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ねむりの海岸にうちあげられて
ぴくりともうごかない魚のようなおとこ
その手の甲が
ずいぶんとひびわれているのがわたしにはさみしい
おとこのかたちに馴染んだシーツを
鉛筆で ....
ハイツ和合にたずねてゆくと
花火ちゃんはフローリングの床でお皿をわっていた
ぺたりとWの字にすわりこんで
からだやわらかいんだ
ね、つめたくない?
訊いてからちがうちがう
なんでお皿な ....
浜辺に崩れかかった民宿が一軒とりのこされていて
ひやけた壁のうえを暗灰色のツタが何十本もからみつくようにして這いまわっている
看板に書かれていた文字はとけたチョコレートのようにぼやけ
まっ ....
かなしいときに
ねぎを刻む
そういう物語があったけれど
わたしはじぶんがじゅうぶん青くさい
ことにへきえきしているから
ことさらに平気な顔して大根を刻む
まっしろな朝、まっしろな腕 ....
しらじらしく夜を終えて
ともあれわたしはもう一度戻ってきた
数千回目の朝
あさ、
と声にだして呼ばわってみると
どのときの朝もちがった顔をしてふりむく
わたしはその視線の先に相槌を打ち ....
花が枯れています
つまさきのところで花が枯れています
名前はわからないけれど小指ほどにちいさなのが何本も何本も
破った約束のような色をしています
ここはせかいのせなかなのだと
あなた ....
イッチャは鳥の啼き声をあてるのが上手だった。あれはコサメビタキ、あれはヤブサメ・・・。わたしはそれがどんな鳥なのか知らないままに、イッチャの背中に向かってあやふやな相づちを打つのだった。そして、 ....
乾 加津也さんのせかいのせなかさんおすすめリスト
(7)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
そうおもう
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せかいの ...
自由詩
8
10-12-21
絹をなでる
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せかいの ...
自由詩
6
10-12-12
高浜
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せかいの ...
自由詩
7
10-12-11
その夜
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せかいの ...
自由詩
14
10-12-7
きょうの地点
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せかいの ...
自由詩
6
10-12-6
せかいのせなか
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せかいの ...
自由詩
10
10-11-29
イッチャの背中
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せかいの ...
自由詩
6
10-11-21
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