すべてのおすすめ
熱く茂っていた青葉のような感情も
秋が来れば紅く色づき
やがて枝を離れ
アスファルトに落ち
わたしの胸にも落ちる
落ち葉は、言の葉となる
胸に立て掛けていた
ほうき ....
扇風機がうつむいて
右や左を見回している
探し物はなんですか?
あの日、海岸で拾った
貝殻なら引き出しの中
扇風機がそっぽ向いて
止まってる、そばで
あなたが寝ている
今は探す ....
いつまでたっても上手く開けられなかった菓子包みをあなたは、つるりときれいに解いていたね。そうして僕は、クッキーを手に入れたりした。あなたは模様の付いた包装紙を四角くたたむと、冷蔵庫のとなりに差し込ん ....
宵の頃から明け方まで
天の雪が静かに降りて
町ぜんたいが真っ白な
画布(カンバス)でおおわれる
朝になれば
小さな者たちが
家々から画布の上へと
皆いでて 息を吐き
それぞれの絵を ....
夕暮れるのに少しだけ
早い時の中を自転車で
漕いで回れば耳に届く
ピアノを練習する
くぐもった音色や
郵便配達のカブが
ダダ・ダダと駆ける音
引き戸をカタカタカタ
と閉める音
家に帰 ....
何十年も会っていない
友達を まだ友達と
呼んで良いか どうか
分からないけれど
年に一度、その友達と
年賀状を交わしている
お互い会おうと言わず
メールはせず
電話もしない仲なの ....
言葉は骨のようだ
格好は大変しっかりしているが
肉付きはぼやけている
というよりも、空虚だ
言葉を尽くせば何かを
伝えられると限らない
あたかも鳥の骨をいくら
寄せ集めても、鳥は
....
この風は
マンハッタンに林立するビルディングの
谷間をくぐり抜けてきたのか
この風は
インド洋に浮かぶマグロ漁船の
舳先を掠めてきたのか
この風は
セーヌ川の岸辺に集う
恋人た ....
太陽が沈みゆく頃
丘の上を列車が走るよ
車窓は連なる光の隊列
キラキラと一筋に流れ
まるで夕暮れジッパー
閉じ合わせてゆくのは
夕照りの橙と大地の黒
きっとあの車掌さんは
....
「無人島に持ってゆく本を、一冊だけ」
誰がいつ考えついたのだか分からない、自意識の穴に生温い風を注ぎ足す如雨露みたいなクエスチョンが世の中にはあるから、寝ぼけまなこの作家はいびきを呑み込んで「字引 ....
グリニッジくるんで
あなたの目の前ぱっと差し出したら
子午線まわりで3・2・1
返事は「オケイ」
あたしきっと頬バハマサンセット
わりとクールな気取り入ってたけど
なんだ ....
雨粒がダンスする
黒い傘の谷間を
小さな黄色い雨合羽が
流れてゆく
五線譜を進む
お玉杓子のように
あちらこちらに
メロディは揺らいでも
目指すのはただひとつ
駅の屋根の下
....
年の瀬も押し詰まった一日の終わり、僕は故郷のあ
る地方都市で、レイトショーのチケットを買った。ビ
ロード張りの椅子の上で二時間余りを過ごした後、映
画館から外へ出てみれば、夜空からみぞれ ....
ロボットは扉をあけた。テラスのおもて、石畳の上
を、コツン、コツン、コツンと、規則正しいリズムで
歩いた。それからロボットは、バラの垣根をくぐり抜
け、青い芝生へ足を踏み入れた。コーンネ ....
文明の熱狂の皮の下で、いつでも戦争がにたりと舌
を出して笑っている。
*
たまの休みになると田畠さんは町を散歩するのが常
だ。そうしていつからか彼のお供を ....
乾 加津也さんの佐倉 潮さんおすすめリスト
(15)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
焚火
-
佐倉 潮
自由詩
5
12-3-6
晩夏
-
佐倉 潮
自由詩
2
11-10-22
手紙
-
佐倉 潮
自由詩
5
11-5-20
カンバス
-
佐倉 潮
自由詩
1
11-5-8
小さな楽団
-
佐倉 潮
自由詩
8
11-4-16
年賀状
-
佐倉 潮
自由詩
2
11-4-11
言葉
-
佐倉 潮
自由詩
4
11-1-16
風の記憶
-
佐倉 潮
自由詩
7
11-1-14
夕暮れジッパー
-
佐倉 潮
自由詩
7
11-1-2
無人島に、一冊だけ
-
佐倉 潮
自由詩
3
10-12-21
少女飛行機
-
佐倉 潮
自由詩
5+
10-11-27
カメラチック・ワーズ_#_-_即興曲
-
佐倉 潮
自由詩
2
10-11-5
初雪
-
佐倉 潮
自由詩
3
10-10-16
ロボット
-
佐倉 潮
自由詩
3
10-10-14
戦争
-
佐倉 潮
自由詩
6
10-10-12
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する