憂鬱の中の詩情
生きる理由を探す

窓際に積み重ねられた本の上
黒猫が静かにまどろむ

漆黒のヴェールを纏った貴婦人
何という気品、美しさ

讃えても讃えきれない
神の創造した芸術 ....
窓から忍び足で差し込む
不躾な月光に映し出される
三原色な部屋の中で
目を閉じると
白い影の男が気配なく
同じポーズで座っている


頭の引き出しをかき回して
口元に浮かぶ言 ....
夏のおわりに

大きなからだをゆっくりターンさせて
大好きな夏が帰ってく
ぼくはさようならと手をふる

夏の尾びれのような雨の中
はじけとぶ鱗の中をかけていく
いたいけど聴こえる
あ ....
海岸通りを飛ばせば
忘れられた緑のなかに館があったよ

どこにでもあるようなメルヘン

車で通るたびに見ていた

どこかで見たような顔はもう思いだせないよ

幸せか不幸せ ....
草食系男子だねって言われてむかついたから
俺はもう明日からレタスしか食わねえ
お前がどんなに心を込めて拵えた弁当であっても
俺はもうシューマイの下敷きになったレタスしか食わねえ
残りはそっくり ....
<スクリュー・ドライバー>


時間のネジを緩めたら

傷ついた過去が星空になる

空間のネジを緩めたら

縺れた風景が花園になる

無色透明のネジ回しで

日常の窓枠を ....
立ち止まるひと
立ち止まらないひと

その違いってなんなんだろうね

わたしなんか立ち止まらないひとだと思ってたのに
こんなとこに5年間も立ち止まってしまっていて

指先器用でギターと ....
ボクの息の根の 耐えるシーン
目覚めるのは 朝になりそうだったから?

枝は長過ぎて いつでも刺激を求めてる
可能性の薄い 彼女の子宮に祈りを込めて

二人の可愛い天使(エンジェル)は 
 ....
多摩南野に降る雨がしっとりと僕に優しい。
まるで霧雨の薔薇園にいるみたいだ。

白いヴェールを纏った貴婦人は冷たい微笑を浮かべて佇む。
モネの絵画。

濡れてギラギラと輝く路面はかつて光の ....
 
 
ぼんやりと
ゆびさきを見ていると
いつのまにつくられたのだろう
小さな工業地帯ができている

ほんとうは
いけないことなんだけれど
たくさんの需要があるため
煙突からは有害 ....
僕は気取った女が嫌いで
たとえばピアノをがっつりやっていた とか
陸上をやっていたとか
負けず嫌いなんです とか
いろいろ自己顕示をする
やつがだいきらいだということを
飲み屋の横の席に座 ....
あたし自慢じゃないけど
不幸そうな顔を
してしまうことの名人

影が濃くなる夜の
街灯はやなやつで
こっそり隠れていようと
するあたしを照らす

ホームにはふたつの人影
たぶん別れ ....
私は釣り竿もエサも持っていない
なんとなくぼんやりと うつろな今日も 私自身は
何かを考えているようだった けれど 今日も何も釣れなかった
ああ そんなことはどうでもいい


ああ きっと ....
この夏は
すごく暑かったから

キャミとレギンスで
過ごした

冬でも
ぺたぺたと素足で
フローリングを歩く

身体を締め付けるものは
キライ

アクセサリーはしない
アナ ....
夜 お手洗いに起きて
階段をトントンと
降りた

リビングでひそひそと
話す
父と母の声が聞こえた

 あの子は冷たい子だね

母は言った

一瞬 なんのことか
わからなかっ ....
カンテラの甘き灯りに照らされて
次第に明るい賑わいの
なかにさらりと着こなしの
背中に帯のひとつあり

する、と抜け出して
目の中に泳ぐ人を捕まえにゆく
裸足で赤い星を踏み
鋏で結び目 ....
25日9月の誕生日

雨が降って寒い、毛布に包まる、羽毛が破けている

こほこほ

煙草を吸う、逆に火をつけていた、燃える

喧嘩した恋人からメールが来る

頭が痛い解読できな ....
週末は 生憎の雨模様
花見は 生憎の雨模様
お盆は 生憎の雨模様
紅葉は 生憎の雨模様
名月は 生憎の雨模様

仕様がないと 布団に入れど
雨音しげく 眠れやしない
これ ....
あの塔の頂に立って 
私は何を、視るだろう。 

遠方の高見から眺めれば 
近過ぎると醜い人の世も 
小さい蟻の人々も 
昨日喧嘩した家族の憎い顔さえ 
愛しく思え 

見渡す街の霞 ....
恐竜が訪ねて来ました
砂漠ですからね
骨は沢山在るのです
ときには生きてる奴も来ます

おもてなしの準備はありませんでしたが
旧知の仲
まずは乾杯
あとは一献、一献、また一献

背 ....
{引用=ほろほろとくずれはしない鍵の化石があなたのからだをひらいています
記憶は銀河のように 白い、黒い乳房のあわいをすり抜ける
あたたかな指先であなたの軌跡に限りなく薄い爪痕 ....
産まれて間もない赤ん坊の姿

無邪気に走り回っている姿

カメラには目もくれずのんびりしている姿

成人式で着物を着て泣いている姿

ウェディングドレスを着て幸せそうな姿


ど ....
 
 
昨晩、言葉をひとつ忘れ
人との会話がおぼつかない
壊れてしまった
ジュークボックスのように
 
直射日光に溶けていく日傘や
くもの巣にかかった小さなプロペラ機
そんな類の話を ....
数か月を一緒に過ごした季節が、けさ帰ったようだ。
挨拶はできなかったが、夜中から荷造りをする音が聞こえていた。
せめて手紙でも置いて行けばいいものを。

寝転がったまま薄目を開けてみると、 ....
五歳が
小さな手で拍手すると
泡がわれる音で
リズムがはじけて
色とりどりの
風船のいぬが連なって走り出す

お子さまランチのイギリスの旗は
ご飯の上で頂上を知らせ
倒れる直前にその ....
 
 
ははににたろうばが
えきのまえにすわってる
ちいさなリュックひとつで
このひとにも
かつてしあわせなひびがあったのだ
としったのは
わたしがこえをかけたからだ
それだけでわた ....
今朝

ドアを開けたら

外は鳩の海


寝ぼけまなこだったので

いちどドアを閉めて

もういちど開けたら

はいもとどおり

ほらねやっぱり

そんなこと ....
いつものうみへ ろくにんでいく
はまべはきっと にぎやかだろう
ほかのつれども へんじしだいで
とびいりさんか
ちぢにみえける りとうのおかも
ぬのじはあおの るりのかげろう
をりなすふう ....
ドキドキごころの靴音たてて

地下鉄の風に吹きあげられて

黒い帽子のかぜひきの魔女

修業でつけた魔法のちからは

五六ねんまえの魅力のまんまだった


やっぱり魔女はなんにも ....
にしの砂漠は眠たい 昼頃は月があかるい
ねえははだっこして ぱぱにいう
軽く破れる身体 たことたらこをまちがう
ひとつしかないし汚れぬ
呼吸をとめたら脈でうたう おとがふえたら拭いて命を留める ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黒猫- ヒヤシン ...自由詩1*10-9-28
対話- 寒雪自由詩110-9-28
夏のおわりに- 投稿者自由詩2*10-9-28
メルヘン/ドッグ- アラガイ ...自由詩3*10-9-28
爆発しろ- セガール ...自由詩610-9-27
NON`S_BAR_<_1_>- nonya自由詩9*10-9-27
三叉路のひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*10-9-27
*セルボ- 藤鈴呼自由詩2*10-9-27
汚れたかがみ- ヒヤシン ...自由詩2*10-9-26
ゆびさきのくに- 小川 葉自由詩210-9-26
がっつりとやっていた- a自由詩210-9-26
あるこう- 朧月自由詩310-9-26
自動車産業についてを考える- 番田 自由詩310-9-26
あたしは- 森の猫自由詩3*10-9-26
冷たい子だね- 森の猫自由詩7*10-9-26
【連詩】_宵闇- 古月自由詩1*10-9-26
ハッピバースデートゥーミー- 猫のひた ...自由詩310-9-25
生憎- yumekyo自由詩110-9-25
夕暮れの塔_- 服部 剛自由詩810-9-25
きょうはきゅうなきょうりゅうび- 海里自由詩4*10-9-25
連詩_「_知覚_」_よもやま野原・竹中えん・なき・夏嶋真子- 夏嶋 真 ...自由詩18*10-9-25
アルバム- ありす自由詩510-9-25
部品- たもつ自由詩710-9-25
頬杖- 小林 柳自由詩410-9-25
五歳の風船のいぬ- さだあい ...自由詩710-9-25
かかわり- 小川 葉自由詩610-9-25
鳩の海- 自由詩210-9-25
い・ろ・は・のすたるじぃ_- yumekyo自由詩210-9-25
かぜひき魔女の修業時代- 吉岡ペペ ...自由詩610-9-25
くま- 十二支蝶自由詩110-9-24

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