高い高いをされてる時が
一番高い時だった
何よりも誇らしい時だった
もう僕を持ち上げられない父が
故郷に帰る段取りを心配している
ぶつぶつとうわ言のように
出鱈目な記憶を繋ぎ合 ....
ことばよりさきに
脱ぎ去れない肉体を持って
取り乱す
見上げれば
木漏れ日が
からだを斑に染め
赤と緑に、網膜が灼ける

わたしは、うまれてしまったのだ
あかくふよふ ....
 詩は本当のことを語っているのでしょうか。つまり、詩はノンフィクションなのでしょうか。それとも、詩は嘘のことを語っているのでしょうか。つまり、詩はフィクションなのでしょうか。

岩が   吉野弘
 ....
人間たちのざわめきの中で
モスコミュールを一杯頼んだ
モニタの中では 野球試合
ナイター中継
誰もそこには目を向けないのに


白い娘に
お駄賃をあげた
心の中身のことはわからな ....
四角い窓から明かりが差し込み
それはとても眩くて暖かくて
サッシ越しに季節が変わるその瞬間は
希望を見出してくれているようで
やっとのことで精神の崩壊が止まった気がした

貴女は貴女のまま ....
息子が帰り支度をするのを見つめながら先生からきょうの息子の様子を聞いていた。

お礼を言って先生にぼくは微笑み保育園を出た。

ぼくは笑顔をよくほめられる。あるとき仲間に黒人であることの利点を ....
  古いデパートの舞台裏、
  職員用通路の片隅に、
  忘れられかけた物置がある。

  狭く、薄暗いその部屋には、
  用済みになった小道具が。
  埃をかぶったハンガー、
  古い ....
       冬がひきこもっていた
       クローゼットを開け放ち
       ハンガーにヒヤシンス
       春のドレスが花ひらくを待つ
       頼りなげな薄手 ....
親はいないのか
捨てられたのか
たかいのか
ふかいのか
風がきつい
まぶしい
今日の空
ひとのかたちで
風に捨てられて
おまえは
なんていう名の雲か
太郎か、次郎か
花子か、雪 ....
ざぶとんにのせた言葉がいききする

母との旅行
ゆきが
遠慮なしにふりつける

にたような二人に
僕は夢を見ているのかもしれなかった
オーディオの雑誌を ぼんやりとめくり続けながら
自分の持つべきオーディオシステムの構成について思いめぐらす
そうしている 僕自身は 凡人なのだが
理想と ....
あなたの胸に、耳をつける。
はらはらと
降りつもる、ゆき。
さいげんなく現れる、ぶあつい雪片。
あなたにふれた手のひらが、やはらかく折り重なり
何層にもなってゐる。
ぼくのも、知らないひと ....
遮光カーテンの向こう側に目を細める


変形した足 破れた皮膚
珈琲一杯


二杯目で手帳を開いた
洗濯機の回る音はリズミカルでB5ノートの白銀を走るペンも軽い、

ペンの走る音は ....
部屋へはいって
コートを脱ぎ

耳飾りをはずし
髪留めをはずし
おどろくほどなめらかなしぐさで
結婚指輪をはずす

このひとはこれから先
なんどひとを壊すだろう
おどろくほどなめら ....
 

沈黙は木のようにそこにある

人が美に感動した時

恋に心奪われた時

どうして、言葉が介入する余地があろうか

沈黙ができなければ

その空白は饒舌で埋める他ない

 ....
ネット通販で
藁人形を探していたら
呪いもセットで
380円が最安値だったので
購入しようと思ったが
セットの呪いは
いったい誰に対して
付いてくるのか
ひょっとして
買った本人にじ ....
自宅の向かいに
鍼灸店が新たにオープン
昨日の夕方
店主が挨拶回りでお菓子をもってきた

予報と外気の狭間で
悩みながら少し厚めのコートを着て
向った駅のコンコース
定期券売り ....
あ   な た    
            の   首   を
 
                      絞めて



押 

  し 花   ....
固く結んだ歴史の果て

柔らかな風を含んで君は花開く

大輪ではないが機知にとんだ
しっかりした花だ

空からやって来る言葉を迎えるために
僕らは産褥をしつらえねばならない

 ....
ばぁちゃんの畑の相続に協力してくれてありがとう
叔母から感謝されて居心地が悪くなる
肝心な役割ができなかったと後悔しているから

  故郷を離れて暮らす叔父から電話が架かってきたのは
  お ....
新宿
人ごみの中
白いウサギが
紛れてた


何も無いと
きっと
わかっていた だけど
エサを探した


社会の
海は
深そうに見えて
とても浅い
私の詩は
日々の呼吸のようなもの 

幾千万も繰り返す 
数え切れない吐息等が 
ふいに光るように 

今日も私は 
まっさらに広げた 
紙のスクリーンに 
日々の場面を浮かべ 
 ....
姉に電話をすると
なぜかチビッ子達が
電話に出るんだ

会話にならないのに
覚えたての言葉を
全部使って
僕に話し掛けてくる

意味なんて
分からないよ
意味なんて
分からない ....
       靜かな小夜の幕が落ち
       氷がカランと啼きました
       喉を刺すのは涙の小骨
       盃を重ねど取れませぬ
       刺さった小骨持て余し ....
目が覚めて
唐突に
帰りたいと
思った

何時ものような
寝ぼけたような
気怠い午後の
客先での現調の帰り道に

持ち帰りとした
案件の書類を
精査している
鞄の中で

 ....
赤いものや白いものを吐き出して
人生は進む
少女の肌のにおいを
冬の空気が
標本にするとき
俺の口の中は砂漠になる
「どこからきたの そんな汚れた靴で」
と問いかける声が
8ビートにな ....
おおらかでよく笑い
どこを見ているのかわからない優しい女性のように
いつもどこかで遠くからでもわかるように
こちらかあちらを向いてじっと佇んでいます

知らない街を心細く歩いていても
いつ ....
画家はさかさまの

恋人たちを描いた

恋人たちは

地に足が着いていないから

ということで…



となりに黒ヤギがいた

絵をさかさまにした

地に ....
腹にタップリ
脂肪を蓄えているのは
ちょっとした
飢えや渇きに
耐えられるように
元々なっているからであって
たまたま砂漠に住んでいないとか
たまたま飽食の時代に生きているとか
私の預 ....
粉のような雪がふりだした

ながめるだけの 白い景色は、
確実なうつくしさと 堅実な
冷たさがある


雪はもう 私の部屋のなかにも
積もり始める
だから
私は、
青い柄のスコッ ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
高い高い- たもつ自由詩1213-2-25
ことばよりさきに- 凍湖(と ...自由詩9*13-2-25
詩とフィクション_詩と向き合う- 葉leaf散文(批評 ...513-2-25
最後のコイン- 番田 自由詩113-2-25
冬の終わりに/いつか見た夢- 岸かの子自由詩513-2-24
看取り(3)- 吉岡ペペ ...自由詩1113-2-24
マネキン- まーつん自由詩9*13-2-24
ヒヤシンスクローゼット- 石田とわ自由詩12*13-2-24
雲の子- たま自由詩40*13-2-24
雪の道- 朧月自由詩313-2-24
暮れる万世橋の僕- 番田 自由詩413-2-24
ふる雪のそこに- 凍湖(と ...自由詩10*13-2-24
三杯の珈琲と靴擦れの老人- ぎへいじ自由詩15*13-2-23
結婚指輪- はるな自由詩413-2-22
沈黙と言葉- yamadahifumi自由詩313-2-22
ネット通販- 花形新次自由詩313-2-21
春めいた街- komasen333自由詩2*13-2-21
押し花- 川上凌自由詩5*13-2-21
君咲く春に- 梅昆布茶自由詩2113-2-20
逃げてしまった僕が感謝されて戸惑っている- kauz ...自由詩10*13-2-20
草原- 番田 自由詩413-2-20
紙のスクリーンー私の詩ー_- 服部 剛自由詩413-2-19
心をマッサージ- 清風三日 ...自由詩613-2-19
朧に謡えば- 石田とわ自由詩12*13-2-19
きしゃ- ねなぎ自由詩113-2-19
レールと荒野- 藁谷 正 ...自由詩213-2-19
たばこの看板- 灰泥軽茶自由詩11*13-2-19
恋人たち- 多紀自由詩18*13-2-18
ラクダ論- 花形新次自由詩313-2-18
ポトフ- 月乃助自由詩9*13-2-18

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