午前二時が午前三時になる夜に
外から聞こえる虫の鳴き声なんかを肴にして
ジャックダニエルなんかでもあれば良いのだけれども
あれは人にあげてしまったから
古い漫画でも手にとって眠たくなったら布団 ....
わがままで
おろかだった
あの子のこと
ほんとうなら
愛したかったな。

でも
できなかったから
腕も
細すぎたし

すこし
まるくなって
遠くなった
あの子のこと
 ....
わたしが
波になるから

あなたは
なみうち際になって

いろんなものの
死骸が
流木のように
なめらかにうちよせる

そろそろ
語り合うのは
おしまいにして

あた ....
あさ
窓をあけると
庭が砂浜になっていた
知らない赤ん坊の小さな手から
さらさらと
砂がこぼれている

そこには昨日まで
たしかアサガオが咲いていた
そうか
もう秋だったんだ
お ....
武蔵小杉から目黒線で武蔵小山にむかった

販売機のうえの路線地図に武蔵小山をみつけると

すぐそのしたには旗の台という駅があった

フレーフレーコールが聞こえる

だれかが旗を振りなが ....
らんちゅうは不思議
盆栽の美意識を金魚に当てはめた姿

大きいような小さいような
硬いような柔らかいような
美しいような醜いような

初めてらんちゅうを見たとき
ざわざわ胸騒ぎがした
 ....
やんやんやんちゃに のこのこゆきぐも
すてりんころげた おなかは ぐーぐー
ちいさなつめたい おてて と おてて
ほしのしたに おちちゃった

みつけて ゆきだるまあん いたいの ゆきだるま ....
夕御飯は味噌汁にメザシ三匹ぐらいがちょうどいい
これは誰かが言ったこと
人生も此れくらいがちょうどいい 。

朝飯はパンにミルクコーヒーで仕事に向かう
物足りなさがちょうどいい  ....
貝殻がそっと窓を開けた
午前四時の瑠璃
西の空見上げれば
遥か遠くから駆けてくる乙女たち
闇に燃えつきて
追いかければ風に消えた金の髪
凍りつくような蹄の音
(輝いた)視線に薄 ....
小さな小さな
無数の鳥の声がする


右手 左手
別々に回る泡のなかに立ち
別々の夕陽を見つめている


どこにでもある川が
見えたり見えなくなったりしながら
 ....
お嬢さんは入らない
永遠に入らない
けれど僕らは
いつまでも
なわを持った腕を
まわし続ける
四十肩の痛みを堪えて
ひたすらまわし続ける
声を嗄らして叫び続ける
「お嬢さん、お入んな ....
プラスチックの涙腺が
焦点をにじます
ミニマルな
からだのうえでは
チェスタアコオトが重みだけになっている

春よ、早めにきておくれ
フェンネルの香るさなかに
正直でやさしい小鳥を
 ....
週五日希望ですが
あとの二日こそが希望です
そんなもん

人を幸せにする幸せを
知っているあなたよ
ありがとう
あなたのおかげで
この社会はやさしい

それでも
しあわせな人生な ....
人は昔
山や森から旅立ち
平らな場所を更に平らにして
共同体を作り
田畑を作り
自然から借りたものから
自らの築き上げたものから
実りを得ていた
今もそれは続いている

しかし
 ....
昼下がりの人気の少ない公園のテーブルで
ノートを広げ
考え込んでいる様子

まさか遺書でないでしょうね
まだまだ若そうな女性の人差し指が
あごを支えて止まっている

見知らぬ人だか ....
波打つ薔薇の夢
その影で僕は首を吊る

そのとき
腐った肉の太陽が僕を照らし続けるだろう
すべての愛はワインに還元され
僕の脳髄を金魚が泳ぐだろう

ダイヤにとまった蝿
地面を愛撫す ....
(鈍色のニキビが気味悪いきみのビキニ/胸の谷間に宗教性を感じる/低気圧の随に彷徨う亡骸を救えば吸殻/戯言を睦まじく詰る間柄に豪雨/砂利道を慎ましく辿る先は賽の河原/幾何学模様に引篭もる愛の裏腹/「 .... 雁という鳥を

私は飼っています

しかし私が

雁について知っていることは

雁という鳥は漢字でどう書くのか

それだけです

その鳥はどういう容姿をしているのかだなんて
 ....
指の味がしそうな塩水というはなしを書きはじめると、たばこ屋のシマさんが居酒屋おかるの前で足をとめる。月面にでもロシアにでも辿り着けそうな路地を、がに股で歩いているような男が、でてきて、着ている .... こどもたちの柔かい足のうら
パンのくず
魚、いるかな?

丸い5つの指を持つ足のうら
太古の感動を砂に記し
波の中の気泡に笑う

こどもたちの小さな足のうら
血管の美しくすきとおるそ ....
熱帯夜が明けた
翌朝の駅前通り

ハンカチを頬に押し当てながら
駅へ向かう街路樹の下に

無数のセミが落ちていた

電車を気にする私や
数歩先を歩くYシャツの人の
慌ただしい靴音が ....
暑い夏が好きだった
手に言葉を添えると時間が生まれた
時間に風味を添えると
愛の形が出来上がった

若さとは手品師だ
思いのままに時間の入れ替えができ
時間の繰越ができる

暑い ....
ひかりより速い存在に

乗ってあの星にゆけるのなら

二人してまた未来つくれるよ

ひかりより速い存在に

乗ってあの星にゆけるのなら


ひかりより速い存在が

発見された ....
高いところから
こぼれた水が
だんだんとぬくもりながら
流れおちていく
その
さいごのひとつぶが
目がしらに発見される

水は
いつもさみしがるから
海と
出会わなくちゃ
 ....
二子玉ライズの空中歩道は
向かいの広大な更地へ伸びるらしいが
この世界不況下
行き先の着工が遅れに遅れて伸び悩み

曇天の早朝
工事途中の突端には
長い銀髪の天使がしゃがんでいる

 ....
「君は自分の脳漿をデザインするんだ」と68歳のミック・ジャガーが新しいチームと共にずっと俺に話しかけている。月曜日の覚醒は雨。追悼の様なぽつぽつとした雨だ。午後に一度上がると思ったのに .... ヒグラシの虫かごを片付けながら
また来ますよ と夏が言ったので
私は わかってますよ と返した

入道雲と夕立も出ていくみたい


いつも 夏は勝手にやってきて
小さい 秋を残して ....
空にサカナ
真夜中の太陽
緑色のオレンジジュース

永遠の幼児
逆向きの時間
現代の恐竜時代

金持ちだけの社会
命の定義
音楽のない世界
秋葉原の、ケンタッキーフライドチキンに並んで、
ポテトつきの、セットを買う。
つわりのひどい人が、ケンタのポテトだけが食べられた、
というのを雑誌で読んだから、
個人差があるので、単純参考には ....
たった1年で
大人になった猫は

春には泡立つ光の匂いを
丹念に嗅ぎ回りながら
ひとつ歳をとり

夏には風呂場のタイルの上に
長々と寝そべりながら
ひとつ歳をとり

秋にはふ ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
午前二時- 只野亜峰自由詩111-10-1
したかった- はるな自由詩811-10-1
そろそろ- はるな自由詩711-10-1
幸せの時間- yo-yo自由詩7*11-9-30
フレーフレー- 吉岡ペペ ...自由詩211-9-30
蘭鋳- シャドウ ...自由詩311-9-30
びゅう- 砂木自由詩11*11-9-29
御味御付- アラガイ ...自由詩5*11-9-29
Venus- アラガイ ...自由詩4*11-9-29
ひとつ_外側- 木立 悟自由詩611-9-28
なわとび無限地獄- 花形新次自由詩7*11-9-28
ファアスト・マンデイ・イン・ディセンバア- 甲斐マイ ...自由詩3*11-9-28
足る景色(1)- 野澤 尚 ...自由詩7*11-9-28
頂きます- 一 二自由詩411-9-28
詩作する人- 乱太郎自由詩28+*11-9-28
倦怠- ぎよ自由詩211-9-28
羅列- つみき自由詩311-9-28
雁(がん)- 雪路自由詩211-9-28
指の味がしそうな塩水- ズー自由詩2*11-9-27
浜辺にて- つむ自由詩4*11-9-27
「黄金虫」のいる時- 麦穂の海自由詩8*11-9-27
暑い夏- 花キリン自由詩211-9-27
わたしは星に抱かれていよう- 吉岡ペペ ...自由詩211-9-27
海へ- はるな自由詩511-9-26
はごろも21- salco自由詩8*11-9-26
I_CAN'T_TAKE_IT_NO_MORE- ホロウ・ ...自由詩2*11-9-26
夏のさりぎわ- Seia自由詩1311-9-26
ありえない- ペポパン ...自由詩7*11-9-25
半袖の秋- はだいろ自由詩611-9-25
ふんわりとした接点- nonya自由詩23*11-9-24

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