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色吸いはたとえば
女のこたちのまつ毛のなかに住んでいる
彼女たちがねむたげにまばたきをするときには
世界の端の七色を
色吸いたちがひそやかになめているのだ
絶対に汚れない脂がありますか?昨日わたしは夢を洗いました。重なる木箱と転校生の匂い。わたしはつねにわたしではありません。(過去ではそうだった)血のにおいに負けました、そのボールは満たされているんだ ....
暑い日は
とりわけやさしくなって
あなたがしてくれたように
わたしをみつけます
汗ばむ生えぎわに
しがみつく指さきに
世界はまだまだやさしくなって
わたしはきちんと
失っていく
夜に
徐々に黒は
春に犯されている
そうと知りながら
花を賛美した
泣いているひとを知りながら
眠たい酒樽たちに
よごれた指を一本ずつ沈めていく
抱きしめてなおやさしいために
....
はす向かいの煙草屋から2メートル借りて
となりに住む大学生から4メートル借りて
街頭募金を装って6メートル借りて
それでもたりなかったから交番へいって3メートル借りた
夜爆発して
住人が ....
あなたはそれから日記を書かなくなって、たぶん唇はかわいている。
テレビは消音のまま点けっぱなしになっているから、部屋のなかの光と音のバランスは悪い。視覚的な喧噪と、それを拒否する沈黙。でもカーテ ....
みんな眠ってしまった
わたしは静かな夜を履いて
よく乾いた死骸をひろいあつめる
時間、音、大型ラジオ
そういうものたちを
きっとある
この夜の留め具になる死骸が
みればすぐに ....
穴を
かたっぱしから
うめたてて
苦情をうけて
またあけた
あたらしい穴は
みたり、つかったりするには
すこしあたらしすぎる
ふるい穴は
ひとつだけかくしてあるので
死んだ ....
ことばはとめどなく産まれるけれど
ひとつもどこにもとどかない
やわらかい壁がゆれる
わたしがあなたのそばに落ちるとき
きっとひとつも言葉をもたないで
まばたきだけでやりあうような
....
テーブル、ほんの一秒まえの
カーテンの波を再現できない
難しいことを言わないで
泣いたり笑ったりして
わたしの手前で
息を吸って
そしてすぐ後ろで吐き出して
運動を繰り返して
....
ママを食べてそだちました
すこしずつ千切ってさ
さいごのひとかけらになった日
ママは,さびしいと言って
おんなじ気持ちだったから
いそいで飲み込んであげた
わたしも,(ママ,) ....
きょうはいちめんのくもり空に
名付けようもなく座っている
こんどこそきちんと
この世界から手を離そう
ぶらんこ乗りたちが出会いを繰りかえすように
これ以上なにを見れば
生きていることになるのか
体じゅうに種を植えた
女が泣きながら踊っている
日が落ちたら
手をつないで出かけよう
この世のきれいなものはみんなだれかのもの
まだだれのものにもなっていない一日を
この世でいちばんさいしょにみて
それを宝物みたいに抱いて別れよう
....
あなたはもう
星をたべるのをあきらめて
だんだん肌がふやけるのも厭わずに
プラスチックばかりたべている
みずうみ一面にふやけたあなたの胸のあたりに乗っかって
見あげたらビスケットのた ....
部屋へはいって
コートを脱ぎ
耳飾りをはずし
髪留めをはずし
おどろくほどなめらかなしぐさで
結婚指輪をはずす
このひとはこれから先
なんどひとを壊すだろう
おどろくほどなめら ....
大きな窓のしたで
セックスをしましょう
往来へでて
人殺しをしましょうか
それとも
花壇に種をまきましょうか
笛を吹きましょうか
肉を焼きましょうか
もうすこしここにいましょう ....
くちづけをした
ところが
しめって苔むした
百年たっても恋は恋
いっこうに
愛にはならずに
ごめん
ぼくは
赤くもないし青くもない
甘くもないし硬くもない
きみが笑っても
泣くこともない
もっと地球を
なめていたかった
たくさん星をみたかったよ
ごめんね ....
みおろす私は水に似て
あるく人びとは胸いっぱいの記号を抱えている
穴のあいた人間にばかり恋をして
たどりつく知らないまちで
気が付けばまたみおろしている水のさみしさよ
床をみがいて
部屋じゅうに火をうめる
相変わらず窓べに立って
術なくそとを見つめる
知らないひとの背中が
つぎつぎと消えてゆき
今日も今日が終わるね、
と言うと
終わる ....
きょうは街が
青く繁っている
角じゅうに発生する
感情を食べているので
三時になったら
たばこ屋の角を曲がる
ひとつの体を
なんとか動かそう
雨がふっても
きっと曲がろう
....
火のない部屋のなかに
あなたをさがしている
茶色く終わった時間がころがっている
あの日
海には
六羽の白いからすが
まるく座っていたそうだ
傷口は凍るので
わたしたちはまだ ....
うつくしいのは
なぜだろう
横顔 曇天 カップの重み
うつくしいのは
なぜだろう
深緑色 かわいい恐怖
ふるえて立ってる電信柱
うつくしいのはなぜだろう
死なないも ....
こどもだ
というだけで
みじめだった
おんなが
おんなだ
というだけで
蔑まれるのは
道理か
どのみち
ここへ着くだろう
どのみちをとおっても
おんなへ
着いただろ ....
なにひとつ最後までは
寄りそいきれなかったわたしに
あなたがいつものように笑いかけるとき
許しが
どれほど無意味なことかを知ります
あらゆるものが
どれほど無意味なことかを
....
なにかの腹いせに
捨てるように蒔いた種が
季節を無視して咲きはじめる
かみなりのなる夜に
濡れながら
裏切るように白く
うすべったい花びらが
いっせいに
いつまでも
あな ....
このまま朝も夜もなく愛し合って死なない?世界じゅうの時計の針を盗んでしまわない?ねえ大事な話をしているのにスープにラムを入れるのはやめてくれない?靴下が左右違うんじゃない?些細な問題にとらわれすぎなん ....
人を
ただしい場面で
ただしい順序で
ただしい角度に
揺すると
泣く
そのただしさを
習得することを
愛とか技とか
呼ぶ人びとを
軽蔑し
憎んでいるわたしも
ただしい角 ....
ねむる人から
わずかに死がにおっている
うなじにくちびるをつけ
愛してやると
その背中に
にじむように命が動いている
ねむる人よ
安らかに
いまは死のふちをなぞっておいで
乾 加津也さんのはるなさんおすすめリスト
(115)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
色吸い
-
はるな
自由詩
7
15-7-12
プラグ
-
はるな
自由詩
6
14-7-8
暑い日
-
はるな
自由詩
6
14-7-2
酒樽たち
-
はるな
自由詩
4
14-2-11
鶏
-
はるな
自由詩
11
14-1-18
百年の鳥
-
はるな
自由詩
11
13-12-6
夜の金具
-
はるな
自由詩
7
13-11-20
うめたて
-
はるな
自由詩
5
13-11-11
まばたき
-
はるな
自由詩
9
13-7-19
(-)
-
はるな
自由詩
3
13-7-5
ふくろう
-
はるな
自由詩
2
13-6-15
ぶらんこ乗り
-
はるな
自由詩
4
13-6-10
種
-
はるな
自由詩
9
13-6-8
宝物
-
はるな
自由詩
8
13-3-12
星空
-
はるな
自由詩
3
13-3-3
結婚指輪
-
はるな
自由詩
4
13-2-22
とてもいいところ
-
はるな
自由詩
10
13-1-10
恋
-
はるな
自由詩
3
13-1-10
花
-
はるな
自由詩
2
13-1-10
みおろす
-
はるな
自由詩
4
12-12-30
手
-
はるな
自由詩
6
12-12-23
街と部屋
-
はるな
自由詩
4
12-12-15
火のない部屋
-
はるな
自由詩
10
12-12-10
深緑
-
はるな
自由詩
5
12-11-24
みじめ
-
はるな
自由詩
4
12-10-10
地平
-
はるな
自由詩
8
12-10-7
いっせいに
-
はるな
自由詩
6
12-10-5
s-i*ck-is
-
はるな
自由詩
5
12-10-4
ゆらす
-
はるな
自由詩
24
12-9-23
ねむる人
-
はるな
自由詩
8
12-9-19
1
2
3
4
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