中学のとき

それが休日の過ごしかたのような気がして

よく一人で映画館に行った

暗い映画ばかりを選んで観ていた


いまでも思い出すのが

神田川とミ・アモーレの鐘という映画 ....
 

好きやってんでと、うつむくわたし

知ってたよと、うそぶくあなた

きらめくネオンの街で、さようなら、さようなら、




 
誰かがここで何かを話しかけている、だが俺はそれをはっきりと聞きとることが出来ない、俺の神経は摩耗しきっていて、壁にかけてあるシャツが一枚ハンガーから床に落ちるだけでプツンと途切れてしまいそうだ ....   六月
  君は椅子に掛けて
  ジグソーパズルをやっていた
  薬缶が沸くのを待ちながら
  壁にもたれて
  僕がそれを見ていた
  六月
  外は雨で
  夕方の部屋に ....
 .
さびしさは都会でこそ味わうもので
見知らぬ人間の真只中での心地よい
感情だ人のいない世界にさびしさはなく
青いきょうふに身体の芯まで透き通る
 .
 ボクハイツデモキミノスグソバニイ ....
もうめっきり 僕は北風に吹かれるまま

氷は透明で
投げたその眼差しを 雨にして鎖に編む

僕らは繋がれてきっと離れられない
冬の怯えた心に操られ

思い出が 冷たい雪を解かす頃
 ....
都会には「タテマエ」と書かれた 
大きい看板に、ひとりの顔が 
ニッコリ営業スマイルをする 

そんな看板の全てを引っ剥がした 
後に残る
(ほんとうの顔)と 
一度、ゆっくり話してみた ....
金曜の休みに出かけた日 
終電に近い電車で帰ったら 
くたびれ果てたいくつもの寝顔が 
ネクタイを緩めて、右に左に傾いていた 

サラリーマンの皆様の顔を見て 
(これがほんとの疲労だろう ....
君がいくつもの言葉を
ひとつの親指で
文字で刻んでいく頃
僕のいくつもの淋しさが
ひとつの羽となって
冬の凍った湖に帰って行く

鳴いているかい
僕が人差し指でなぞった
吐息混じ ....
)捕まえるにはまず肩書きのある壺からはじめなければならない
(畑はうしろから前へと耕してゆく
)知らなかった!
それは、学歴を探さなければならない
(蛸)を堀当てる
たまに取り逃がさ ....
十年も使い込んだ御飯茶碗を
呆気なく割られてしまった翌日
雑貨屋の食器売場の谷底を
額に不機嫌なしわを寄せながら
這いずり回っていた

掌と肘と腕に違和感を伝えない
丸みと厚みと高さ ....
いつかどこかの私立かなんかの学校で

自分達の可愛がって育てた子豚を子供達の給食で食べさせるシーンを見たような気がする

だいたいそういう番組の時間帯はてきとうに酔っ払ってしまっている ....
あなたのひとつめの死を現像するための暗室でいくつもの春を指折
り数えていた(宛先のしれない指示語が濫用されてしまう街の隅に
ちいさくうずくまったまま声を発さない亡霊たち(汲みあげる手つ
きで垂れ ....
頭がよさそうなそぶりをしている人間をみると
殴りたくなるんですよ
といいながら
うどんをたべているので
凶暴とわかる

習字は書けない
ならってないから
俺は飲んだくれの
酔っ払い
ジョッキ片手に
冷たいのを一気に飲干す

文句アッカー!
俺はハッカー!
煩いオッカー!
強いサッカー!

何が何だか分らない。
酔っ払いは何をするか ....
網戸越しに世界を見つめている
そうしたときのコテツ様は
ひどく冷静で、明晰で
私は
そのしずかな横顔に憧れる

うつ伏せて
同じ目線で目を凝らすが
すぐに飽きてしまう
私は
無防備 ....
さっき屋上にいくって
めがねのおじさんが言っていたからです

「お宅の留守に 何だか知らないが
一匹入っていきましたよ」
主人(照れて)「いや、それはもう」
妻(ほほを染めて)「ええ」
 ....
牛をひらひらき、うちうちをたて
かがかえりみへ、かかははくるゑ
むこう三げんみるみる焼けの
どうど、うどどど、どういたしまし
どうま、うまうも、もうどうしょうもな

しろいてらてら、あ ....
君には 僕の
あやまちで居てほしい

いつだって可能性は
可能性以外を赦しているはずだよ

君よ
君を
がっかりさせないでおくれ

誰も
しらないはずだよ
これは世界で はじめ ....
 
 
壊れない名刺を刷った
どんな道具を使っても
壊せなかった
時々きらきらと光って
きれいなもののように
良い匂いがした
今日はこれをもって
お得意様回り
でも名刺の真ん中にあ ....
あったかいコーヒーが飲みたい。
あたたかいコーヒーは偉大なのです。ほかほかでいい匂いがして、マグカップをもっているだけでふにゃあとなってしまいます。
飲んだらほうっと言葉にならないためいきがでて、 ....
それは、手のひらでした


空気が冷たくて目が覚める朝
寝床から出るきっかけを作るために
ひとつ大きな伸びをした
ふと指先に感じたもの


腕の中でほんの少し身体をひねる
バランス ....
景色は遠ざかり鋭くわたしの心臓あたりを逆撫でる
ブルーグラスという熱帯魚みたいに
紅い美醜を纏って
三角の空をながめている気分


ミントグリーンの空気
浮つく不揃いの恋人達が
汽笛を ....
 .... あんまりかわいくないところがすきと
いったら
おこった
下をうつむいて歩けば
六〇度の世界が失われ
三分の一の人間しか享受できずにいる
足は全身を使って地面をたたき
腕は肩につかまって行ったり来たり
お腹が減る
目線を縛らせるのは雑草か
明日 ....
飢えた。中身が蒸発して底にこびり付いた消化不良のカスが、見える。水ではちっとも、うるけない。親指の皮に見えるカスが胃に張り付いていてピロリ菌も息が、出来ない。消化不良。消化不良で飢えた。飢えは続い .... 青い穏やかな水面と石で囲まれた護岸壁

ロヴィニ

港町の路地に切り取られた
対岸を望める海の風景
丘から眺める町並みは
オレンジ色の屋根がアドリア海まで続く

小さな小さな箱の ....
長さを求めているのではない
私たちは
時間の凝縮を 軍縮を 求めているのだ
我々は軍に守られ 軍に攻められて 死ぬものではない
支配は 自らの中においてのみ 充分だ
何かに恐れるのは社会でし ....
僕が今踏み出した一歩

迷って迷ってやっと踏み出した一歩

涙と同じぐらいの汗を注いだ一歩

後悔するかもしれない

揺らぐかもしれない

僕はそんなに強くないから

だけど
 ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
中学のとき- 吉岡ペペ ...自由詩4+*11-12-12
さようなら- 殿上 童自由詩24*11-12-11
BORN_TO_LOSE- ホロウ・ ...自由詩6*11-12-11
六月- 草野春心自由詩10*11-12-11
夜泊- Giton自由詩4*11-12-11
- アヤメ自由詩311-12-11
酒をつぐ_- 服部 剛自由詩311-12-10
東京動物園_- 服部 剛自由詩411-12-10
文字- 乱太郎自由詩17*11-12-10
蛸よ、天高く- アラガイ ...自由詩5*11-12-10
愛着- nonya自由詩16*11-12-10
給食になった子豚- 梅昆布茶自由詩211-12-10
glossolalia- 雛鳥むく自由詩1111-12-10
うたわないパラボラ- 6自由詩211-12-9
酔っ払い- ペポパン ...自由詩5*11-12-9
コテツ様- 佐野権太自由詩8*11-12-9
頭痛- 根岸 薫自由詩4*11-12-9
うしを- 古月自由詩5*11-12-9
すぺしゃるな_ちんこ- 鈴木陽一 ...自由詩2*11-12-9
壊れない名刺- たもつ自由詩711-12-9
喫茶店- 鈴木みか散文(批評 ...811-12-9
101個目のぬくもり- あ。自由詩9*11-12-9
景色- マーブル自由詩6*11-12-9
たった一杯の生玉子入りの熱い豚汁の為に人は人を殺せる- TAT自由詩2*11-12-8
バカッチョデフネ- 6自由詩411-12-8
三分の一の世界- 中川達矢自由詩511-12-8
吾郎- 長押 新自由詩4*11-12-8
アドリア海- ……とあ ...自由詩11*11-12-8
非違られている(百万トンの光)- 狩心自由詩2*11-12-8
一歩- 文字綴り ...自由詩1*11-12-8

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170