おばあさんが 一人
  風に あたっている

     何もなかったように


 日曜日
特になし。私が在るだけ。


 月曜日
遠回りなのか、近道なのか、そもそも行先はどこ ....
ぼくはかつて猫を飼っていた

あるいは飼われていたのかもしれないのだが

いつも隅っこの居場所で僕をみている

そんな猫さ


何も言わないけれど何もも求めないけれど問いかけてくるの ....
海が壊れていた




卵を殺す
そんな思いを込めて
卵を割り 殻を捨て
気味の悪い液体を調理して
美味しそうな料理を生み出す

それが人という生き物だと
テレビの中に並べられ ....
巨大な駅に降り
ぐるぐる同じところを何回もまわり
見上げれば
巨大なデパートが
たくさんそびえているわけだが
道路を渡りたくても信号機はなく
びゅんびゅん車が走っている

大きな歩道橋 ....
目が覚めた、部屋の窓の風景は 
雨にすっかり洗われた 
まあたらしい世界 

一枚の葉は透けた滴をしたたらせ 
こちらに合図を送っている 

憂鬱な気分に頬杖ついて 
眠っている間に  ....
川をみると
カラダの中に川があるように思い
海をみると
以前に海にいたように思う

古い教科書のような山は
常にそこにあり
捨てようとしても捨てられない

どこからきて
どこへかえ ....
誰か知らないか
人工衛星しか登場しない
SF短編小説を

その作品を見い出したSF作家は
それを書いたSF作家が残すに価する作品は
その一編だけだと評していた

でも確かにそのSF短編 ....
森の奥深く
たった一滴の水を源流として
川が生まれた

水のゆく
みちすじが川となり
やがて河となる
高いところから
低いところへ
流れていく

河が長い旅を続けるのに
パスポ ....
いつも私を見ているくらげは

どうしてそんなに嘘をついてばかりいるのかと

鈍く光る

私の中の嘘を全て吐き出してしまったら

なにが残るのだろうか

うすうす気づいてはいるのだけ ....
「悩み」という荷物を
背負えば
世界にひとりであるように 
ずしりと肩に、喰い込む。  

高層ビルの39階から 
ビルの足元を見下ろせば 
無数の蟻の人々が
うようよしている。 
 ....
かがやく咳に
照らされる塔
海とまぼろし
跡のない浜


灯を燈しゆく
城の住人
波を見るたび
灯の数を忘れる


鏡と原
かたち無く
落ちては拾わ ....
ずた袋が歩く
今日の虚しさ
昨日の悲しみ
入れてない人はいない
一人もいないさ
みんなずた袋
明日になんてお絵描きしない
だからさー電車で
対面の頭ごしに
すっかり縁遠い昼間の空見た ....
浜辺に立つ
脚に寄せるさざ波
私の脚を包んでは離し
戯れる海水
そばに居る白馬は輝く

地平線を見渡す
まっすぐに昇る煙が異様だ
シンメトリーであるようで
実はアシンメトリーな風景
 ....
木々をゆすって風がないている
寒空の中 星は全力で輝き
比べるでなく
心のままに 惜しげもなくひかる

あしあと残しあるこ
昨日へ続く跡は
だれもたどりはしないけど
道しるべになるよに ....
遠くのほうで 貝殻色の天蓋に
やがてちいさな穴があき
こぼれる石笛の一小節を縫い付けた
あかるい羽衣の 恵みを象徴してもたらされるもの


鉱物たちがふくんでいる 大きな知恵の営み ....
最近は随分と落ち着いた静かな気分で詩を書けるようになって




それはなにも結婚をしたとか宝くじが当たったとか脊 ....
  正午ぐらいに
  この公園の上空に
  赤い飛行機がやってきて
  幾つかの小石を落としてゆくのを
  その妊婦はじっと待っている
  背板にコカコーラのロゴが
  描かれたベ ....
毎回毎回ピンポンダッシュ
ガキはけたけた鳴き笑う
仲間とつるんで釣竿持って
どぶ川でもって魚釣り
食えない臭い魚たち
太陽さんさんおはよーさん
にび色錆びた廃屋の
階段に座 ....
部屋にあった服のいくつかは      
わたしに合わないものでした

一番うえの兄のことを
二番目の兄が幾度も   
同じように語るのを
わたしたちは
雪の音をききながら
気にしました ....
自動ピアノは
ひとの手がなくても
自分で鳴れる

黒曜の黒鍵
白亜の白鍵
八十八音の音の鍵

自動ピアノは
ひとの手がなくても鳴れるけれど
弾かれたことがあるので
ひとの手を覚え ....
残念だけれども
それじゃあ福祉は
成り立たないんだよ!

君が言った、受け容れられない性格や
相性が合わないことを理由にして
園生の世話は
相性の合う人に任せるといい
って話だけど
 ....
ミセスキャンプリングは夫をうしなった

だから彼女はもう夫に手紙をかけないのだよ


ミセスワトソンは夫のデビッドとぼくとジョージーとウイッジーがトランプゲームをしている時にプラムをふるまっ ....
玉手箱を開けると
おじいさんになった。
竜宮城で目標のない時間を
過ごすと徒に時間が経つ

働き者は時間が長い
怠け者は時間が短い
多くを成し遂げ
少なく成し遂げる。

テレビは時 ....
ある日、君が…
『編み物始める♪』
と言い出した。

手先が器用で
細かい作業が得意な…
君に期待をしつつ
飽きっぽい君に…
3日でやめるかな?
と不安もあったよ。

だけど君は ....
空が遠いと泣くひと
水たまりをあげるよ
すきな分だけ閉じこめておいで

泣いたあとで
わらう頬にさす風柔らかく
これ以上なにがいるだろう

それでも
手をのばすと
そらはゆれて ....
人は泥から作られた時以来帯電している
その上頭蓋骨の中に強力な発電機までこさえてしまった
時には自分でも手を焼くほど過熱するのはそういう訳さ

電気は地中に流すつまりアースすればだいじょうぶだ ....
田舎育ちのせいです

おとといの夜
雨の降る匂いがした

田舎も
もう変わり果ててしまったけれど
春の来る
土の肥える匂いは今も変わらず
わたしの脳に刻まれていて
枯れ草の下の土の ....
凍るかぜのなかでこの半島はぼくのなまえを呼んでいる

いとしいひびきでね


ぼくは北の国からやってきたまあほんとはプランクトンしかたべれないのだけれど

ことばの魚を追ってきたのだよ
 ....
どうもはじめまして
わたし「くまちゃん」と申します
とあるアパートの集合ポストの上に置かれ
かれこれ一年くらいでしょうか

わたしが「何か」と申しますと
まあ一言で分かりやすく申しますなら ....
今年こそ行こうねと やっとのことの格安バスツアー

強制イベントは トイレ休憩のサービスエリア

お土産ひとつ 幸せひとつ



 
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