人見知りなミツバチは
花の蜜を集められない

花が可愛過ぎるから
真っ赤になって
『また今度』

ふっと香る花の香り
気になりながらも
知らんぷり

恥ずかしがりの照れ屋さん
 ....
空気の蒸せる昼
スーパーは避暑地だ

パチンコがやめれん
いつ親に泣きつこうか
残り少ないキャッシュカードを
ATMに差し入れる

じいちゃんが
どこからか見ている気がして
何もか ....
空色から生まれた風が、
少しの遠回りをして やってきて
季節の話をしてくれる

静寂に波打つ風紋の砂の褥

焼けた肌は、夏を貧欲にむさぼり
求めるそれを手にするまで けして 止めようとし ....
{引用=まっしろい
かべに
まっしろい
まどがあって
まどのそとも
まっしろだったら
ちゃんと
まどはみえるかな




ぼくのはだが
まっしろで
ぼくのふくが
 ....
 
 
軟骨で出来たビルに
バッタが遊びに来ます
電信柱の破片が砕けて
少量の砂になります
 
 
+
 
 
過って網戸に
大きな穴をあけてしまう
その大きな穴から
たく ....
私の病気は、軽い記憶障害です。とても嫌な記憶ほど、あっという間に忘れます。
今まで、嫌なことがありすぎて、脳の機能が削除を優先しているのかもしれません。
たとえば、記憶というものが、一枚の写真なら ....
もう着るものかどうか、わからないけれど
さらさら、木綿の肌に触れる

待ちうける その時の
今 やってきた季節のさかりに
たくさんの声がする
行こうか/行ってきます/行くよ/さあ
い ....
乳ぶさのかたちをしたくもが
夏空に憂いをあたえている

満員の最終列車が
日付のさかい目で迷子になる

聖人のため息が
夕刊とともに2セントで売られる

ああ
古着屋で
はかり売 ....
もしも僕が樹海で朽ち果てたら


どこからか樹の種が飛んできて
僕を栄養にして育つだろう

空を目指して樹は伸びゆき
仲間の樹々と笑いあうだろう

やがて樹海の一部となり
大地と太 ....
街に出ると
街に溢れているひとびとが
数で私に問いかけてきます
あなたは誰に会いたいの

図書館に行くと
きちきち並べられている本たちが
さらに無言でたたみかけて来ます
あなたは何が読 ....
明日
わたしは
食べにでます
あなたの知らない
穴場の店へ
いつか
行きたいと思っていて
なかなか行けなかった
まだ開店間もない
トンカツ屋へ

トンカツ屋に入って
先ず感じる ....
普通になりたい
うつむいてあなたは言う
小さな小さな声で

普通ってなんだ
なんて問えるだろうか
障害がある
と告げられた彼女に

決めたのは
普通の側ではないのか

なにが
 ....
                  100803




物体化した組織の齟齬を見つめている
小さな罅が拡大してゆく速度を測る
気の短い魚が迂回路を避けて
小堰堤に挑戦する傍らを
 ....
 
 
ふと、わたしは紙になる
紙になったわたしを
見知らぬ女性がか細い指で折る
骨も関節も内臓もない身体を折ることは
とても簡単なことらしい
女性は几帳面に折り目をつけ
やがてわたし ....
母は 捨てる
真昼に閉じた雨空へ捨てる
滑空する白色の鳥が堕ちる所
そこに堕ちる母のものを捨てる
湿地帯に隠された 母の書いたもの
そこに堕ちる母のものを捨てる
滑空する白色の鳥が堕ちる所 ....
わたしは眠る
何処に

毎夜訪れる生贄の儀式
わたしは焼かれて
再生させられているのかもしれない
夢を往復するために
いや
目覚めこそ幻覚
わたしは起きている感触 ....
キューブの内側は白い部屋
上の面は解放されていて
太陽の光が
四十五度斜め上方から降り注ぎ

部屋の内部は
濃いグレーの三角柱と
白い三角柱に二分され
その中央に球体の女が
在る。
 ....
焦げついた喉の奥に最も暗い夜がある

野犬逹が吠える
それは肺のもっと奥の方

何処か雲で霞みがかる月

歌いだせば
全ては煙のように這いで

誰の耳に入ることもない
それは誰に ....
信号が全部赤だから
どこにも行けないと少年が言う

じゃあ全部青だったら
どこに連れてってくれるのと少女が言う

乗客のいないタクシーは
相模湖まで走り次々に沈んだ

地下鉄が瞬く間 ....
あまりにも暑かったので 今日
川の中に素足をつけてみたら
ごくごくと水を吸い上げたのでした

頭の先から水しぶき
どどうと飛ばせば
白い雲にかかって 雲飛んでった

気持ちいいなあ
 ....
小さな蛇のミイラも大雨で流されて
ほっとしていた
蟻に狩られた子蛇
もしかしたら毒蛇の子で
しっぽしか食べられなかったのかもしれない
食べた蟻は死んだのかもしれない
助けを呼ぶように身をく ....
俺は砂漠の三日月に太陽の熱を鎮めるトカゲ



























 ....
 
 
いつの頃からか口の中に
ハリセンボンが住み着いている
怒らせると針が口中に刺さって痛い
ちょっとした振動にも反応するし
取り出そうとして手を突っ込んでも
針が引っかかって取り出せ ....
ソーラーパワーを貯める小さな容器
一日中 陽射しの下に置くと
透明な中に太陽が集められて
暗がりに光る

夕間暮れの四隅にそれぞれ置くと
太陽の神殿のようで
くたびれた靴下の足跡も
遺 ....
子を探す母親は
探して探して町じゅうを
探して探してあちこちを
空き地を路地を公園を
橋下を覗き川面に目を凝らし
袋小路を野を丘を
森を林を墓地を巡り
家という家訪ねて回り
隣の町を裸 ....
何も思いうかべることのない
壁の中で
風をしたためている 気がする
恐らく そうなのだと

風の中でページをめくり
立ち止まり 彩りを
見つめているとき
草の色の 内側に

呼吸を ....
本当のかなしみを知るひとは
かなしみのあり様をあれこれと邪推せず
涙で濡れた手のひらにあたたかな眼差しを重ねてくれる



本当のかなしみを知るひとは
ひとの過ちをあれこれと論ったりせず ....
ここに戻ってきた

狭いけど おちつく
あたしのキッチン

安い焼酎の炭酸割りの
グラスをもって

シンクの扉によりかかり
へたり込む

このひんやりとした感じ
ほどよいスペー ....
静かの海
ここはどこまでも静寂な 砂がさらさらと、
乾いた想いを落としていく
初めて出会った日を思い出しては
ナトリウムの大気に
耳をすませる

小さな部屋で聞いた
パステルの紙を走る ....
まっさおにしろいくも
絵に描いた様な夏の朝だ
裏の戸を開けつつ
ひたすら上を見るのだけど だめだ
いつもの場所にいつもの死体
蟻に狩られて頭から胴体の途中まで
ミイラ化した子蛇が
巣穴に ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花とミツバチ- うずら豆自由詩410-8-7
ループする、真夏- within自由詩6*10-8-7
砂の塔- 月乃助自由詩17*10-8-6
shiro- ゆうと自由詩1*10-8-6
夏は終わる- たもつ自由詩510-8-5
水風船をぶつけて- 西日 茜自由詩8*10-8-5
夏のゆかた- 月乃助自由詩8*10-8-5
美しい世界- はるな自由詩310-8-5
樹海- うずら豆自由詩410-8-4
カタツムリの窓- 海里自由詩510-8-4
トンカツ大王2号店- 花形新次自由詩5*10-8-4
境界線- 朧月自由詩310-8-4
怪物- あおば自由詩5*10-8-3
折鶴- たもつ自由詩710-8-3
書かれた—母(2010年参稿)- 非在の虹自由詩7*10-8-2
眠り- 乱太郎自由詩21*10-8-2
ブリキ部屋の悲しい女- ……とあ ...自由詩7*10-8-2
誰にも見えぬ夜- 瑠王自由詩7*10-8-1
日常エラー- 薬指自由詩3*10-7-31
夏本番- 朧月自由詩410-7-30
狩る_トンボ- 砂木自由詩5*10-7-30
俺は砂漠の三日月に太陽の熱を鎮めるトカゲ- TAT自由詩3*10-7-29
伝言- たもつ自由詩710-7-29
リトル_月- 砂木自由詩4*10-7-29
子探し- salco自由詩6*10-7-29
青さ、ノートの空の- 番田 自由詩310-7-29
本当のかなしみを知るひと- 恋月 ぴ ...自由詩42+*10-7-26
キッチンにて- 森の猫自由詩8*10-7-25
静かの海- 月乃助自由詩18*10-7-24
狩る_断末魔- 砂木自由詩2*10-7-22

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