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なくしものはないと
あの子は云った
わすれものもないと
あの子は笑うんだ


いつかの夕やけが ぼくの肩にとまった 
片手に乗せた鳥が とおくへ飛び立った
宙を舞う羽の しなや ....
純白に広がった眩しき光の画用紙に
身を震わせながら生ぬるいみずを垂らした
祈りに悶えるおんなの吐息を筆にふくませ
なぞりはじめてみた
何故だか気怠い何故だか
満ち溢れてくる月の情緒の沸騰のよ ....
隣ん家の白い猫が鳴いている
早朝五時に朝ごはんをねだって
起き抜けのご主人様の足元を
くるくると尻尾を巻き付けては
あのグレーの瞳で上目っ面気どっているのかもしれない
どうもその声に少し ....
天気雨で起きた朝寝坊の日曜日 カーテンを翻している風
ごきげんな空模様に思わず あくびをした

モノクロの虹をおもいだして   くちずさむ唄 

夢見がちなあの子はありったけの想いで あ ....
サルビアの女よ 朱い唇を震わせ 
何故なんだ 白い手で泥を掬う 
指先から零れる同罪をある男と結び合わせてしまった頃
ああ 春雷は鳴りやまない

風呂場で雷光の白さに白昼夢を見ているその心臓 ....
男のあらゆるポケットに
忘れ物を入れておきました
夏の
塩辛い
木漏れ日の
青と
星臭い
銀粉と
羽根の生えた
さくらんぼの風景を


ひとつずつ
乾かないように
驚い ....
景色は遠ざかり鋭くわたしの心臓あたりを逆撫でる
ブルーグラスという熱帯魚みたいに
紅い美醜を纏って
三角の空をながめている気分


ミントグリーンの空気
浮つく不揃いの恋人達が
汽笛を ....
ぐうるり 見渡したら
ガラスのからすが飛んでいた

星のオルゴールうごきだした 
ひつじ大喜び

捨てられたぬいぐるみ ルル
お利口さんだったのに
だったのに
ゴミ捨て場からてくてく ....
水が溶け合う 
女は悲しげに海へ帰りました
貝殻を拾い上げ 
訝しげそうにこう云います


「あなたの愛はもう飛び立ってしまったのかしら」



瞳をとじ 月夜を泳ぎ 
白い箱舟 ....
僕は皮膚の内側が
赤く錆び
その欠片が1つ落ちるまでは何もしないでいたい

そうしたら
透明になってゆく血液と漣の色を覚えて
ひたすら画家になった
気分で文字をカサカサと描いてみる

 ....
乾 加津也さんのマーブルさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
その花のなまえ- マーブル自由詩713-1-7
火の粉のようになりたい- マーブル自由詩412-10-4
素直- マーブル自由詩6*12-9-17
なけなしの花- マーブル自由詩6*12-9-16
サルビアと春雷- マーブル自由詩3*12-3-21
ポケットの忘れ物- マーブル自由詩6*11-12-16
景色- マーブル自由詩6*11-12-9
ルル- マーブル自由詩111-12-3
水の女- マーブル自由詩411-11-22
空が喋れなくなった日のしずかな青い唄- マーブル自由詩411-11-18

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