ではないものの影
常の渦 常の渦


遅れる光
手になじみ
音の背の丘
曇と息は見つめあう


痛みの矢 ....
ハイネケン飲みながらストライクとばす。
ストライク、ストライク、ストライク、ガーター、ターキー、ターキー、ストライク。

祖母の七回忌の知らせを知って、
自分が引きこもり始めて七年経つ事を ....
どうして涙がでるのだろう

水に戻ると書くように
海から生まれた僕たちの
からだの中の塩分が
外へゆこうとするからなのか

どうして涙がでるのだろう

広い世界のかたすみで
こんな ....
合浦の浜に藤を見に行くのが好きだって
ばあちゃん 僕にお菓子を買ってくれて
二人してバスに揺られて 行ったよね

桜も沢山な公園だけれど
その頃は いつも人が ごったがえしで
僕は ....
合浦の浜さ 藤ば見さ行ぐの好ぎだって
ばっちゃ わーさおがしば買ってけで
二人すてバスさ揺られで 行ったっきゃね

さぐらもてっぺな公園だっばって
そったどぎだば いづも人っこ ごだごだ ....
関東大震災時のデマゴーグから何を学んだか
今はお墨付き精度の数値で風評被害が拡散する
マイクロシーベルト、ベクレルとゆー単位の定義ではなく
習い初めた言葉の音響に不安を投射し踊る羊群
情報化社 ....
 その店はあった。
 丘の上にポツリと立ち、遠く工場の白い煙がもくもくたなびいている。小さな木製の看板に無造作に書かれた、種屋、の文字、周りはトタン板で覆われ、回りには見たこともない草が生えている。 ....
好きで、よくライブへ行くのだが(インディーズ・ロック・バンドが多く出る)、どうしてもベースに見入ってしまう。ギターやドラムやヴォーカルやキーボードももちろんそれぞれに素晴らしいのだが、ベースの、あ ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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- シホ.N自由詩211-4-12
お祝い- たもつ自由詩411-4-12
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ぷらちな- 木屋 亞 ...自由詩6*11-4-12
一個でいいから上等なロザリオを- TAT自由詩3*11-4-11
春の嵐- シホ.N自由詩211-4-11
年賀状- 佐倉 潮自由詩211-4-11
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背番号「8」_- 服部 剛自由詩211-4-10
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