春を追いこして夏のような
日射しを避けて
市内の茶屋で
みたらし団子を食べながら
足下の干涸らびた蛙に
水をもらってかけてやると
おどろいてちょっと跳ね
またノシノシと戻ってきた
残り ....
夜になり
気温が下がると
子供たちの咳は
ひどくなった
地上から浸潤してくる氷水を
順番に舐めに行った
毛布が欲しかった
ただ死なない
それだけの私たちを
地下に閉じ込めて
外から ....
昨日レンゲの花を踏みました
レンゲはわたしの足の下で
花びらを押し花みたいに広げて
首のところをぽきんと折って散りました
わたしは裸足でした
足の裏でレンゲの蓄えた冷たい水分がしゅんと染みて ....
彼女と散歩した
散歩の後、お茶した
彼女が一緒にいてくれて嬉しかった
彼女が一緒に微笑んで嬉しかった
一人じゃないというのはいいことだ
暖かな陽だまりの中にいるような幸せ
ずっと探し求めて ....
昔、屠殺場に送られる牛を
トラックに積む前の牛舎で眺めていたとき

その牛は
あと何時間後かに死に
バラバラにされて
肉塊を急速冷凍され
お店に並び
食卓に並ぶというのに

交尾を ....
これからも幸福を忘れないように
時には私もとなりで笑うよ
いつも通りの町の景色は
少しずつ色を変えていくけれど
当たり前にそこにある笑顔が
遠い未来も笑っていてくれたらいいな
気づけなかっ ....
鷹が雀を産んだ
鷹はとっても悲しんだ
鷹は雀をわが子と認められずに
鷹は雀をみなしごにした


雀が鷹から生まれた
雀はそれを知らなかった
雀は親を恋して探して
雀は諦めないままその ....
  夕方の台所で
  君を抱きしめた
  つらいことが沢山あったし
  他にどうしようも無くて



  火にかけたアルミ鍋から
  醤油の優しい匂いがただよい
  嗅ぎなれ ....
先生、お昼からどこか出掛けるんですか

お芝居ですか

お芝居を観にゆくんですか

そとは風が吹いてますね

水っぽいひんやりさが、何かの始まりみたいですね


ぼくも、ちょうど ....
 
 
学齢期をむかえた父が
レジに並ぶ
帳面と鉛筆を買ったのに
店を出ないで俯いている
帰る場所がわからないらしい
どこから来たの、と聞くと
わからない、とだけ答える
やがて見かね ....
春は来るのだろうか
3月も末になるというのに
天気予報に雪だるまのマーク
しかも まるまる大きな雪だるま

ごうをにやした農夫は
苗を育てるハウスを建てる場所の雪を
除雪機で吹き飛ばした ....
ぼくは馬鹿だ

みんなかしこだ

夜8時に空を見る

北西にふたつ

星が列んでる

強い光と弱い光だ

ふたつは他人だ

でもひとつだ
深夜

招き猫は歌い出し
庭のフクロウは文字を見つけた

生まれたばかりの星たちは
少しずつ優しさを放ち出す

月はまだ昼寝をしていて
雲は風に逆らい始める

手から染み出る ....
四年

なんの病気
「老いのうた」
忘れた
大正
ってなにですか。




肺炎か
本当に増えた
すばらしいもの
そんなもの
そんなもの
愛じゃない
いらない
 ....
良く聞く話は
良く効くんだ
欲を聴いたら
イケマセン


幼い頃は 物質としての贈り物に
価値を感じてた

目に見えぬ 存在を
感じることだって
勿論 有るけれども

 ....
 
 
虫たちの羽音やおしゃべりが 
ゆっくりと化石になりました
枝分かれした菌糸の先端に偏西風が吹いて 
地球は卵のまま午後をむかえています
今日はあまり口を開けないでくださいね
体の ....
のっけからもう
激しいのなんので
いつも街にやってくる
サーカスのテントが燃えている

さんご礁のように街は
雪と夜で静か
人と噂で秘か
道行く人たちの背中に
ひれがあるけど内緒
 ....
 
 
空豆の裏に願い事を書いた
きれいな毛並みを
もう少し撫でていたかったけれど
狭くなってきたので
帰るしかなかった
途中、遠回りして
クラゲ工場を見学した
 
 
サルビアの女よ 朱い唇を震わせ 
何故なんだ 白い手で泥を掬う 
指先から零れる同罪をある男と結び合わせてしまった頃
ああ 春雷は鳴りやまない

風呂場で雷光の白さに白昼夢を見ているその心臓 ....
「い、一生分はあるぞ?」



「あの子ったらはりきってるみたいね。」
お母さんが笑いながら言うと、お父さんもしんぶんを
読みながらしきりに『い、一生分はあるぞ?』うなず
きます。
「 ....
雪がとけはじめたので
家族に会いにいく

小径のうす紅の梅が春を さそっている


久しぶりに会う誰もが
笑顔でいるのに ほっとする

( もう 一年になるのですね )そう語りかける ....
ゆうてみて
あたしのどこがきつねなのか

そらぁ
お天気の日に雨はおっかしわなぁ
そんでもなぁ
この雨を降らしたんはあんたやで
しょぼくれた顔してうどん食べてたから
声かけたん ....
海の底の
とある場所に
海亀の墓場があるという

大海原を
潮流にのって
悠々と回遊していく
海亀は
死期を悟ると
特別な流れをつかまえる

それに乗り
終焉を迎えるために
 ....
早朝四時に哲学をする。
窓の外はまだ暗い。
夜と朝の過渡の時間。
現在地。

哲学とは何ぞや。
らいおんがそんなことを考える、
(梢という言葉を初めて聞いた)
そんな話を小学生のとき読 ....
ビールを飲んだ僕のからだは 
北国の暖炉みたいにほてっとあっだがぐなってくる。 
心臓がどくりどくりと高鳴ってくる。 
このボールペンを持つ手も、震えてくる。 

しゃんそんっていいなぁ・・ ....
かるかる さるさる
脳は脳の隅
帆をたたんで浮かんでござる
罠は黄色 傾けば白
お手玉しても
増えないいのち
















 ....
つぶあんがびっしりつまった








皮がパリパリかつ


もちもちの












回転焼き

今川焼

一枚六 ....
小さな町で生まれても
望みさえすればどこへだって行けるのに
もう会わないって決めることに
どんな価値があるの?
野菜の種を食べても
私から生えてこないのは何故







 ....
不摂生を続けた日々が
まるで罰のように
四十男の肉体と心を
蝕むその日まで
食い続けよう
遠くで点滴を打ちながら
何も症状がなかったとしても

俺を見捨てた医者を
憎んで生きるより
 ....
商談フロアは明るかった

外光のような明るさはすべてLEDだった

設計課長が施工後の保証を求めて来た

外からはこの社屋の外壁工事の音がしていた

私たちはその仕事を商品の納入だけだ ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
日陰- mizunomadoka自由詩612-3-26
地下400- mizunomadoka自由詩412-3-26
レンゲ- とんぼ自由詩512-3-26
一緒に- ジム・プ ...自由詩3*12-3-26
頂きます- 一 二自由詩1012-3-26
友達へ_—春だより—- 加藤自由詩212-3-25
雀、悔いなく- もっぷ自由詩312-3-24
若さ- 草野春心自由詩13*12-3-24
先生、春のお芝居を、観にゆく- 吉岡ペペ ...自由詩7*12-3-24
age30- たもつ自由詩1012-3-23
くれる_しろ_あかく- 砂木自由詩12*12-3-23
ぼくは馬鹿だ- 吉岡ペペ ...自由詩6*12-3-23
夢灯- もずず自由詩212-3-22
四年- 榊 慧自由詩412-3-22
良くきく話- 藤鈴呼自由詩2*12-3-22
age29- たもつ自由詩612-3-22
下手にすみれ- ふるる自由詩6*12-3-22
age28- たもつ自由詩512-3-21
サルビアと春雷- マーブル自由詩3*12-3-21
たかしくんの発表会- オノ自由詩512-3-21
動的平衡- 月乃助自由詩13*12-3-21
きつねうどん- たま自由詩40*12-3-21
海亀の墓場- そらの珊 ...自由詩11*12-3-21
[てつがくする]- 東雲 李 ...自由詩4*12-3-21
ゲーテさんと晩酌_- 服部 剛自由詩412-3-20
ノート(49Y.3・19)- 木立 悟自由詩512-3-20
今日、仕事場の有線でジャニス・ジョプリンの『メルセデス・ベン ...- TAT自由詩3+12-3-20
disharmony- mizunomadoka自由詩112-3-20
遠くで点滴を打ちながら- 花形新次自由詩412-3-20
そんなときラブソング- 吉岡ペペ ...自由詩8*12-3-20

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