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ベンチに腰かけた迷子は
それでも平気な顔をして
赤と黄のうずまきキャンディをなめていた
古ぼけた観覧車が
いくつかの嗚咽を乗せてまわっていて
美しい馬たちはまばたきもせず
ただ同じ無言 ....
こどもたちの柔かい足のうら
パンのくず
魚、いるかな?
丸い5つの指を持つ足のうら
太古の感動を砂に記し
波の中の気泡に笑う
こどもたちの小さな足のうら
血管の美しくすきとおるそ ....
{引用=一}
地面がないときは歩かない
そう決めてたっていうのに
地面がない
地面がない
地面がない
ぼくはこわくて ひたはしる
足がないときは歩けない
そう思ってたっていうの ....
浸水した夢を走る銀の列車
空洞の線路には星屑が降りつもり
ちいさな灯りの駅を次々に後方へ跳ね飛ばすたび
蔦草のからまる最深部へと
どこまでも潜り込んでゆく
顔の見えぬ乗客とふたり
....
黄 新 か 行 音
揚 緑 げ け 泣
瑠璃羽振りて薫風わたるは夏呼ばふみづくき。
舞 る 森 憂 虫
ひ 山 の ....
さなぎの原はそらの土地
とうめいな樹木のつづらおり
千丈の根にうおの骨、
絡まるたおやかなうおの骨。
おまえを祝ってしんだのです。
さなぎの原は海のそら
わたる針金の雁の群れ
うすみ ....