スマレンタの村には
病いに苦しむ人々が大勢いた
病いの人々はフトリギスと呼ばれていた
フトリギスは夜眠りにつくと
ゴー、ゴーという大きな音を出すので
スマレンタの村の衆から迷惑がられていた
 ....
しろめたい、
足元のタイルを白に染めたい、
子猫の日々を大事にしたい、
実のない言葉を置き去りにしたい、
叶わぬ希望を箱につめて海にぽん、

しろめたい、
シロツメクサを踏みたくはない、 ....
B・A・N・!
銃口からアルファベットが
弾けて、飛んだ。
はためく万国旗のあいだを突き抜けて
BとNは、きれぎれの雲、そのすきまに挟まり
Aは鋭い先端で、空を直進していた一羽の鳥を
グラ ....
たいそうなこと ではなくて
そう
立派な家庭とか
何不自由ない暮らしとか
そういうのが望ってわけじゃなくて
だけど
憧れってのはあるわけで



現実は
ただ
どうにかやってま ....
おやすみなさいと
私の周りで泳いでいた言葉の魚たちがささやく
まるで百年の眠り姫の林檎のように

私が初めて口にした小魚は母の胎盤の中
臍の緒に繋がれて
息遣いの音と共にやってきて
生き ....
 人の爪の根元に、白い浮島があることを知ったのは小学生の頃。

「これね、大きいほど元気な証拠なんだって。病気になると薄くなったり、小さくなったりするらしいよ」
 友達から教えてもらったなんの根 ....
ふいに
あざやかな緑が消えてゆくのを
ながれるように見つめていた
するすると伸びる夜が
蔦のように月にからまり
すこしだけ
空を引きよせ
星を闇に手放してゆく


灰 ....
暖簾をくぐり、席に着く。
「もり大盛り」
静かに言う。
店員が厚手の湯飲みをことりと置く。
その半分を飲んでいるうちに蕎麦が運ばれてくる。
どんな蕎麦がくるのだろうか、初めて会う人を待つ ....
「お母さん、コンデンスト・ミルクっておいしいね!
 明日もまたこれ作ってね!」

娘達が練乳をお湯で溶いた飲み物を啜りながら言う

「いいよ。
 お母さんも子供の頃 これが大好きだったんだ ....
  白い馬が
  眼をとじて横たわっている
  柔らかな草の緑
  露薫る朝につつまれ



  あなたの夢の頁は
  遠くからの風にはらり捲れる
  はじまりから終わりまで ....
 殴打する中空に指を二本立てたら銀河の果てまですべてはピースだから、水中眼鏡かけて、太陽の目を潰して、苦くて冷めきったブラックコーヒーで夜を水没させる肉体労働をしようよ。喫水線がシンデレラの膝下にとど .... 境界線のない
36度7分にたゆたう
怠惰、
あるいは慣性
そうして21の曖昧なきみ。

0と1との鋏で
切り放された生と死が
点と線とで結びつこうとうごめく
ので

放物線に沿っ ....
マサカリ担いだ金太郎
今日はどこまで行って来た
どんなオイタをして来たの
熊を何頭ぶん投げて
何頭負かして泣かせて来たの 
お前の腹がけひんむいて
お尻をぺんぺんしてやろう
まるまる太い ....
ぶたはしる
ねこはしる
いぬはしってるうさぎはねる
かえるはいる
やまねはまる
わにはずれる
しろくまはえる
つるはおる
かまきりはかる
カンガルーはける
くじゃくはこる
ばくはさめる
さるは ....
言葉とは丁重に包んでお出しするものと
教わったようですができそうにありません

素直にと学校の掲示板にありますが
みなと仲よくのポスターが邪魔です

人を憎むほどの体力がなくて
人に流さ ....
お前はついに来なかった
その足音をどこかに葬り去ったままで
俺が自分の嘘を屠殺するこの広場まで
稲は刈られ 柿は熟し
だがお前は来なかった
来なかったという銀河を巻き
来なかったという未来 ....
道の端っこに落ちていた

マグネット人形が

トラックぶおんの勢いで

わたしにひっつく

東南アジアの小さな島々

露店にぶらさがる毎日

ふとしたきっかけで

ぽろりと ....
冬の朝のフローリングは
薄い氷が張っている

朝一番に起きて
冷たい氷を踏むのは私の役目
ぱりんぱりんと音をたてて割り
かまどに火を入れ朝食を作る

陽が昇り
村人たちが起きる頃
 ....
小学1年の時だったと思う。近所の2歳年上の女の子と喧嘩をした。理由は忘れた。すぐに忘れてしまうような些細なことだったのだろう。女の子は引っ掻くのが得意であった。わたしより体はずっと大きかった。私は相手 .... 煙草をすっている間考えたんだ
天気の良い日ばかりでは無い事を

世界はちょうど良い硬さでバラバラにならずに済んでいるが
手綱を緩めたら僕をおいて走り去ってゆくことを

ちょうどバランスのと ....
悪気があってトイレットペーパー三角に折る ライトブルー ソーダーシュワ
真冬のアイスクリーム

   そんな匂いが弾けるシュワ

着込んだ湯気が凍てつく氷張りの澄んだ鏡空へ
何気ない息を膨らますシュワ

   星に雪がかかる降 ....
何かよくわかんないけど、自分よりレベルの高い人にはとりあえずリスペクトしときます。

自分の人生に真剣に向き合っていたとある高僧(やらない夫)は、

自分なりの知恵を完成させようとしていろいろ ....
湯気のゆーちゃん 御茶碗に腰かけ
はみだしたつま先で ほっぺにちょん

冷たかった 指も冷たかった
窓を閉めても 重ね着しても
ふとんかぶっても 冷たい

両手でおちゃわん握りしめた
 ....
家にはないが
(ないから)
ホットケーキにはメイプルシロップ!
樹液!樹液!
帰省時に バスに乗った
タクシーでも 良かったし
母の 車を 借りても 良かった

地元に 密着していた頃は
気付かなかった
外から 来た場合の 道を
撮影してみたい と 思い立ち

 ....
夢で大人にお辞儀する子ども
互いに正座している
どこの子だろうか
黙ったままうつむいている
何のために向きあっているかもわからない
目覚めが近づいて
シルエットがゆれだす

夢の白い網 ....
にんじん
牛乳

そりが合わんのだ
(仮)
                121012



時には、Sr Receiver の命ずるままに奈落の底も探す
仮面を付けたまま落下した貴公子の数は知らないが
そこでは腐 ....
 
しまったって感じで今頃朝顔が咲いた

いいんだよ

夏を閉じこめた種はまた蒔いてあげるから



 
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アソコ伝_21章- 花形新次自由詩212-10-26
しろめたい、- ふるる自由詩6*12-10-26
事件とウイスキー- sample自由詩4+*12-10-26
一日一日- さち自由詩812-10-25
おやすみなさい- 乱太郎自由詩1812-10-25
浮島- そらの珊 ...自由詩14*12-10-25
separate- とりかご自由詩212-10-25
「蕎麦っ食い」- 山人自由詩9*12-10-24
練乳- 夏美かを ...自由詩19*12-10-24
白い馬- 草野春心自由詩8*12-10-23
カフェイン- sample自由詩312-10-23
原初- 高瀬自由詩312-10-22
金太郎- salco自由詩5*12-10-22
どうぶつはしる- 阿ト理恵自由詩9*12-10-22
おなじいろのこども- 朧月自由詩312-10-22
- 葉leaf自由詩712-10-20
マグネット人形- 灰泥軽茶自由詩8*12-10-20
冬の朝のフローリング- そらの珊 ...自由詩20*12-10-19
狂犬- 島中 充自由詩112-10-18
洗濯物は乾かない- 梅昆布茶自由詩1812-10-18
悪気があってトイレットペーパー三角に折る- 北大路京 ...自由詩712-10-18
ライトブルーソーダーシュワ- 朝焼彩茜 ...自由詩812-10-17
現代心経(編集中)- 2012自由詩312-10-16
フォー_ユー- 砂木自由詩16*12-10-16
朝からクワガタ- 吉岡孝次自由詩412-10-15
武将の如く- 藤鈴呼自由詩8*12-10-15
夢の続き- 殿岡秀秋自由詩712-10-15
残され給食- 吉岡孝次自由詩312-10-14
(仮)- あおば自由詩7*12-10-14
しまった- 殿上 童自由詩23*12-10-14

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