すべてのおすすめ
苦い
ぬるい
ひとくち含んで
ひとつふたつ
浮かぶ

途中で
彼に出会い
その本に出合った

気持ちが向かうのは
目下 そこにあるもの

急な雨
傘を持たない女
貸すに貸 ....
でもよ
でもよ
いつもの店で
でもよが口癖のおじさんが また
でもよ とつぶやく
おじさんの
でもよ は
たまに逆接で
ほとんどが順接だ
あることを言うために
ほんの少しのためらい ....
僕という生命体に
物質が凝縮されているうちに
言いたいことを言ってしまえ
恥じらいと
体裁を
かなぐりすてて
奥底から飛び出す ことば
ぜいたくものの代わり
顰蹙なら買い占めてしまえ
 ....
紅葉のこぼれ落ちた

駅前帰路の並木道

車の往来は失われ

したたか飲んで帰る夜更け

等間隔の街灯の

ぼんやりした厳冬の下

黄色い色した清掃車は白煙を上げ

箒を手 ....
満面の笑みなど
瞬間の出来事だ
幸福が滲んで
ぬくもりに包まれている時間も
どれほどのものだろう
絶望も
沈んだ時間も
似たようなもので
たいてい僕らは
喜怒哀楽のどれとも言えない
 ....
どこで食べても

お味噌汁はご飯の右

ぼくはこの配置が苦手で

いつも、必ず

ご飯の左に置き直す

お味噌汁が右にあると

右手で倒してしまいそう

その不安でいっぱい ....
スポーツ選手が

おっさんの前を素通りして

子ども達にだけ

サインを書いてあげている。

悲しい。

おっさんだって子どもなんだ。

少年なんだよ。

テレビの向こうの ....
夏に焼かれた街を労わる雨音

一粒一粒、世界に触れ、砕け

私の胸を静けさに連れていく

夜、ひとり聞き入るこの音に

なにもかも許された気がする
青空の下

陽射しとそよ風は私を抱き

いつもの道に紅葉を敷き詰め ふと

背中を押した

失意も微笑みも同居したわたしを

おいで と呼ぶものたち

退院日、昼下がり

 ....
くもだ

くもっていた

吸い込んで

吐き出した からっぽ

くもだ

逃げ出した

世界はふたつに割れ

青白い裸が

無防備な

あなたそのものが

広が ....
乾 加津也さんの三田九郎さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
珈琲ください- 三田九郎自由詩513-3-21
でもよ- 三田九郎自由詩6*13-2-16
巣立ち- 三田九郎自由詩312-12-23
落葉回収車- 三田九郎自由詩312-12-15
黒いため息- 三田九郎自由詩2*12-11-28
お味噌汁- 三田九郎自由詩11*12-11-6
少年- 三田九郎自由詩3*12-10-1
雨音- 三田九郎自由詩412-9-21
おいで- 三田九郎自由詩210-12-3
遠望- 三田九郎自由詩210-11-13

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する