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逆巻き川に架けられた橋は
何度も落とされて
現在は意匠もない

上る魚も流れのせいで
脂が落ちて旨くない

星の落下点からそう遠くない
この村は
深い霧が名物で
名うての狩人たちが ....
明日は嘘しかつかないぞと決めて
枕を抱いた
会社を休んで無人島に行った
波が話しかけてきて椰子の実をくれた
「人と話すのはひさしぶりなんだ」
生まれてから死ぬまでを考えれば
そんな日があっ ....
6026
最後の人間が死んで
機械たちはこの地球を去った
残された都市を歩いているのは
ゾンビの群だけだ
あんなに瓦礫を積んで
何を探しているのだろう?

9158
望遠鏡を覗く ....
雨に濡れた砂浜にビニール袋を敷いて

途切れなく続く紫の波濤を眺めていると

運動場の端にある雲梯の下で出会った

一匹のコガネムシのことを思い出した

あの頃の私は手に取るように虫の ....
凍って開かない窓を
ぬるま湯で拭く

掃除機が編み針を吸い込んだ
冬眠を急ぐ熊のように

予定通りにしないと気の済まない姉たちが
雪の中で車を洗い
居間にツリーを飾りつけてる

 ....
死んだ私の指先に
一匹の優しい蝿がとまる

あなたはアンプルの血を
冷蔵庫に入れて
時々ゆらすけれど

やがてそれは固まって
動かなくなる
森に木が立っていれば
私は間違った側を選ぶ
より愚かな方へと進んでいく
夜をライトで照らし
真昼に灯りを消す

小さいころから書いていた
星を探す日記
手紙のような落書きは
足跡を残 ....
星の余韻にひたされて
自転車の窓を開ける
白い胞子を吸い込んで
肺がケホンと拒絶する
ペダルを恋でどこまでも
そんな気持ちでいたけれど

ハンドルが糸を引く
いっぱいの花が咲いてる
 ....
母は肉体と魂が徐々に離れていくものだと言った
こうして話をしているときにも
食事をしているあいだにも
離れていくのだと

だから私たち姉妹は
祈りはそれを遅らせるものだと思っていた
不思 ....
春を追いこして夏のような
日射しを避けて
市内の茶屋で
みたらし団子を食べながら
足下の干涸らびた蛙に
水をもらってかけてやると
おどろいてちょっと跳ね
またノシノシと戻ってきた
残り ....
夜になり
気温が下がると
子供たちの咳は
ひどくなった
地上から浸潤してくる氷水を
順番に舐めに行った
毛布が欲しかった
ただ死なない
それだけの私たちを
地下に閉じ込めて
外から ....
小さな町で生まれても
望みさえすればどこへだって行けるのに
もう会わないって決めることに
どんな価値があるの?
野菜の種を食べても
私から生えてこないのは何故







 ....
玄関先に
雪が積もってた
足跡をつけないように
外へ出た
銀色の球体を遠巻きにして
心臓のない子供たちが
エネルギーを待ちながら
停止していた
人間を圧縮すると
すごく小さくなるんだよ
と聞かされたとき
彼女は宇宙を感じた

人間を材質に分解すると
10ドルにもならないと知ったとき
なぜか
アンドロメダのことを考えた

愛 ....
古い洗濯機が回る
脱水の力はもうない

母親が捨てるのはもったいないから
おばあちゃんちに持って行って
花壇かエコカプセルにしましょうと
言ったから

春になれば
それらしく緑になる ....
日曜日のスーパーできみに会って
問題はヒゲを剃ってこなかったことと、それに服がださいことと
まあ色々あるけどとりあえずあわててエチケットカミソリを買ってトイレで剃ったら
すげー痛くて「血が出てる ....
わたしが泣き出すと
姉は自分の手のひらにエノキさんを描いて
「もう泣きやみな」と言った
エノキさんは森の木こりだった

中学にあがったとき
両手にマニキュアを塗ってくれた
わたしは水色の ....
ミシガン

叔父がテーブルのオレンジを
見つめたまま
わたしに話しかける
「種のない実をつける木を見たことがあるか?」

わたしは首をふる
気の利いた答えを
期待されてるわけではない ....
どうしてきみの猫は笑うのだ?
私の猫は笑わないのに
どうしてきみのカレーは肉が多いのだ?

明日は大雪になると
天気予報がゆってたから
四十%オフの長靴と合羽セットを買ったのに
風邪を引 ....
乗り合わせたエスティマの中で
係長が少女のように笑ってた
色のない鉱石を積んで
仲間を探した

冷帯のないこの地方には
生きる望みがあった

書庫だった場所を掘り返し
判読できる紙を集めて
キャンプに持ち帰った

同じ日々が続く

薬 ....
日曜日、礼拝が終わるのを待って
告解室に入った

葬儀が始まっても心は動かなかった
早すぎる彼女の死を嘆く声

リズの母親

クリスマス休暇の、少しだけ思い切った旅行だった
ラスベガ ....
雪山の上の神殿に行きなさいと言われて
どこにもそれらしい道がないので
ジャンプしながら崖を登った
急に音楽が変わって空気(パッド)が振動する
黒いドラゴンが空を旋回してる
とてもとても敵いそ ....
当たり障りのないものだけど
俺の部屋だって飛行機だと思えば
それは
ビジネスクラスなんかよりも
ずっと快適になるはずさ
酒も机もでっかいテレビだってあるし
毛足の長いカーペットを敷いてる
 ....
久しぶりにお墓参りをした
もうすこしで梅雨入りするねと
母が幼なじみの住職と話してた
飛び石を踏んで池の方に歩くと嘘みたいに
静かで涼しくて、
夏の気配がした

家に帰っておばあちゃんに ....
評価されるのが怖いです
褒められるのも、貶められるのも

若い内から楽なことばかり
苦労をしてこなかったのね、と
私を知らない人は言うけれど
その通りです

どんなに苦しいことがあって ....
乾 加津也さんのmizunomadokaさんおすすめリスト(26)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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whatever- mizunomadoka自由詩715-6-3
6005- mizunomadoka自由詩515-2-5
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_- mizunomadoka自由詩314-12-19
- mizunomadoka自由詩214-12-14
lady_labyrinth_in_the_nightboo ...- mizunomadoka自由詩2+12-8-17
初恋- mizunomadoka自由詩412-5-31
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日陰- mizunomadoka自由詩612-3-26
地下400- mizunomadoka自由詩412-3-26
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