朽ちたこの身体に 縫い付けているだけの
手足で今日も 街を這うよ

ギリギリのところまで行って 何も無かったら
それはそれで いいのだけれど

ただ体だけが疲れていて
唯一、身体と繋がっ ....
ともだちみんなに責められて
泣きながら土下座をした夢から目覚める朝
からからと窓を開けると
こいびとが
摘んだ花を差し出して笑っていた
洗濯物のすきまから
「どうして?」って訊いたら
「 ....
なんの力もない場合にどうしたらよいかというと
さげすみをうけるとよい
かいわをしてもすぐにきりあげられたり
むしされたり
なぐられたり
ばかにされたりする
ことによって
適正な位置に収ま ....
私ら人間の血を吸うております
気づかれぬよう
そっと
それほどお世話になっておりながら
何のお礼もできないばかりか
私らが血を吸った跡は
とても痒いのです
痛くないだけましかなと
自分 ....
成城石井で食材をどか買いして
カラオケにいって
てきとうにBGMをかけながら
鴨のローストやよつ葉のヨーグルトや無花果のお菓子を食べて
ぼくは尾崎豊を歌い
あなたはカントリーロードやトムソー ....
例えば、道玄坂のラブホテルで、
待ち合わせの女の子と、90分コースで遊んだ場合、
ホテル代込みで、
約3万円です。

もう、そんな遊びは、やめることにして、
有楽町の性病科に行ったら、 ....
厚く垂れ込めた雲の上に
もうひとつ、血色に染まった鮮やかな雲が
たなびいているのを
私は知らない

知らないままに見えないままに
鍵を開けて
ただいま
散らかった部屋
私と家族で ....
どこからか草刈り機の音が聞こえる
生ごみをコンポストに入れる
夕方の風は涼しくて
空には五本
爪で引っ掻いたあとがある
端っこの赤いところから
ゆっくりと解け、崩れていく
なにかもっと真 ....
ひとりで生きてゆけるように

おまえはつよくなろうとした

一喜一憂しないように

おまえはいつもひとのために祈った

オレなんかと出会わなければ

おまえはふつうを手に入れていた


日になん千回も ....
空の青と
花の赤を
重ね合わせた
君の可憐のマゼンダを
追いかけ過ぎて
森の緑を彷徨った

森の緑と
空の青を
擦り合わせた
僕の弱虫のシアンを
飼い馴らせなかったから
花 ....
 光に目を凝らすと
 色彩が失われ
 あらゆるカタチはこわれている
 ひとつの塊にしかみえなくなっている

 蠢くものの姿がみえない
 ほかと選別できないから言葉がうかびあがら ....
夜の散歩に出掛けた際に
無数の小さな光たちは
私を少年時代へと連れていく

できるなら、ここへ来ることは避けたかったのだが
不意に遮っていったかつての残像は
無罪の色をしていた


 ....
何もない 海には 
吹いている 浮き袋が 透明な風が見えた
夢が
揺れているのかもしれない 遠くがあって 


そんなふうにして 喫茶店を 眠りにつこうとする
思いながら
ネタは何もな ....
服を脱げば
汗をぬぐえば
そこには
熱い風でもない湿りでもない


夏が


夏というものが現れる



幼子のころを思い出すなつ
幼子はおとなにあこがれた
おとな ....
めずらしく
たったビール2本で
酔いが足をからませる

まっすぐ歩いているつもりが
どんどん道の
真ん中に寄っていく

ボワンとした視界に
でんとトラックが
踏み切り待ちしている
 ....
私はたそがれたいのだった
熱い紅茶をくちびるを湿らすように飲むと

赤い楓の葉がぼんやりと庭先に佇んでいる

胸がぐっと引き裂かれていくと
むき出しになった夕陽がじゅくじゅくとして ....
愛すには資格がいるって本当かな
教えてほしい 告白前に

ラブレター 書き上げたなら誤字脱字
偏差値上げて 出直してくる

目に届く 君のラブリー まぶしくて
やっぱりぼくは垣 ....
自動販売機の 無骨な音は変わらないのに
近頃の 缶コーヒーは旨い
低気圧が近づいて 波が高い
海水混じりの風が 鼓膜を揺らし続ける

俺は 不味いコーヒーが飲みたかった
歯が溶ける甘味
 ....
きれいな部屋
テレビから伝わってくる
澱んだ空気
 ....
小さな木の箱に
青灰色の小石が入っている
特別な宝石や鉱石ではなく
河原に幾らでもある
丸っこいありふれた石
箱の中に白い布が敷かれ
その上に置かれている

箱は石の為の棺だ
あの人 ....
こんなに好きなのに

こんなに陳腐な話ばかりしている

おまえはさみしがりやだ

おれはおまえのそばにいてやれない

社会制度の枠組みではいてやれない

嫉妬する気持ちなんてだれに ....
シェリーを2種類たのんだ

ふたりで飲み比べてみた

ちいさなグラスだった

おまえはそんなに食べなかった

麹町のスペイン料理店

チョイスがわるかったかな

四ツ谷までふた ....
私は寝ころび空を見上げる
病床の窓を通して

流れゆく雲は次第に形を変え
何かに似せては崩れてゆく
また、青は
濃淡で季節を告げ
気がつけば鮮やかになり
気がつけば冷めてゆく

雨 ....
この想いを永久氷土に閉じ込めて
大事に大事に封印しよう
隠し続けていた君への想い
隠しきれなくなったとき
あの夜二人はサヨナラした
きっと最高の笑顔で

駅で逢うたびドキドキしてた
そ ....
きみにはもういくつ寝ても売れない芸人でいてほしい
売れないで売れないで売れ残って最後にわたしが買ってあげるから

しっかりしないでダメでいて
働かないでそばにいて

お母さんの遺伝子
お ....
『婿殿!』と
あざ笑われる
その夜に
俺に遭ったら
それが命日
デザートイーグルの銃身のイーグルの顔で明日も勝利を引き寄せろ













極上の一行目をひねり出せた夜はすぐさ ....
昨日をかばんに詰め終えた
坂道 秋の木立 四種類の蝉の歌
清掃工場の煙突と浄水場のタンク
ダンスを始めた稲穂たち
鎮守の丘と用水路
高速道路の高架橋
思い出の風景をぜんぶ閉じ込 ....
スーパーマーケットの
タイムサービスで
父が売られていた
お惣菜売場の隅に
さみしそうに立っていた
私が買った
うれしそうな顔をする父に
何か食べたいものはないか尋ねると
 ....
久しぶりに酔いつぶれた

たった瓶ビール2本で

その日はなにか その人に
無意識にメールをしてしまった

新宿で待ち合わせて
1時間だけ飲む

何年ぶりだろう
いっしょに飲むな ....
乾 加津也さんのおすすめリスト(5083)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 薬堂氷太自由詩2*10-8-29
青の朝- 石黒あき ...自由詩410-8-28
メッツェンガーシュタイン、ベルリフィッツィング- a自由詩110-8-28
蚊の憂い- 曲がり屋 ...自由詩210-8-28
こころたち- 吉岡ペペ ...自由詩410-8-28
3万円でできること。- はだいろ自由詩210-8-28
17時27分- 錯春自由詩310-8-28
見失う- 北野つづ ...自由詩810-8-28
ありがとうありがとう- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1410-8-28
補色残像- nonya自由詩16*10-8-28
ピアノ協奏曲「月光」- 石川敬大自由詩2110-8-28
bdBは死んだ- 中原 那 ...自由詩1310-8-28
2010年の日記、夏- 番田 自由詩210-8-28
あおぎみる、なつ- 唐草フウ自由詩8*10-8-28
酔っ払い- 森の猫自由詩11*10-8-28
たそがれたい- うめぜき自由詩2*10-8-28
初恋- 橘あまね短歌510-8-27
缶コーヒー- アマメ庵自由詩210-8-27
3人で押す1つのボタン- ゆず自由詩3*10-8-27
創書日和【箱】小石の棺- 大村 浩 ...自由詩10*10-8-27
おれはおまえのそばにいるのか- 吉岡ペペ ...自由詩210-8-27
四ツ谷まで- 吉岡ペペ ...自由詩510-8-27
病床の窓辺- モリー自由詩4*10-8-27
恋慕氷壁- うずら豆自由詩510-8-27
変態万歳- カチキ自由詩610-8-27
主水- TAT短歌1*10-8-26
アドルフに捧ぐ- TAT自由詩3*10-8-26
夜に歩けば- 橘あまね自由詩910-8-26
タイムサービス- 小川 葉自由詩14+10-8-26
薄い胸- 森の猫自由詩4*10-8-25

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