もういいやと思う朝は起きられない 電車の音だけ聞く 不思議だね 。
宇宙から見れば高い石塔を見つめているのは果たしてぼくたちのどっちなのだろう 。
あの教会の外壁と窓には奇妙な生き物たちが飾られているから
きっとぼくたちの魂は食べられ ....
 
 
まだ
ゆめのなかにいる
どこかとおいくにの
くうこうを
まどのそとから
みている

ゆめ
のなかなのに
そこにはいつかいくはずだった
シンガポールがある
なくてもいい ....
それじゃあたしはどうしたらいいんだ
なんてぐるぐると渦巻いて

好きと嫌いでは世界に線引き出来ないのよ
と、境界線が、笑った。

私の指先や唇からは
何か
とてつもないものがあふれ出し ....
お酒が飲めない体質だと気付いたのは
まだ若い二十代の初めだった

看護婦さん達の飲み会に誘われ
お目当ての女性も参加することを知ったから
精一杯のお洒落のつもりで
当時
ステージで着てい ....
今季一号の木枯らし吹き荒れた次の日の朝
あれだけ騒々しかったのが嘘みたいに静まり返っていて
近所の児童公園にはこれでもかってぐらい散り積もった落ち葉

これってプラタナスだよね

比べてみ ....
しらじらしく夜を終えて
ともあれわたしはもう一度戻ってきた
数千回目の朝
あさ、
と声にだして呼ばわってみると
どのときの朝もちがった顔をしてふりむく
わたしはその視線の先に相槌を打ち ....
講義 ?


何かを学びたければ
世の中の一番動いているところへ行きなさい
すぐに現場へ足を運びなさい

保護上の位置づけをうまくとらえきることのできない
対象□■防衛側の国家内
整 ....
拝啓


 これは、私があなたに宛てた最初で最後の手紙になるでしょう。こちらはもう随分と日が短くなって、丁度今、夕暮れ時です。秋の冷たい風が銀杏の葉を染めて、歩道では銀杏がずいぶん潰れてしまって ....
センスが凄いんだよ と嬉々として言う
十九歳の甥は トロンボーンに夢中
目標にしている人もいるらしい
学校時代は吹奏音楽一色で
働きながら地元の楽団で演奏するという道を
まっしぐらに歩んでい ....
雲よ
僕は歌わない
ひびきあう童謡のしらべを
僕らは歌わない
青春と名付けられる
強迫的な力の律動を

雲よ
僕は見ない
抜けるような青空を
僕らは見ない
見るのはた ....
どこかぎこちない言葉しか
出てこない気がして
まぶしい朝の光に
あわせる顔がない

ささやかであたたかい
そんな風がいいけど
おおげさすぎるしぐさみたいな
感情もてあます

青い空 ....
誰も
事が明瞭になることを望まない
夜更けに
蝋燭の灯を囲んで
妥当な食事にありつく
静かな眠りにつく毎夜ごとに
吐き出される
それが獣の吐息であっても
夢の中では人の姿をしている ....
もう何年も
目的を見出すこともなく
時間を無駄に撒き散らしてきた
あなた
ここいらで
自分自身を見つめ直してみてはいかが
非常に簡単なことです
自分の暗闇に沈んで澱を積み重ねる
 ....
「天国へ行ったんだよ」
空気が凍てついた
父は泣き
母は泣き
私も泣いた

小さな体で16年がんばった
私は子猫の時チャチャと名付けた
みんなでチャチャと呼ぶと
家が明るくなると思っ ....
青空の下

陽射しとそよ風は私を抱き

いつもの道に紅葉を敷き詰め ふと

背中を押した

失意も微笑みも同居したわたしを

おいで と呼ぶものたち

退院日、昼下がり

 ....
冬にひとりだけ生き残った蚊のように
殺がれていった私の身体に
悲鳴は一瞬で消えてしまい
なだらかな夕日が
両の眼で揺れる

ヒステリックに哀しみをぶちまけ
涙を流さず嗚咽だけを漏らし
 ....
心の病で
眠り続ける君へ
すきなパンを届ける

細い目がパンをとらえた瞬間に
あがる口角とゆるむ頬をみた

君の肩をだきしめたくなった

外は寒いよと
話す私の顔をみないまま
頬 ....
さざなみと待ち合わせの時間だった
薄くなってゆく空とおおいかぶさる雲
淡い紫色とオレンジ色

飛行機の窓から見える雨の気配
寄り添えない事情がある
耳あてに、やわらかい言葉がくっついている ....
僕の住む街の近くに
緑の草におおわれた丘があって
その頂には飛行船のなる樹が立っている

枝々に
最初は小さな小さな 飛行船がぶらさがって
そして日に日に 少しずつ大きくなってゆく
その ....
その唇で
言葉のシャボン玉を
際限なく繰り出しては
あらゆる色と形を
貪欲に飲み尽くす

その唇で
まことしやかな嘘を
丹念に織り成しては
曖昧に微笑んだ後に
こっそり赤い舌を ....
古の血は続いて来た この私に
終りを告げるのは、
ひとつの影の透けた暗さ。
私と同一に
よみがえることはない原子へ返る

風死す
広い家の縁側で、うちわをあおぎ
真っ青な空を
玄 ....
私は眼を鑑賞する////壁の空いたところに三十万円で購入した生きた眼を植えつけたのだ////まばたきをすることによって眼は私から知識を食べていく/そのときの私の軽い疲れの顫動をも眼は知識の尾として食べ .... 東京ドームで
ボン・ジョヴィのコンサートがあった
妻が息子、16歳になった息子と
二人で出かけた

妻は20年間
ボン・ジョヴィが来日するたびに
大喜びではしゃぎ回り
コンサートは欠か ....
祭りの中を絶望しながら歩いてる
まことに不謹慎で迷惑ながら
祭りの中を絶望しながら歩いてる
こんなはずじゃなかった
絶望してるから一人でとぼとぼ歩きたかったのに
まさかの祭りに巻き込まれて
 ....
声帯の下から胃の入り口まで癌が拡がっていると
入院して一週間目の兄が一本目の点滴を受けながら
病室で静かに語る

声帯が大丈夫だったことに安堵した様子で
芸大の声楽科に入って声楽家として
 ....
過去など何処にもありはしない
ちょうど幼い私が失禁して
呆然と佇んだ道端の
あの豆腐屋が
とうに消えて無くなっていたように

私はいつ、大人になり
いつから老い始めたのだろう
私はいつ ....
あり合わせの野菜と特売の豚ばら肉で作った野菜炒め
ちょっと辛めなのは彼の好みで
できたての熱々をふたりのお皿に取り分ける

彼はと言えば相変わらずのパソコンに熱中していて

彼のお皿にはお ....
自転車通勤がしたいと思い
16万円の高級自転車を買ったが
わたしには通勤先がない
などと今まではそういうパターンで
俺はずっとやってきたわけだが
2011年からはもう少し工夫をして
魔獣や ....
ふたつの冬が互いを削りあっている頃
孤独な吾が身が突然痛み出す

痛みます、昨日と変わらぬ今日なのに

精神の不具であることは恥ではないはずなのに
何故、かくも私は不自由な心の持ち主なのだ ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
一行詩_無題- 西尾自由詩110-12-7
大聖堂- アラガイ ...自由詩7*10-12-7
シンガポール- 小川 葉自由詩610-12-7
スランプ- 細川ゆか ...自由詩210-12-7
下戸遺伝子- 板谷みき ...自由詩5*10-12-6
片付けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩31*10-12-6
きょうの地点- せかいの ...自由詩610-12-6
講義_Ⅰ- 《81》 ...自由詩3*10-12-5
あなたへ- yuko自由詩410-12-5
今宵_演奏会- 砂木自由詩12+*10-12-5
雲よ- シホ.N自由詩5*10-12-5
雲のしっぽ- 朧月自由詩510-12-4
導線はいつか- 高梁サト ...自由詩8*10-12-4
仕様書- 寒雪自由詩110-12-4
悲しみが訪れた- 小川麻由 ...自由詩4*10-12-4
おいで- 三田九郎自由詩210-12-3
冬に芽吹いた新世界へ- within自由詩7*10-12-3
メイプル- 朧月自由詩510-12-2
空を追って- ふるる自由詩7*10-12-2
飛行船のなる樹- 塔野夏子自由詩9*10-12-1
- nonya自由詩9*10-12-1
真夏の星雲- こしごえ自由詩3*10-12-1
- 葉leaf自由詩4+*10-12-1
It's_my_life- 花形新次自由詩10*10-12-1
たこ焼きと絶望- 新守山ダ ...自由詩810-11-30
明治製菓のアポロチョコレート- 板谷みき ...自由詩5*10-11-30
_今日- salco自由詩7*10-11-30
取り分けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩34+*10-11-29
将来設計- セガール ...自由詩810-11-29
はじけてきえたしろいひめい- within自由詩4*10-11-29

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