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つめ/たい/針の/切っ先が
たくさんに割れて/糸になり
行く先々でつながった
水の末端があったんで
黒くてつめたい水底に
いまある名瀬を問うものの
わたいらの/海の魚たちには ....
じゃらじゃらと指があそんでる
手のひらをすべる舟でゆく
月のない 
だけど明るい砂の上



大切なものがさらさらと
くびれた小瓶に流れこむ
オールを漕いで 砂を ....
適当にご飯は済ませろその代わりたけのこの里は噛みしめて食え



ペケをするマルをするまたペケをする答案用紙が涙ぐむまで



カゴの中震える果物くださいなろくでもない日に ....
ひとりでもつづけよう
体温になついている匂い
いま/きみ/とりどりのきみどりのなか
閉じているきみの内側が
きみだけのものにならないでほしい


黙っ/たままのミルク ....
この土地にくらして/わたしは深く息をする

なびかない風の日も/灰色の冬もあった

草の使命とはなんだろう/道の記憶はどこだろう



この土地にくらして/わたしの炎がはし ....

青い、窓は6時台、大きめ自動車/の過ぎる音、宅配、動き出す鳥たち、
短いリズムで返答、背中に抱えてる物差しを長考、
誰を、誰が始めたっていいだろう、次の行く先では、誰だって、夜に、いなく ....
わがままなイヤホンコードの動きにもつながりたいって思うさみしさ


星空を糊でふやかして紙を貼り抱負を書くには弱い失恋


真ん中で割って肉まんを分けるなど ....
呼吸ばかりしていると部屋の中が夜になった。わずかに浮かんだ思考が次々と途切れていった。モノたちのほうから視界に飛び込んでくる。現象を信じられずに、目を閉じる。閉じるたんびに頭の中で、何度もシャ .... 朝という朝の綴じ目があいて
空が少しずつ明度をあげていく
鳥と電線と鳥と蟻たちと
まだ鳴き声はない蝉としかいない

ウォー

アイニー

声には振り向くこともなく開き続け ....
入り口の ない、
壁のような表情をするから
どこから
くすぐるべきか
自らのはらわたを探ってみる


息を、
してないかもしれない
はっと思い
こないだ埋めた
種々に耳をあて ....
そなたは夕顔をしている
両目が回転する
ロックアイスを部屋中に反射する
瞼が目だけを慈しんでいる
開いている間の暗闇は不穏だが
閉じている間の暗闇はやさしい


野方図な木々を風よ ....
羽生さんが氏名を説明するたびにやさしい口調で羽が生まれる


初夏がきてみかがみのような水田の空にむかって落ちてゆく羽


ケチャップの湖沼に沈める手羽先をお箸でさくのが彼女の ....
葉っぱは季節をたとえません
すうふうと風にもつれません
声がでない
見たこともない町並みや
笑ってばかりの声色に
ない交ぜにされて


先に歩いてていいですよ
追いつくつもり ....
キューボルト
クレゾール
アルコール
買いもの 
必要なもん 電話にメモ
充電切れたらもう読めんくて
いみないな
だから覚えてるところまで
キューボルト(電池)
クレゾール( ....
街路を歩いた
抑揚は少なく
やりとりを続けていた
みしらぬおたがいを
たしかめあうために
たしかであるために


あの夜空の
どれか
星つぶてが
もしも死んだら
実況検 ....
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天井を見上げるか、
テレビの音量を上げるか、
ファンヒータのスイッチを切るか。
思っていることが浮遊する夕方、
五時六時微熱、
答えを見つけようとする気持ちが少な ....
列車は/一度も地面を見ずに走って
みどりの駅でようやく息をはいた
何もかも続きすぎる/って全然気にしなかった
終点のことは噂で聞いた



だけど
じだんだをふんだってこない
 ....
短針が少しずつ
牛のしっぽに圧力をかけて
時計がまんなかで 手を合わせるよ

まるで「いただきます」
みたいな「おめでとう」だね

それは温もりある言葉だね 


新しくなった人々 ....
「昼休み」



昼間は雲間に光がさした
カッターナイフの芯のかたちで
だんだん空が開けてくると
都庁周辺の緑地では
予報士たちが嬉しそうに
フユバレ!テンキ!と羽ばたい ....
ぼくたちの名残ゆく冬も湯気になる ちゃんどらぐぷたと煮立つ雑炊


「れん点ね!」でかでかとマルを描きなぐり 正しい答えをぶっとばす君


これが冬?じゃああの頃のチルチル ....
灰色のメビウスを/ねじれるままにチリチリと燃やし
きょうぼくたちは焚き火をした
冬の金網をぎゅうぎゅうと握ると
割とやさしげな声で鳴く



ミチルはミチタルに/過去をあげて ....
人に聞くものでも
道に聞くものでもなく
恥じらいの衣を脱いだとしても
僕たちは凍えない


世界中のどんな子猫よりも
いたずらに柔らかくて
鳥にでもなってしまいそうな
かけが ....
すべての仕業を終えた夜、
星のしたたるアスファルト、
すべての所行を終えたなら、
狭く縮めて居るばかり。


ああ と
二音つづきの火に
寄り添うものは全て揺らめいている
短い言 ....
目をつむろうか
草花が閉じるように
ゆっくりと心にぶらさがって


切り取り線に沿って歩く
内側よ 自分のものになれと思って


誰かに火を
ともしおえたなら
安 ....
声そのものを
水にひたしたように
力を与えたい
私の届ける力
いつまで音は続いてゆくのだろう

車輪の這うところを地図にして
他の景色は見ないで
暮らすということは涙
こぼすとい ....
                  
                


雨曇りに包まれた
135号線沿いの海を
古い友だちと歩いている
どんどんどんどん歩いてく
楽しくて嬉しく ....
久しぶりに、雨が降っている。

冬の冷たい雨は、無口なのに妙に音が響いて、私たちはいつも黙ってしまう。


二人は、何の変哲もない夫婦である。

面白いことと面倒くさいことが順繰りにやっ ....
朝ごはんを食べている


私は
朝ごはんを食べながら
パレスチナの報道を眺めながら
今日の数学レポートのことを悩みながら
今夜のサークル飲み会の時間と場所を思い出そうとしてい ....
ひさしぶりに小学校へ行く
わたしが覚えている校庭のシロクマは
わたしが中学生になっても 高校生になっても
いつだってシロクマのまんま

青い瞳で じっと鉄棒を横から見つめ ....
夏野雨さんのあすくれかおすさんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海のスケッチ- あすくれ ...自由詩511-8-24
砂の歌- あすくれ ...自由詩9*10-10-19
でいねいのうさぎ- あすくれ ...短歌7*10-3-8
ラップトップボイスヴァーサ- あすくれ ...自由詩10*10-2-8
この土地にくらして- あすくれ ...自由詩9*10-1-20
はしばしからふるひかり- あすくれ ...自由詩7*09-12-15
いみてんしょん・らんぶ- あすくれ ...短歌4*09-11-9
rapture_of_the_deep- あすくれ ...自由詩2*09-9-23
アイニー- あすくれ ...自由詩8*09-7-26
answer_talker- あすくれ ...自由詩4*09-7-7
行列- あすくれ ...自由詩4*09-5-30
羽化するうたげ- あすくれ ...短歌8*09-5-19
Always_It's_new〜- あすくれ ...自由詩3*09-4-23
ぎんだら- あすくれ ...自由詩3*09-4-17
つなぎ- あすくれ ...自由詩5*09-4-9
nowadays- あすくれ ...自由詩2*09-3-18
from_a-so-bo-atic- あすくれ ...自由詩3*09-3-7
新しい年に- あすくれ ...自由詩6*09-1-1
きょうの天国- あすくれ ...自由詩3*08-12-19
ウィンタ・タンカ- あすくれ ...短歌3*08-12-15
ウィンタ・トーク- あすくれ ...自由詩3*08-12-10
静脈- あすくれ ...自由詩8*08-11-6
from_終わりの次- あすくれ ...自由詩4*08-9-23
fellowships- あすくれ ...自由詩11+*08-9-4
from_lim_shin- あすくれ ...自由詩5*08-7-17
熱海の墓標- あすくれ ...自由詩3*08-5-22
ふたりのはこぶね- あすくれ ...散文(批評 ...2*08-2-12
分厚い朝- あすくれ ...自由詩1*08-2-10
クマメモ1- あすくれ ...自由詩2*08-2-8

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